理科系人間のマクロビオティックメモ

マクロビオティック・健康に関する考察と情報をつれづれなるままに。

薬菜飯店

2005-01-21 | マクロビを学ぶ
筒井康隆氏の作品ばかり読んでいた時期がありました。そのころ電車で遠距離通勤していて、行き帰りはずっと筒井作品を読みふけっていました。

妻にその話をすると1つ読んでみるというので「農協月へ行く」を渡したところ、読んだあと案の定「私これダメ。下品だから」と返されました。「下品だ」と言われたら「その通り」と言うしかありません。こっちはそれが好きで読んでるんですから。

筒井作品の中に「薬菜飯店」という短編小説があります。実は本を実家に置いていたら親に捨てられてしまい(不覚!)、しかも今は絶版になっているようなので内容が確認できないのですが、確か

場末で見つけた中華料理屋「薬菜飯店」。入ってみると、そこは食べるだけで体がよくなる薬膳料理を出す店。「目がよくなる料理」を食べると涙ボロボロ、「鼻に効く料理」で鼻水ドバドバ、視界が開け鼻も通って爽快に。そして...

こんな内容でした。読むだけで気持ちがよくなる話で、こんな料理があったらどんなにいいだろうと思わされました。

マクロビの本を読むと、病気を治したり体調を整えたりするために、しかるべきものを食べることにより体内の不要物を体外に出してしまうという対処法がよく出てきます。悪いものは食べ物を使って排出するというアプローチです。まさに薬菜飯店そのもの。

中国医学ではこれを「寫」というそうです(有岡さん、コメントありがとうございました)。手術で悪いところを摘出するのと違い、あくまで体が本来持つ力を起こさせて排出するところがポイントです。日常生活でも「汗が出たら熱が下がった」「吐いたら楽になった」「便が出たら皮膚のかゆみがおさまった」などはよく経験しますから、ある意味難しい話ではないのかも。

今のところ、例えば第一大根湯でどれだけ肉の脂気が抜けるのか、玄米でどれだけ有害物質が出て行ってくれているのかなどはよくわからないのですか、玄米菜食によりいつかは「薬菜飯店」のような爽快感を実際に自分の体で経験できるのかもしれないと期待しています。