365日の空

空を見ていると会いたくなる人は居ませんか?空は その人の所まで繋がっています。
そう思って私は今日も空を見上げています

新しい季節へ

2011年03月31日 | 今日な日々
本日の竹富島、曇り 気温22度。

少しずつ時は流れ
季節が変わっていった。

目で見て直ぐ分る移り変わりと
いつも気に留めていないと見過ごしてしまうような
そんな小さな移り変わりを
この島でも毎日のように見続けてきた。

今まで当たり前だった事が
突然消えてしまった時
そこで初めて“寂しい”と気付く。

あんたはいつも仕事が楽しそうだねっと言ってくれた4年半前のあの日。
あの時は私の名前も知らなかったのだろう。
この島に来たばかりで
知り合いなどほとんど居らず
私がどんな人間なのか誰も知らなかった頃から
その人は優しかった。
今では この島にも知り合いは沢山いる。
けれども、“友達”と呼べる島の人は
たった一人。
この島で初めて友達になってくれた島の人
私の一番年の離れた友達。


明日からは
擦れ違う車に思いっきりの笑顔で
大きく手を振る事もほとんどなくなるのだろう。
それでもきっとしばらくは
車の窓の向こう側に
いつもの笑顔を探してしまうだろう。


私は、優しくて強かった祖父の声を覚えていない。
自分でも気付かないうちに
何処かで この友人に祖父の姿をダブらせているのかもしれない。

この先何年経っても、
私とこの友人の年齢の差は縮まる事はない。
それでも、きっとこの先もずっと
私達は友達なのだっ。

一番年の離れた友達。



              



              








拝啓 一番年の離れた御友人様

ありがとうございました。

今日は、貴方に似たデイゴの木を探してきました。
今日のこの日のデイゴの花を贈りたくて。



デイゴ並木の木の下で

2011年03月29日 | 今日な日々
本日の竹富島、晴れ 気温20度。

こんなに楽しく この並木道を歩いた事はない。
デイゴの赤い花びらが青い空に それはよく映えて
見ても見ても見飽きなかった。

そこに鳥がやって来て
益々 私の足を引きとめていた。

濃い茶色の細身な鳥は
まるで誰かを呼ぶように高い声で短く何度も鳴いていた。
その声に呼ばれてやってきたのは
黄緑色の小さな二羽のメジロだった。

何て可愛いんだろう。
その場をなかなか離れる事が出来なかった。

こんなに楽しいお花見は初めてだと感じた。

               









               





               



















母水牛が子水牛に葉っぱの布団をかけた。

母親のそばで安心しきっている生まれたばかりの子水牛は
起きている時も、眠っている時も とてもとても愛くるしい。

素敵な日だった。

それはやっぱり

空が青いお陰だろうか。

トゲのある花

2011年03月28日 | 今日な日々
本日の竹富島、雨曇り 気温19度。

目の前に着地してきたコノ鳥は
振り返って私を見

クマデを握っていた私も
振り返ってコノ鳥を見た。

こう言う時、動けなくなる。
一時停止ボタンを押されたように。

上手に飛ぶ事が苦手そうなコノ鳥は
なんとかグックを飛び越えて
向かいの畑へ逃げていった。

アナタハ ダレデスカ?

目の周りが青いとても綺麗な鳥だった。





               











私の目線よりもずっと下。
胸のあたりの低い所で
一人咲くデイゴを見つけた。

こんな所で咲いていた
他の皆よりも ずっと下で。

何だか君の気持ちがわかる気がした。

皆と足並み揃える事は
思っているより難しい。


お気に入りの木の下で
立派なデイゴが一房落とされていた。
多分きっと、黒い鳥に落とされたに違いない。

残念に思いながら拾い上げたら
トゲが刺さった。

デイゴにはトゲがあるのかと
指先に出来た 赤い点を見ながら思った。

まだまだ知らない事が多過ぎて
今日の 身をもって学んだコノ出来事は
何だかとても新鮮だった。

デイゴ並木から、
その足でコギュゥに会いに向かった。

曇り空の下、
藪の中で声がした。
その声にずっと耳を傾けて歩いていた。
高い声だったり低い声だったり。
いったいどれ位の鳥の声を聞いただろう。
ただただ想像を膨らませていた。
その鳥の羽の色や口ばしの長さ。
細身なのか、小鳥なのか。

この島には一体何種類の鳥が居るのだろう。
全ての種類の鳥を一度に一列に並べてみたいと考えながら
珊瑚道を歩いた。

遠くに聞こえる声を聞くのもいいけれど
やっぱり近くで聞けたらいいのにと
思わずにはいられなかった。
鳥も人も。


心には
思ひわたれど
縁を無み
外のみにして
嘆きぞ我がする




色は匂えと散りぬるを

2011年03月26日 | 今日な日々
本日の竹富島、曇り時々小雨 気温19度。

子牛も子山羊も散る花びらも
優しく受け止めて欲しいと思った。

枝先に咲くデイゴの花よりも
散った花びらの方が多く感じ
今日の散歩は少し寂しかった。









              

              
               



風に散る
花橘を袖に受けて
君がみ跡と偲ひつるかも




よく晴れた日に

2011年03月21日 | 竹富島
本日の竹富島、晴れ 気温27度。

私の生まれた町に
もう直ぐ水が戻ってくる。

“安心して下さい”

送られてきた この父親の言葉に
父がどれだけ家族の心配をしていたかを感じた。





            



家の前の道に今日もほうきで掃き目をつけていた。

散歩中の犬を連れた女の子が一人照れくさそうに
短くなった髪をなでながら横切って行った。

今でもはっきり覚えてる
この島に来て
初めて私の名前を呼んでくれたのは
その子だった事。

小学校の2年生だった小さな女の子も
春からは もぉランドセルを背負わなくなる。

4年も前の たった数秒間の出来事を
あの子はきっと覚えてはいないだろう。

でもいつかきっと話そう

どれだけ嬉しかったかを

ありがとうを添えて。







願いを込めて

2011年03月18日 | 今日な日々
本日の竹富島、曇り時々晴れ 気温21度。

もぉダメかと思ったデイゴの花は
島の人々の手によって
再び見事に花開かせた。

赤い羽根を広げて咲くデイゴの花一つ一つに
人々の願いがきっと詰まっているのだろぉ。







                







                













帰ったら、家はもぉないんですよっ

そぉ静かに語ったご夫婦の顔を目の前にして
私は何も言ってあげる事が出来なかった。

一言でもいい
何か優しい言葉をかけてあげたかった。

けれど、気の利いた言葉なんて何一つ出なかった。


いつの日か
いつの日かまた
来てください。

あの街もいつかきっと
少しずつ、少しずつ元に戻る。
少しずつ
元の生活に戻った時
もう一度来て欲しいと心から願った。

星の砂は人に幸福をもたらす 

どうか、この言われが本当でありますように。

今日ほど、これを強く願った事はない。






その色

2011年03月17日 | 空を見上げて
本日の竹富島、曇り 気温19度。





あと何日だろう。
あと何日だろう。

そぉ考えながら、毎日毎日 満開の時を待つ今がいいのだと
少しずつ咲いていくデイゴ並木を歩いていて気が付いた。

満開になってしまったら、
後は散っていくのを眺めるだけだから。

楽しい事は、待っているうちが一番いいと言う事を
デイゴの花を見上げて思い出していた。



                                            





                



デイゴの花は、太陽よりも赤く
熱く燃えるような色をしていた。

その色は

人の為に頑張り
生きる為に頑張っている人達の心の様な色だった。



命ありて

2011年03月16日 | 今日な日々
本日の竹富島、曇り 気温17度。



新聞記事を読む
テレビを見る
やり場のない悲しみで
どうしても目から溢れ出る物を止める事は出来なかった。

改めて感じた
時には、人は人を苦しめるけれど
人の命を救うのも
神様ではなく
人なのだと言う事。

もし、その状況に居るのが自分だったとしたら
私は自分の命を張ってまで人を救おうと出来るだろうか。
家族や愛する人を。


“長生きなんてするんじゃなかった”と呟いたテレビの中のおばあちゃんに

そんな事ない 生きて下さいと叫んでしまった。
届くはずの無い声を 叫ばずにはいられなかった。



私は幸せだっ。
生きているから
私の家族も 愛する人も。

願い岩

2011年03月14日 | 今日な日々
本日の竹富島、晴れ 気温25度。


数年前から、困った事があると この場所に来るようになっていた。
本当に久しぶりに来た。
ずっと困った事が無かったと言う事だねっ。

そこは、ハマダイコンの花でいっぱいで まるで花畑の様だった。
日のあるうちに目にしたこの浜の海はとても綺麗だった。

大きな二つの岩を遠く眺めながら
足を垂らして座ってた。
波の音が心地よかった。
吹く風が眠気を誘うようだった。

浜によって水の感触も違うんだねっ。
今日この時のミサシの水は、優しくて柔らかかったよ。





















              

竹富島は、今日も綺麗です。
少しずつ開花の数が増えてきたデイゴの木。
真っ青な春の芝生。
小さく咲く花。
澄んだ海と、波打ち際でキラキラ光る貝。
海と同じ色をした青い空。

今日は沢山歩き過ぎて、
もぉ丸首焼けしてしまったよ。

それでも どこまでだって歩いて行くよっ。
願いが少しでも届くなら。

二つの御嶽と大きな岩に

これ以上 地震による被害が大きくなりませんように
一人でも多くの方の命が助かりますように

そぉ手を合わせたよっ。




希望

2011年03月13日 | 今日な日々
竹ぼうきで珊瑚の道に掃き目を付けた後
裏の畑で野菜を抜いた。

私の抜いたニンジンは、駆け付けたいと言っていた。

            
    
            



地震が起きた翌日の午後になってやっと家族全員の無事が分かった。
最後に兄とやっと連絡が取れた時
“ありがとう”の言葉に心が震えた。
もう少しで目から何かが落ちそうだった。
でも落とすわけにはいかなかった。
本当に辛くて大変なのは、私なんかではないからだ。


家族が困っている時に、何故私はこんなに遠くに居るのだろう。
家族が寒さで震えている時に、何故私は一人こんなに暖かい場所に居るのだろう。
何故私は、一人笑っているのだろう。


家族はみな、最後に必ず“大丈夫です”と言う。

停電でも、水が止まっても、家の中で靴を履いて生活していても、
道路が割れてても、橋が落っこちていても、
“生きているから大丈夫です”と家族は言った。


何も出来ない自分の無力さを感じずにはいられなかった。




今日、竹富島のカイジ浜に一本だけあるデイゴの木に
一輪だけ赤い花が咲きました。

花言葉の“夢”と言う言葉の代わりに
“希望”と言う言葉が私の心にありました。


駆け付けたい。
海の向こうの家族の居る場所へ。



どうか、一人でも多くの人の命が救われますように。





それはとても平坦な

2011年03月09日 | 今日な日々
本日の竹富島、晴れ 気温21度。

いつまでだって眺めていられる、
そんな景色が広がっていた。

嘘の様な色をした海。
どうしてこんなに青いの?
港の横に立って底を覗き込みながら
そぉ海に尋ねた。



星砂浜へ繋がる道は、昨日の帰りから再び通れるようになった。
平らで、四角くて、、、何て言うか
まるで誰かに命令されている様な気がした。
“このレールの上を通りなさい”って。



            









            



夕方のデイゴ通りの空に チョウチョウウオによく似た雲が泳いでいた。
夏にカイジの海で出会った魚。

デイゴは順調。
お気に入りの7本目の木は、もう直ぐきっと満開になる。
楽しみだねっ。




さいの目切りでもいいじゃない。

2011年03月08日 | 今日な日々
本日の竹富島、晴れ 気温18度。

            
            ↑↓3月5日に捕獲されたタコ
              まるで夏が来た様な光景だった。         
            

そして本日はと言えば ・ ・ ・



友達の勧めで餃子を作成してみた。
実家に居る頃は、具を包む作業くらいはやっていたものの、
その具ぅ作りには手を出した事はない。
餃子とは=誰かに作ってもらう物
私の中で成り立っていたコノ法則を、ついに本日破ってみようと試みた。
先日、友に勧められたモチモチの皮を買い
具ぅ~は、白菜と冷蔵庫に眠る野菜、今回は玉ねぎとニンニク。

まずは具ぅ~を細かく切って、ひき肉とよく混ぜ合わせて、
一つ一つ皮で包み、フライパンで焼いて完成。

Σヽ( ̄□ ̄;)ノ  あぁぁぁぁ、なんて手間のかかる。

とりあえず、諦めて白菜をみじん切りにする事にした。
トントントントントントントントントン
いつしか、みじん切りのはずの白菜は、さいの目となり
それ以上細かくされる事なく終了となった。
次っ、玉ねぎ。
2,3度包丁を入れただけで涙が出てくる。
厳し過ぎて目を開けては居られない。
仕方なく目を瞑ってみじん切りを試みるが、とんでもない危険を感じた。
ので、玉ねぎも白菜同様 さいの目で完。
用意した具を全て混ぜ、皮に包んだ。
ゴロゴロとした野菜達が、包み作業の行く手を阻む。
次第に具のみが急激に減っていく一方、皮が多く余るような気配を感じた。
仕方が無いので、ボールに残った具新たにひき肉を追加。
っと言うわけで、後半の餃子はいつしか肉餃子へと姿を変えていた。
一つの具から、二種類の餃子・・・包み終わり。

さて、焼きに入る事にします。
熱したフライパンに薄く油を敷き、
この具にしては なかなか綺麗に包まれた餃子を並べます。
片側に焼き色が付いた所で水投入。
蓋をして、水分がなくなるのを待ちます。
水分がなくなるのを待ちます。
水分がなくなるのを待ちます。

待てど暮らせど、水分がなくなる様子は見られません。
恐る恐る蓋を開けてみれば、そこには水餃子の姿が。。。
焼き餃子が、いつしか水餃子へと姿を変えています。
慌てて多過ぎた水を捨てようとフライパンを斜めにすると
完成間近の餃子達まで水と一緒に滑り落ちる寸前 Σ( ̄□ ̄|||)
もぉてんやわんやっ・・・ A--;)

一種の格闘技のようでした(マル)

やはり、餃子=誰かに作って貰う物
この法則は成り立つでしょう。 (◎-◎ )
 
私が、この次餃子制作に取り組む事があるとしたら
餃子の夕べでも開催された時に違いないと
出来上がった餃子を頬張りながらそぉ思った。



本日の餃子、肝心の味は・・・・中の下

御苦労さまでした。



時の過ごし方

2011年03月07日 | 今日な日々
本日の竹富島、雨のち曇り 気温16度。

“時間は たっぷりある”

集落を散策中の年配の男性が連れの人達に そぉ叫んでいた。
それでもきっと、このツアーの残り時間はあと15分くらいだろう。
15分をたっぷりと思うか、
1日をたっぷりと思うか、
1月をたっぷりと思うかは、
人それぞれ。

どれだけ時を過ごしても 短過ぎると思うのは
まだそこでやり残した事があるからなのかもしれない。





               





風が強く吹いている。
あまりに寒過ぎて、風が冷たくて笑ってしまった。
ここには四季が無いんだろっ っとこの島を訪れた人達に何度か言われた事がある。
竹富島は、いつだって暖かいに決まっていると思っているのだろう。
私も以前はそうだった。
冬でも寒くはないだろうと思っていたけれど、
この島にも冬が来る。
他の土地に比べたら、とても短くてとても暖かい雪の降る事のない冬。
波打ち際で、アオサを摘む冬。
そのうち、モズクが伸びてきて大勢の人が浜に下り
赤い花が咲き誇る春が来る。
気が付けば、肌が黒く焼けていて半袖に帽子を着けた夏になっている。
どんなに暑くても、
どんなに真っ黒く焼けたとしても、
あのキラキラ光る夏が恋しい。

今日があまりに寒いから、
この島で夏を過ごす喜びを思い出した。