ざっきばやしはなあるき  

雑記林花或木 Since 2005-01-01 
美術とか映画とかなんとなくぶろぐ 

『GODZILLA/ゴジラ』

2014-07-30 22:54:13 | 映画[か]
『GODZILLA/ゴジラ』

 監督:ギャレス・エドワーズ
 出演:アーロン・テイラー=ジョンソン、渡辺謙、エリザベス・オルセン

 1998年に公開されたローランド・エメリッヒ監督のハリウッドゴジラは、ニューヨークの摩天楼の隙間をハイスピードで走り回る迫力とは裏腹に、その姿かたちが思いっ切り爬虫類という「コレジャナイ感」満載で、単なる足の速い別種のモンスターのように見えてしまったため、ゴジラフリークから悪評を招いてしまい、それ見たことか、これではジュラシックパークの続編だ、やっぱりゴジラは日本のお家芸だ、とかなんとか揶揄されていた。やっぱりゴジラはスポーティなフォルムにしてはいけない。

 今回はゴジラの大ファンだという監督が、今までのゴジラのイメージを崩さないようにと、総力を結して、全ゴジラファンを納得させられるような映画に仕上げてきた。ゴジラの造型も若干おちょぼ口な感じがしないでもないが、昔からよく知っているゴジラだ。日本のゴジラだって回を重ねるごとに、あんな顔、こんな顔と、ちょっとずつイメージが違っていたりするので、ほとんど誤差の範囲で容認できると思う。

 主演のアーロン・テイラー=ジョンソンは『キック・アス』の時とはぜんぜん違うたくましい軍人のイメージで出演、渡辺謙は特に大きなアクションシーンこそ無いものの、主役と間違えそうなくらい出っ放しで大活躍、どうしても「ガッヅゥィ~~ラ!」などと呼んでしまいがちな米国人に、なんとかして「ゴジラ!」と呼ばせようという啓蒙活動に励んでいた。

 サイトも確認せず、ほとんど予備知識無しで、ゴジラだからというだけで見に行ったので、あれやこれやと新鮮な驚きも体感できた。見る予定の人はあまりネットで下調べなどせずに映画館に直行したほうがよい。何が出てくるかはスクリーンで「あれ?」とか「なぁるほど」とか言いながら見たほうがたくさん楽しめる。

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『思い出のマーニー』

2014-07-29 21:07:29 | 映画[あ]
『思い出のマーニー』

 今年のジブリは米林宏昌監督作品。原作はイギリスの児童文学だそうで、ストーリー展開は原作通りかどうだか知らんけれど、舞台を北海道に置き換えて、違和感のない物語に仕上がっている。

 ぜんそく持ちの主人公アンナが転地療養のため、夏休みの間だけ、親戚の家に行くところから物語は始まる。海の見える風光明媚な環境でアンナの体力は回復していくのか、ということだが、アンナはぜんそく以外にも、治さなくてはならない心の痛みを抱えていたのだ。

 そんなアンナの前にマーニーと名乗る金髪の美少女が現れる。現れ方は観客にも実にわかりやすく、普通に近所に住んでいる少女ではないことは一目瞭然で、観客は「あぁジブリの世界が始まったな」と思いながら、この先どうなるのかとわくわくしながら見ることになる。

 そうは言っても、八百万の神々がぞろぞろ出てきたり、ドラゴンが飛んできてしゃべったりする物語とはちょっと違うソフト路線なので、怪物が登場しないと物足りない人にはどうかな、とは思うが、もともと児童文学ということで、良い子たちに見せてあげたいような、ちょっとホロリとする心温まる映画になっている。
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オルセー美術館展

2014-07-20 10:49:52 | 美術[あ]
「オルセー美術館展 印象派の誕生」@国立新美術館

 2010年のオルセー美術館展は、ポスト印象派だったが、今回はバリバリの印象派っぽいやつが84点来ている。有名な美術館なので、マネ《笛を吹く少年》、ミレー《晩鐘》、その他、印象派のビッグネームが目白押し、あまりにも有名な作品がちょいちょい紛れ込んでいる。だがしかし、《晩鐘》を見るとミレーではなくてダリが浮かんで来ちゃう病気を患っている。現代医学でも治療方法は見つかっていない。

 《草上の昼食》といえばマネのスキャンダラスな作品が思い浮かぶが、残念ながら今回はスキャンダラスなエロランチではなく、モネの《草上の昼食》とセザンヌの《草上の昼食》が来ていた。モネの作品はもともと4m×6mもある巨大な作品だったようだが、家賃が払えなくなって売り飛ばしたため、戻ってきたときには痛んでいて、いい所だけ切り取って2枚になってしまったらしい。絵柄はおしゃれな公園ランチという感じ。セザンヌの《草上の昼食》は21cm×27cmという小さな作品で、オランジェリー美術館の所蔵作品なのに出品されていた。絵柄はやっぱり普通のランチ風景がちょこちょこっと描かれている。


 カイユボット《床に鉋をかける人々》:昨年のカイユボット展には出てなかった、一度見たら忘れない独特の作業シーンが描かれている。床がどんどん綺麗になっていく、躍動感のある雰囲気。窓の外にはビルの丸い屋根が見えるので、この部屋もけっこう上の階にあるのだろう。


 カバネル《ヴィーナスの誕生》:アドルフ・ジュルダンの模写は見たことあるが、本物ははじめてかな。海の上で眠るという人間離れした、まさにヴィーナスとしか言いようのない姿は優雅で美しく、猥褻さは感じない。そのかわりヴィーナスの上を飛び回る小さな天使たちが、小バエのようで鬱陶しかろう。


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東芝 dynabook N51/25M

2014-07-09 19:49:25 | 電子機器
 4年使っていたFMV(Windows7)の電源スイッチが怪しげになり、100回くらい押して奇跡的にパワーオンになるという惨状を迎えたのを機にWindows8.1に買い換えた。いままで14インチだった液晶画面が11.6インチへと小さくなったので、見え方に多少の不安はあるが、近頃PCの値段が高いので、緊急にMS-Office付きで安いPCを選んでみたら8万円ちょっとのこれになった。デジカメを買ったばかりなのにこのタイミングでまさかパチョコンが壊れるとは思わなかった。

 キーボードのサイズは特に問題ないが、[半/全 漢字]キーが[F1]と[ESC]の間にあるので慣れるまでつい間違えて[1]を押してしまいがち。Win8.1の特徴であるスマホチックなインターフェースのためのタッチパネルも完備。感触はツルツルというほどではないが、指でのフリック操作などは問題ない。試しにタッチペンで操作してみたらぎこちなかった。

 このスタート画面というインターフェースはタッチパッドなら便利かもしれないが、キーボード付きのPCでは特に必要性を感じない。でもWindows7まであったスタートメニューが無くなってしまったので、スタート画面とアプリ一覧を使うしかない。スマホもそうでしょ?と言われそうだが、PCまでそっちに寄せていかなくてもいいのに。

 標準で用意されているストアアプリのメールはPOPに対応してないと書いてあっていきなり70cmくらいスベった。ieは普通に使っているが、Chromeも使っている。PC変える前からだが、ここ最近、ieでtwitterを使うと新着ツイートが溜まってもクリックするバーが出てこない。Chromeならちゃんと出る。なにかやらかしているのでは?

 初めての64ビット版OSなので既存ソフトが使えるか不安だったが、特に問題なく使える。既存ソフトと言っても、PaintShop Pro、Becky!、NextFTP、秀丸、他にいくつかのツールのみだけれど、最新版やパッチのダウンロードでなんとかなった。年賀状ソフトは何度PCを買い替えても普通に付いてくる「筆ぐるめ」を普通に使っている。富士ソフト強し。

 マイクロソフトの一番優れた製品であるマイクロソフト・ワイヤレスマウスも、レシーバーをUSBポートに差し込んだ途端に使えた。というわけで1ポートはマウスで常時占領されるので、USBポートは3個ついていて安心。Win8.1になってはじめて、マウスのWindowsボタンが役に立ち始めた。スタート画面とデスクトップの切り替えが瞬時にできる。

 HDDはいままでと同じ500GB。現在、デジカメ写真その他画像データが110GB、音楽データが20GB、ビデオデータが20GB、ドキュメントが4GBくらいなので、まだ200GB以上空いている。

 CPUは今時まさかのセレロンなのでパワー不足が心配だったが、確かに瞬足とは言い難いし、アプリの起動でややもたつくが、まぁとりあえず使えてるからいいかな、という感じ。メモリも4GBで、拡張するには4GBを外して8GBに付け替えることになる。8GBメモリは高いので今後買うかどうかは未定。

 液晶を閉じた状態から開く時に指の引っ掛かりが無いのでやや開き辛い。バッテリー駆動時間は3.2時間という非力だが自宅で使うので関係ない。内蔵ドライブは非搭載なので、8年前に買った外付けCD/DVDドライブをUSBに差し込んで使っている。

 セットアップしていて思ったことは、写真管理ソフトや音楽管理ソフト、オーディオソフトのほとんどが初めて起動した途端に、頼みもしないのにPCの中からミュージックやら画像やらを勝手にどんどん関連づけはじめてしまうこと。いや、このソフトではそれはやらんでいい!と思って中止ボタンを押したいのだが、中止ボタンが無い!とか、どこだかわからない!とかorz Win8環境に慣れてなかったからかもしれないが、もうちょっと親切に「取り込みますか? Yes/No」とか確認ダイアログぐらい出してほしいものだ。

 最大の驚きは、知らなかっただけだろうと言われそうだが、Windows8になってからは、標準ではDVDソフトを再生できなくなっていたこと。いろんなカネ絡みの結果だろうけど、いままでまったく普通にできていたことが不可能になるというのは、ユーザーフレンドリーではない。中華食堂が「麺類やめました」というくらいの驚きである。とりあえずVLCというフリーソフトを手に入れた。
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