前回紹介させていただいた大藪順子さん関連のイベント、講演&チャリティーライブに行ってきました。
大雨でした(笑)
ずぶ濡れになりながら、しかも道に迷い(雨に濡れてプリントアウトした地図が滲み過ぎ)、近くを通ったポリスメンにこの辺に教会があるはずなのですが・・・と伺いを立てると(会場はオンヌリ教会というところでした)「案内します!!」とすごい笑顔。
しかし、違う教会に案内され、二人して困り顔。
まぁ、言ってる間に見つかりました。良いポリスメンでした。でも、もうちょっと道を覚えてもらいたい。
さぁ、そんなこんなで会場に到着!!
満員かなっていう感じにお客さんが入っていました。
大藪さんの知名度っていうのもあるけれど、こうしてレイプ関連で人が集まり、一つの事を共有するっていうことが、すごく嬉しい気持ちになりました。
人を傷つけてしまう人もいる、困ってる人もいっぱいいる、優しい人もいっぱいいる。
さてさて、大藪さんのお話しは、
本の中でも読んでいたけれども、すごく聞きやすかったです。
伝えるのが上手な人だなぁって。これ、超大事なことですよね。
「加害者への手紙」の話は、すごい共感できたなぁ。人を許す許さないの話じゃなくて、自分が自分の気持ちを持つことを許すというか、そう感じられるまでの過程って、人によってだけど、やっぱりステキだ。
そしてメインイベントは、PANSAKUによるライブ。
PANSAKUはパンちゃん(パンが好きだから、らしい)とサクちゃん(名前から、らしい)の二人組。
パンちゃんは性暴力サバイバーで、そういったこともあって、大藪さんのとこのプロジェクトを応援する歌、STANDを作ることになったみたいで。
パンちゃんが自分の話をしていて、その隣でその言葉を聞いてるサクちゃんの顔がとてもやさしくて、人間っていいなぁなんて、友達っていいなぁって、心から思ったのでした。
ライブすごいよかったです。
最近あっちゃこちゃライブづいてる私としては、がっつりノってしまいそうになるのをセーブしながら(笑)楽しませていただきました。
メインの歌になるSTANDもよかったし、最後の曲もよかった。
んーでも、やっぱ生の音って心を動かしますよね。もう少しで、歌い終わりで「イェイ!」とか叫んじゃいそうで、やっぱりセーブしました(笑)。指笛とか吹けたら確実にやってしまっていたことでしょう。
でも、本当に感動した。
いいライブを見せてもらいました。
CDの収益は全額大藪さんのプロジェクトに寄付されるそうです。
みなさんも一枚(~何枚でも)手にとってみてはいかがでしょ?
そんなPANSAKUのブログは
こちら
YouTubeで動画もあったので貼っておきます。
これはSTANDではないけれども、CDにb-truckで入っております。
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愛知が本拠地と言うことでなかなかこっちからは行けませんが、また聴きたいなー。
今回はお話しとライブだったので、大藪さんの写真は見れず、15日の府立大に写真を見に行こうかなと思っております。
仕事早くおわらせないと!!
そんなこんなで、チャリティーライブレポでした。
こうした取り組みが、もっと増えていったらいいですね。私たちも、いろいろ仕掛けていきたいと思います。
こうやって、自分の体験をスピークアウトしていく人が増えるのは本当にいいことだと思うし、そうした姿を見て、きっと多くの人が勇気をもらえたり、生きる希望を見いだせるんじゃないかなと思う。
社会的にも、私たちはここにいるって、特別な存在じゃない、一緒に生きてるって、多くの人に知って貰うきっかけにもなると思う。
もちろん、それぞれのいる環境は様々で、スピークアウトすることが必ずしも正しいことだとは言い切れないし、無理して公にすることのリスクも多分にあると思う。
だから、それぞれ、やれること、やりたいことをやっていけばいいんですよね。
生きていくのに、偉いも偉くないもないし、ほんと、生きてるだけで凄いことだし。
ただ、出来れば傷つかずに生きたいし(あ、こんなタイトルの本あった気がする・・・田口ランディー?中島らも?)、そして、出来れば傷つけずに生きたい。
でも、傷ついたんなら、そしてもしも、傷つけちゃったなら(人も自分も)、ちゃんと、そこに向き合っていきたい。
きっと、ここにいる人達は、なんらかの形でそれぞれに、向き合おうとしているんだろうなぁと、
そんなことを感じさせる場所でした。
大藪さん、PANSAKUさん、そして関係者のみなさん、ありがとうございました。
チャリティーライブってことで、RCSNKからも少額ながらドネーションさせてもらいました。
ここからまた、いろいろと繋がっていけたらいいですね。
楽しみ、楽しみ。
【以下15日追記】
職場がご近所ってこともあって、帰りを少し早めて大阪府立大学で行われていた大藪さんの写真展を見てきました。
講演は遅刻しちゃいましたが、13日にお話しされていたことをより詳しく、という感じで、勉強になりました。
SARTなんかで、サバイバーの意思確認を重用視するって言う話、本当に重要で、レイプクライシスセンターなんかでも“どの椅子に座って話をするか”というところから意思確認をする。どこに座るか、ここにいるのがイヤかイヤじゃないか、とか。
性被害っていうのは、物理的によりも、精神的にその人そのものを破壊してしまって、自分の意志決定、選択権があるっていうこと自体を忘れてしまったりする。
だって、あまりに圧倒的に、“自分にはどうにも出来ないこと”を経験してしまうから、
すごくセルフエスティームが低下してしまう。
それに、辛かったね、と涙を流しながらハグされることが、
被害後はすごく辛いことだってある。人に触れられることそのものが、被害を連想させるかもしれない。
「ハグしていいですか?」と聞くことで、その辛さは避けられるかも。
当事者の意思尊重ってすごく大事。改めて、思いました。
写真は本当に、じーっと見てるとそれだけで、その人達の声が聞こえてくるような気がしました。
閉ざされてきた思いであったり、そこにいる人たちの歩んできた道、そこから見えるもの。
写真って、一瞬を切り取ることによって、ほんとにいろんなことを伝えてくれる。
加害者の処遇というものについては、まだ言葉にしきれないものがあるけど、本当にこれから、考えていかなければならないことだなぁと思う。
厳罰化がイコール被害減少に繋がるのか、見えない被害が、増えていくことにはならないだろうか、
欧米の被害者支援に見習うべき点はたくさんあるけど、なんとなく、それはNPOが構築してきたものであって、
欧米の司法であったり、オフィシャルな部分がどこまで信用できるものなのかは、よくよく考察していかなければならないものだろうなぁとは思う。
加害者を閉鎖した環境に閉じこめることは、決して被害を減少させない。なんとなく私はそう思っています。
暴力は唐突には生まれない。たぶん。
なんでそんな、くそったれな犯罪に手を染めてしまったのか、しっかり向き合うことは必要。でもそれは、被害者が考えることじゃない。
でも社会全部がそこから目を逸らしてしまったら、たぶん、救われない人が多すぎる。
社会から暴力を無くすためには、社会全体が癒されなきゃならない。
暴力を手放すには、すごく強い意志が必要かもしれない。
そのままの自分で、何も壊さないで、傷つけないで生きていく強さ、弱さを認めて、自分が生きていく強さ。
そして、その弱さをしっかり受け入れて育てていってくれる、社会が必要なんだと思う。
いつの日か、この世界からあらゆる暴力がなくなるために、今私は何をしよう。
とりあえず、私は私らしく、生きていこう。
そんなことを思いながら、梅雨入りまっただ中の大阪の町で、家路を急いでみたのでした。
長々と書いてしまいましたが、
よい時間を過ごせました♪