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1804 石川県立美術館 美のチカラ「美の力」

「美のチカラ」展。2館目は
029
石川県立美術館
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企画展「美の力」
期間:4月21日(土) ~5月20日(日)

大井戸茶碗 銘 シコロ
堂々とした形の高麗茶碗。深みのある色合いと繕い跡が見どころか。
内箱「大井との御ちゃわん」は利休筆とされ、中箱には天正頃に山上宗二が撰出し豊臣秀吉に献上した事が記されている。これは『山上宗二記』に記された「井戸茶碗 関白様にあり。この一種山上宗二見出し名物なり候。天下一の高麗茶碗なり。」の事だろう。
竹茶杓 天正二年春 千利休作
櫂先鋭く腰高い凛たる姿は利休その人を彷彿とさせると云う。
筒は口印をケラ判とし下部に「宗易」さらに「天正二年春」と記されている。天正2年(1574)利休は織田信長が相国寺で催した茶会に津田宗及と共に招かれ、初花肩衝の披露及び名香「蘭奢待」を下賜されている。またこの頃に信長の三茶頭になっている。
紀州藩徳川家に請われ表千家より献上された茶杓で、尾張藩徳川家の「泪」が利休時代の名品なら、この茶杓は宗易時代の名品と言える、紀州藩徳川家伝来。
奥高麗筒茶碗 銘 ねのこ餅
「奥高麗」は唐津焼でも最も早い時期に作られた茶碗。琵琶色の美しい筒形をしている。
利休が所持していた三筒茶碗のひとつ。内箱「子のこの餅」は細川三斎筆、中箱「ねの子」は船越伊予守。伝来は利休、三斎、坂本周斎、鴻池家。
山水図 長谷川等伯筆
圓徳院蔵。雲母刷り桐紋の唐紙に水墨で山水を描いた作品。白の桐紋を降りしきる雪に例え雪景色を描いたとされる。
元は大徳寺の塔頭・三玄院の方丈襖に描かれたもので、等伯はかねて方丈襖絵の制作を三玄院の住職・春屋宗園に願ったが叶わず、ある時春屋不在の間に訪れ襖に絵を一気に書き上げてしまった。帰宅した春屋はその絵を見てこれを認めたと言う。
唐物肩衝茶入 宗半肩衝
大名物。柿釉地に光沢のある黒褐色の釉調が美しい唐物茶入。
前田家重臣・中川宗半が所持したことから「宗半肩衝」と呼ばれるが、もとは利休が所持しており、その時は底の赤みのある景色から「蛍」と呼ばれていた。
伝来は利休、前田利長、中川宗半、加賀藩主前田家。 
古今集和歌色紙貼交図 本阿弥光悦 筆
金地に秋草を描いた屏風に光悦筆の36枚の色紙を張り交ぜたもの。
色紙の装飾は俵屋宗達と考えられる。
加賀藩の支藩である大聖寺藩に伝来したとされる。

この他には楽道入作黒樂、のんこう七種「獅子」加賀七種「霞」「桔梗」「此花」「青山」とのんこう祭でした。

さてさて企画展以外では
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色絵雉香炉(国宝)・色絵雌雉香炉(重文)仁清作

前田利常書状 卯月24日 小堀遠州勘返 
前田光高 遠州茶道聞書覚 寛永16年3月朔日

小堀遠州と藩主との茶の湯を通しての交流を示すもの。
本阿弥光悦書状  今枝内記・民部宛(23通) 
今枝内記・民部の父子以外にも高山右近や長連龍といった前田家重臣の名も見られる。
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