昨年の秋、東京サントリーホールの楽屋口で、ある国内のプロトランペット奏者、Mさんにお会いしました。その人はスミスさんに師事されたことがあり、今でも来日した時には必ず会いにいっているそうです。私たちにも丁寧に挨拶してくださり、とてもまじめそうな方でした。
そのMさんのインタビュー記事を、先日ネット上で見つけて読みました。もちろんスミスさんのことも書いてありました。以前雑誌でも同じような記事を読んだのですが、スミスさんにレッスンを受けたとき、最初に言われたことが、その後のMさんにとても大きな影響を与えたそうです。
それは、「トランペットより大切なもの、それは家族や友人だ。もし明日トランペットが吹けなくなったとして、生きていけるか?君のは生きていけない吹き方だ。」
そういう意味のことを言われたそうです。
トランペットを教わりにいって、トランペットが一番重要じゃないって言われたら、それはびっくりしますよね。でも、なんとなくわかる気がします。もちろん上手くなりたいって気持ちは大事だし、練習をたくさんすることも。ただ、誰かよりも上手いと思われたいとか、誰かを見返したいとか、もっと周りに自分が上手いと認められたいとか、そういう気持ちで吹いていたら、きっとすぐ音に出ちゃうんだろうなあと。特にトランペットやトロンボーンは、ベルがまっすぐお客さんに向いているし、そういう気持ちでいると、きっとトゲトゲした音がそのまんま飛んでいってしまいそう。
そのNY滞在中に、Mさんは楽器を盗まれてしまったそうなんですが、スミスさんが質屋や楽器屋さんを探しまわってくれて、見つけることができたそうです。
私たちみたいなアマチュア相手でも、いつも親切で誠実に接してくださる人で、メールにもちゃんとお返事をくださるし、差し入れを持っていくと、「そんなのいいんだよ、子育てにはお金がかかるんだから」って。
そういう人柄って、絶対音色や演奏に現れるものだと思うし、だからあんなにステキな音色が出せるのかな~と思います。
私はあまり人に勝ちたいと思うほうではないけど、でも少し前までは、自分が下手だから人前で吹くことにすごく抵抗がありました。でもそれって結局同じことなのかも。下手だと思われたくない、恥をかきたくないってことは、今、現実の自分よりも良く見せたいってことですもんね。でも今はちょっとずつ変わってきていて、もちろんもっと上手くなりたい気持ちはすごくあるけど、今の下手な自分でも、せいいっぱいやって、楽しめればそれはそれでいいのかなあ~と。そしてちょっとずつ成長していけたら・・。それはたぶん、今のオケですごくステキな仲間にたくさん出会えたからだと思います。それと年に数回だけど、京都のオケでも、先輩、同期、後輩を含めてたくさんの仲間に会えて、すごい刺激とパワーをもらえるから。
それにどんなに下手な演奏でも、家族は「よかったよ~」って言ってくれるし、娘も踊ったり手をたたいたりして喜んでくれます。それだけでも充分幸せだと思います。だからやっぱり、「家族と友人は何より大事」なんですよね。
それに今は学生の頃と違って、トランペットが吹けることが「当り前」ではないから、吹ける場と時間が少しあるだけでもありがたいと思います。
とはいえ、現実は反抗期の娘と、平均一日3回は大バトルを繰り広げる毎日。頭ではわかっていても、なかなか悟りの境地には達せそうにありません・・・。
スミスさんの音は、若い頃もとってもパワフルで前向きで大好きですが、今の音色は本当にきれいで、暖かくて、もっと好きです。年齢を重ねるごとに音が豊かになっていくって、すごいですよね。私もそんなふうに楽器と付き合っていけたらいいなあ・・。
さて、明日からまた練習(と娘とのバトル)がんばろう~っと。
そのMさんのインタビュー記事を、先日ネット上で見つけて読みました。もちろんスミスさんのことも書いてありました。以前雑誌でも同じような記事を読んだのですが、スミスさんにレッスンを受けたとき、最初に言われたことが、その後のMさんにとても大きな影響を与えたそうです。
それは、「トランペットより大切なもの、それは家族や友人だ。もし明日トランペットが吹けなくなったとして、生きていけるか?君のは生きていけない吹き方だ。」
そういう意味のことを言われたそうです。
トランペットを教わりにいって、トランペットが一番重要じゃないって言われたら、それはびっくりしますよね。でも、なんとなくわかる気がします。もちろん上手くなりたいって気持ちは大事だし、練習をたくさんすることも。ただ、誰かよりも上手いと思われたいとか、誰かを見返したいとか、もっと周りに自分が上手いと認められたいとか、そういう気持ちで吹いていたら、きっとすぐ音に出ちゃうんだろうなあと。特にトランペットやトロンボーンは、ベルがまっすぐお客さんに向いているし、そういう気持ちでいると、きっとトゲトゲした音がそのまんま飛んでいってしまいそう。
そのNY滞在中に、Mさんは楽器を盗まれてしまったそうなんですが、スミスさんが質屋や楽器屋さんを探しまわってくれて、見つけることができたそうです。
私たちみたいなアマチュア相手でも、いつも親切で誠実に接してくださる人で、メールにもちゃんとお返事をくださるし、差し入れを持っていくと、「そんなのいいんだよ、子育てにはお金がかかるんだから」って。
そういう人柄って、絶対音色や演奏に現れるものだと思うし、だからあんなにステキな音色が出せるのかな~と思います。
私はあまり人に勝ちたいと思うほうではないけど、でも少し前までは、自分が下手だから人前で吹くことにすごく抵抗がありました。でもそれって結局同じことなのかも。下手だと思われたくない、恥をかきたくないってことは、今、現実の自分よりも良く見せたいってことですもんね。でも今はちょっとずつ変わってきていて、もちろんもっと上手くなりたい気持ちはすごくあるけど、今の下手な自分でも、せいいっぱいやって、楽しめればそれはそれでいいのかなあ~と。そしてちょっとずつ成長していけたら・・。それはたぶん、今のオケですごくステキな仲間にたくさん出会えたからだと思います。それと年に数回だけど、京都のオケでも、先輩、同期、後輩を含めてたくさんの仲間に会えて、すごい刺激とパワーをもらえるから。
それにどんなに下手な演奏でも、家族は「よかったよ~」って言ってくれるし、娘も踊ったり手をたたいたりして喜んでくれます。それだけでも充分幸せだと思います。だからやっぱり、「家族と友人は何より大事」なんですよね。
それに今は学生の頃と違って、トランペットが吹けることが「当り前」ではないから、吹ける場と時間が少しあるだけでもありがたいと思います。
とはいえ、現実は反抗期の娘と、平均一日3回は大バトルを繰り広げる毎日。頭ではわかっていても、なかなか悟りの境地には達せそうにありません・・・。
スミスさんの音は、若い頃もとってもパワフルで前向きで大好きですが、今の音色は本当にきれいで、暖かくて、もっと好きです。年齢を重ねるごとに音が豊かになっていくって、すごいですよね。私もそんなふうに楽器と付き合っていけたらいいなあ・・。
さて、明日からまた練習(と娘とのバトル)がんばろう~っと。