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さよならデミオ(その2)

2016-03-29 22:52:40 | 日常生活


3月1日にデミオを引き取り、2日に修理工場へとんぼ返りしてしまったデミオ。
それまでは、保険で代車の手続きをし、しばらく代車スイフトに乗っていた。
ただ、3月中にはデミオの廃車手続きをしないと、税金がかかる。

仕事を早退し、役場に行って印鑑証明を申請し、修理工場に。
ほぼ、書類は工場の方で準備してもらっているので、あとは私の印鑑証明や直筆での記載が必要だった。

「力になれず、申し訳ありませんでした」

奥様が頭を下げられた。

「いえいえ、そんな・・・。こっちもずっと代車を借りっぱなしで・・。申し訳なかったです。お世話になりました」

結局、デミオはいつ止まるのか・・・ということで、渡すのをためらわれたらしい。
修理も不可に近い状態だし、これだけの走行距離なら、仮に走れるようになったとしても、今度は別の個所が壊れるだろう。

もう、老衰という状態なのだ。

誰が悪いわけでもない。

展示車だったデミオは、新古車という扱いになるので、ほぼ新車にも関わらず、お得な値段で購入した。
娘が生まれる前からあるこのデミオは、子育てとともにあった。

人気車種だったので、当時はこのモデルのデミオをたくさん見かけたのだが、もう15年近く走っているとさすがに見かけることも少なくなった。

車内の荷物を引き上げ、そっと車体を撫でた。

19歳の時に車の免許を取ったが、一番長く乗った車がデミオだった。
私が乗る分には本当にぴったりで、よきパートナーだった。

そして、最後まで誰の手にも渡らずに、車としての寿命を全うした。

「ありがとうね。本当にありがとうね・・・」

写真を撮って、工場をあとにした。

デミオを手放したことに悔いはない。
あれだけ乗ったし、もうこれ以上を求めるのは無理だ。
気持ちにけりもついているのだが、涙が止まらなかった。


私は、デミオを手放したことで、免許を取ってから、いや、物心ついてから乗っていた「自分の愛車」を、初めてなくすことになる。


本当に、本当にありがとう。

デミオ、いい車だったよ・・・・。


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