アオクジラ-Bluepain-

日々徒然に思ったことを書き記します。ワッショイ!

ブラックホール

2007年05月02日 02時27分52秒 | テキスト
そこにはオマエラが欲しがるような意味などなかった。
得体の知れないものを白か黒かで判別して
安心を得たいと思うオマエラの望む答など。

殺人鬼はドコまでも落ち込んでいく闇のような
真っ黒な双眸でどこを見据えるともなく言ってのける。

殺すことに意味などなかった。
殺すことに意味があったのなら
殺していなかったのかもしれない。

殺人鬼というのは結果論に過ぎない。
たまたま殺した数が一人で留まらなかっただけだ。
意味のない殺しが一つ増えようが二つ増えようが
オレには意味がなかった。

オマエラの欲しがるようなものは何一つなかった。

我々は何のために生まれたか?

何のためでもない。
生まれたこと自体が結果論だ。

意味を欲しがるオマエラはそれを必死に否定して
命に勝手な価値を見出そうとする。

つまりオレはオマエラがオマエラであるために
必死で信じようとする価値のために裁かれる。

皮肉にも、何の意味も価値もないはずのオレの命は
オマエラのために最大級の意味と価値を持って葬られる。

殺人鬼は笑い
人々は苦悶の表情を浮かべる。

ややもして、処刑場で奪われた一つの命には
どんな価値やどんな意味があったか。

それを口に出来る者はその場には在り得なかった。




とか、いよいよ病的とか言われますかね。
とくに犯罪の予定はございませんが。