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ウルビーノのヴィーナス

2008-05-01 01:06:02 | 美術[あ]
ウルビーノのヴィーナス@国立西洋美術館

 ヴィーナス大集結っていうので、ボケナスの吾輩もとりあえず集結してみた。ゴールデンウィークとはいっても平日だからか、15時ころ入ったら、賑わっていたが、行列が動かないというようなことはなかった。

 イタリア各地の美術館からヴィーナスが集まってきた。フィレンツェのウフィツィ美術館には行ったことがあるが、今回来たティツィアーノの「ウルビーノのヴィーナス」は記憶にない。その時はボッティチェッリの「ヴィーナスの誕生」と「春(プリマヴェーラ)」を間近に見て大喜びだったのである。

 ティツィアーノの「ウルビーノのヴィーナス」は、他のすべてのヴィーナスと違って、カメラ目線だ。他のヴィーナスの目線は、横にいるキューピッドやアドニスを見ているか、あさってのほうを見ているのに、こいつだけ全裸でベッドの上からこっちを見つめているのだから、そりゃ人気があるのもわかる。

 それでもいちばん気に入ったのは、アンニバレ・カラッチの「ヴィーナスとキューピッド」で、丸く描かれた天井画だそうだが、2羽の白いハトが密談している足元から見上げるような構図で、ヴィーナスはキューピッドを見ているが、キューピッドは「なに見とんねん」という顔でこっちを見ている。そんなキューピッドのことはほっておいて、このヴィーナスがバランスよく、自然体で、とても美しい。

 「ドイダルサスのアフロディテ」という大理石の彫刻も、左足を立て膝のようにして胸を隠している姿で、均整がとれていて美しい。正面に回ってみると目線が合う。

 ラファエッロ・ヴァンニの「キューピッドを鎮める「賢明」」はちょっと変わった絵だ。キューピッドが絵画を覆っているカーテンを開けて絵を見ようとしていて、着衣のヴィーナスがそのヤンチャ坊主を「やめんかワレ!」とたしなめている図。まったく近頃の子供ときたら何でもめくりたがるんだから・・・

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