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RC-NET(レイプクライシス・ネットワーク) BLOG.

RC-NET STAFFによる、日常の些細な出来事から、お知らせまでいろいろなぶろぐ。

「石原都知事の同性愛者差別発言、なにが問題か?」

2011-01-14 17:43:05 | 他団体等イベント情報
すでに、あと一時間ちょっとで始まるところで告知っていうのも、なんですが。
ご案内いただいたので、紹介します。
お近くの方、ぜひ行ってください。
大阪でも、やりたいね。
もっと大きくなるべき、この声は。


***以下、転載歓迎****

「石原都知事の同性愛者差別発言、なにが問題か?」
1月14日(金)19:00~21:20

■会場:なかのZERO小ホール
(550席/中野駅南口から線路沿いに新宿方面へ徒歩8分)
http://www.nices.jp/access/zero.html
■入場料:500円
(会場レンタル代と、この会の活動実費として使用させていただきます。)
■主催:石原都知事の同性愛者差別発言に抗議する有志の会→
ishiharakougi@gmail.com

●第一部「石原都知事の同性愛者差別発言、なにが問題か?」
・・・性的マイノリティ当事者的な立場から、
さまざまに活動してきた人々が 集結。
石原都知事発言の問題性と、看過することによる影響を指摘。
“本当に足りないもの”の正体を暴き、今後への提言を行います。

<パネリスト(五十音順・敬称略)>
石川大我/石坂わたる/イトー・ターリ/大江千束/小川葉子
/小林ヒロシ/小林りょう子/沢部ひとみ/ミナ汰(原美奈子)

●第二部「男のペア 女のペア」同居生活★喜怒哀楽
・・・ゲイカップル、レズビアンカップルとしての同居生活で感じる
喜怒哀楽を、それぞれの人生経験や仕事と絡めながら語り合う
クロストーク。しあわせを感じる瞬間とは?不安を感じる瞬間とは?

<トークゲスト>歌川泰司/村上裕/池田季美枝/東小雪
<司会・進行>島田暁(akaboshi)

※イベントの詳細や出演者については若干の変更が生じる場合もあります。

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2011年夏、レイプクライシス・フェス2011~手放しちゃおうぜ、暴力なんて~開催します。

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あたりまえに違う、わたしたち

2011-01-14 16:00:15 | スタッフ日記
古本屋でふと、ISを立ち読みした。
以前友人宅で読んだけど、こんなにいい漫画だったかなぁ。
ちょっと立ち寄っただけだったはずが、読破してしまった。一体、何時間居たのか、と。
その間、何度も涙が込み上げて来て、
なんだかもう、昼下がりの古本屋で、私は異様な人、でした。

IS=インターセクシャル
日本語では半陰陽。
第一次性徴の段階で性別の判定が難しい状態で生まれてきた人たちのことを言う。

およそ2000人に一人がISである可能性がある。日本人だけとっても、6万人程度がいることになる。
私の友達にもいる。
けど、いまだISの存在を知らない人は、一杯いるんだろうなぁと思う。

作者は、この漫画を書くまでISについて詳しくは知らなかったらしいけど、
漫画の中で、作者自身の気づきが随所に見られた。それがまた、なんかよかったなぁと思う。

男と女で回っている社会の中で、
ISとして生きることが如何に大変か、
という発言を医師から投げかけられるシーンが、何度かあった。
その度に、迷いながら、苦しみながらも決断される、
「この子が、この子のまま生きて、幸せになれるように」
という想い。

社会は、今もまだ偏見に満ちあふれていると思う。
その中で、どちらに属さずにいる事の不安定感は、とても大きい。

人は、分からないモノが怖い。
人は、「違うもの」を差別する。

主人公の春が言った言葉に、すごく胸が締め付けられた。
「IS“だけど”、春はいいやつ」
いい人じゃなきゃ、いけないと思ってた。
正しくいなけりゃいけないと思っていた。
マイノリティーだから、
認めてもらうために、
いい人になろうと思っていた。

そうだな、それは私、すごく分かる。

なんで、「当たり前のことを、当たり前」って言うために、
私は正しく、そして、「分かってる人」でいなきゃならないんだろう。
そんな事を、よく思った。

女の子と付き合っている事を言えば、
女同士ならいいよね、神秘的だし、男同士とか、気持ち悪いけど、
とか、当たり前に言う人がいたり、
その裏で、すごい数の人たちに対して「気持ち悪い」と名言した自分に気づきもせず、
理解を示した気になっていたり。
それは自分の友人達だったりも否定していることなのに、
それに対して、苦笑いしながらも、
争うのが怖くて、何も言えない自分がいたり。

性暴力被害者支援をしている私がいて、
そこに対して、私が明るく語っているからといって、
「被害当事者じゃないのにこんな活動をしてるなんて偉いね」
なんていう憶測且つ断定された声がけをされたり。
そのあなたの「想定」は、
誰かを傷つけていることについて、想定出来ないの?と思いながらも、
私は、何も言えないで来た気がする。

正しい人じゃなきゃ、頭いい人じゃなきゃ、
当たり前の権利さえ主張出来ない世の中なんて、
おかしいじゃないか。

正しい被害者像が社会には蔓延している。

何の非も無い状況で踏みにじられて、
涙を流して助けを求めて、
か弱く、
声も出す事が出来ないような、
「見るからに被害者」じゃないと、
社会は守ってくれない。

守るっていっても、「被害にあった可哀想な人」だからと、
そういう目で見られてしまう。

それは違うよ。

当たり前なんだ。
人が生きている中で、
自分の命を、生きる姿を、性を、生を、決定する権利は、
すべてその人自身が持っているんだ。

その決定権を踏みにじられる事は、
誰であれ辛く、苦しいことなんだ。

自分を否定されるっていうのは、すごく辛いことなんだ。

誰もが、自分を生きる権利を持っているんだ。
誰と違くても、
そんなの、大した問題じゃない。

多様であることっていうのは、当たり前のことなんだ。
私が、あなたが、となりにいる人と違うっていうことは、当たり前のことなんだ。

それは、認めてもらおうが認めてくれなかろうが、
ただ当たり前のことなんだ。

別に声をあげて主張しなくてもいい。

そこでもし、差別や偏見を持つのであれば、
それは差別や偏見を持つ、その人の心の中にある“恐怖心”の問題なんだ。

だから、
レイプクライシス・フェスでは、こう言う事にしたんだ。

「手放しちゃおうぜ、暴力なんて。」

なんで、人は暴力を手にするのか。
それは、
自分の中にある恐怖心を抑える事が出来ないからなんだと思う。

恐怖心から目を逸らすために、
人は暴力を手にするんだと思う。

当たり前に違う、
他者を退けながら。

あるがままに、
生きていることは、
それぞれにいろんなことがあると、それでいいんだと、
ただ認められていることに、
気付いてほしいって。

そう思いながら、

あるがままでいるのは、
難しいねぇ、と、そんな事を思った、今日でした。


IS(1) (講談社コミックスKiss (460巻))
六花 チヨ
講談社





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