2005.4.14
ペトラッシ:死者の合唱
リスト:ファウスト交響曲
リッカルド・ムーティ
最近話題のムーティさん指揮のコンサートです。ペトラッシは1904年生まれ
のイタリアの作曲家で、「死者の合唱」はその代表的な作品の一つとされて
います。楽器編成が非常に特殊で、まず弦楽器(一部低弦は除く)がありませ
ん。木管楽器もありません。要するに金管オンリーです。これに男声合唱と
パーカッション、ピアノ、低弦が加わります。最初はこれを知らなくて、
なんか妙に金管の目立つ曲だなあとのんきに思っていました。もともとここ
の金管セクションは非常に響きが厚いし、男声合唱も加わるので、サウンド
が薄いという印象は全くなく、弦がないという違和感を感じなかったんですね。
聴いてすぐに気づけって話ですが・・・。
とにかく今回は、2曲とも、金管セクションはもちろん、オーケストラ全体の
音が異常にすばらしくてびっくりしました。申し訳ないけど、先週、先々週
とはまるで別のオケを聴いているようでした。「ファウスト」は70分ほども
あるとても長い曲なのですが、最初から最後まで、「ゆるい」ところが全く
ありませんでした。とても丁寧で集中力があったし、セクション間のバランス
も完璧でした。それに金管セクションがとても柔らかい響きなのにも関わら
ず、しっかりと芯もあるサウンドで、ビシッと一つの楽器のようにまとまっ
ていて、やっぱりこれが本来のNYPの金管だと思いました。
このコンサートは2曲とも初体験の曲でしたが、とても素敵な演奏でした。
こういう演奏は大好きです。
NYフィルというオケは、本当に指揮者によってがらっとカラーが変わるオケ
だということが、この数週間でわかりました。また、指揮者によって、精度に
もかなり差があります。これは良いことなのか悪いことなのか・・。
おそらく、シカゴ響やウィーンフィルだったら、どんな指揮者が来ても、ある
程度変わらないサウンドとかスタイルが根付いているのだと思います。NY
フィルにももちろんそれはあるのですが、他のオケに比べると、良くも悪く
も指揮者の影響を受けやすいように感じます。指揮がすばらしかったり、
相性が良ければ、本当にすごい演奏をするけど、逆に指揮がイマイチでも自
主的に高レベルの演奏をしてくれるということもあまりなく、「今日は一体
どうしたん?」<「まあ普通やったね」<「めっちゃ良かった!」という3段
階の差がはっきりしています。指揮者にとっては振りがいがある反面、ちょっと
怖いかもしれません。聴くほうは毎回スリル(?)があって面白いです
けど・・・。
ペトラッシ:死者の合唱
リスト:ファウスト交響曲
リッカルド・ムーティ
最近話題のムーティさん指揮のコンサートです。ペトラッシは1904年生まれ
のイタリアの作曲家で、「死者の合唱」はその代表的な作品の一つとされて
います。楽器編成が非常に特殊で、まず弦楽器(一部低弦は除く)がありませ
ん。木管楽器もありません。要するに金管オンリーです。これに男声合唱と
パーカッション、ピアノ、低弦が加わります。最初はこれを知らなくて、
なんか妙に金管の目立つ曲だなあとのんきに思っていました。もともとここ
の金管セクションは非常に響きが厚いし、男声合唱も加わるので、サウンド
が薄いという印象は全くなく、弦がないという違和感を感じなかったんですね。
聴いてすぐに気づけって話ですが・・・。
とにかく今回は、2曲とも、金管セクションはもちろん、オーケストラ全体の
音が異常にすばらしくてびっくりしました。申し訳ないけど、先週、先々週
とはまるで別のオケを聴いているようでした。「ファウスト」は70分ほども
あるとても長い曲なのですが、最初から最後まで、「ゆるい」ところが全く
ありませんでした。とても丁寧で集中力があったし、セクション間のバランス
も完璧でした。それに金管セクションがとても柔らかい響きなのにも関わら
ず、しっかりと芯もあるサウンドで、ビシッと一つの楽器のようにまとまっ
ていて、やっぱりこれが本来のNYPの金管だと思いました。
このコンサートは2曲とも初体験の曲でしたが、とても素敵な演奏でした。
こういう演奏は大好きです。
NYフィルというオケは、本当に指揮者によってがらっとカラーが変わるオケ
だということが、この数週間でわかりました。また、指揮者によって、精度に
もかなり差があります。これは良いことなのか悪いことなのか・・。
おそらく、シカゴ響やウィーンフィルだったら、どんな指揮者が来ても、ある
程度変わらないサウンドとかスタイルが根付いているのだと思います。NY
フィルにももちろんそれはあるのですが、他のオケに比べると、良くも悪く
も指揮者の影響を受けやすいように感じます。指揮がすばらしかったり、
相性が良ければ、本当にすごい演奏をするけど、逆に指揮がイマイチでも自
主的に高レベルの演奏をしてくれるということもあまりなく、「今日は一体
どうしたん?」<「まあ普通やったね」<「めっちゃ良かった!」という3段
階の差がはっきりしています。指揮者にとっては振りがいがある反面、ちょっと
怖いかもしれません。聴くほうは毎回スリル(?)があって面白いです
けど・・・。