全員とは言わないけれど
人は何故か無い物を欲しがる。
元々あった物じゃダメですか?
多分きっと、ダメじゃないけど
知ってしまったからだっ。
今まで見た事がなかった物に出逢ってしまったからだ。
何で そんなモノに
と他の人は言うかもしれない。
だけど、それが好みと言うものだから。
都会に憧れて上京する人もいれば、
田舎に惹かれて、そこで生活を始める人もいる。
私は、田舎で生まれたくせに
もっともっと小さな田舎が好きだ。
テレビの中に映し出された田舎街の景色に
いい所だねぇ
と言うと、
こんな何にも無い所全然良くない
と 、その人は言った。
でも、それは好みだからっ。
今更、都会になんて住めない。
私には合わないんだと自分で感じている。
全く惹かれないんだから仕方がない。
東京には
東京に住みたい
と願っている人が住めばいい。
田舎には
田舎に住みたい
と願っている人が住めばいい。
夜景よりも
ホタルと星の明るさの方がいい。
機械から流れ出る音楽よりも
波と三線の音の方がいい。
速い乗り物に乗るよりも
ゆっくりと自分の足で歩く方がいい。
その時の小さな色を見付けながら
風の声を聞きながら
空を見上げながら歩いて行きたい。
私は、ずっとずっといつまでも青い海の側に居たい。
花も木も、鳥の声も風の音も溢れる場所にいつまでも居たい。
大きな雲が浮かぶ空の下に居たい。