「ブラリのススメ」で書いたように、最近はわざと一駅歩く事が多いので、本来の最寄り駅から帰ってくることが非常に少ない。
で、その本来、帰る帰り道の途中に、小高い丘の尾根を通る場所がある。
斜面には「農地」扱いにして、節税するための梅林と栗林があるのだが、ここ数年、本当に手入れされていない様で、荒れ果てている。
そのお陰で、尾根からその向こうに広がる町並みを見渡す事ができる。
まあ、見渡すと言っても、本当に小さな丘なのでタカが知れているのだが、夜通ると、家々の灯りが見渡せて、なかなか良い雰囲気である。
確か、一週間ほど前だと思ったのだが、かなり久しぶりに最寄り駅から帰途に着き、その道を通った。
道沿いの建物が途切れ、丁度、その町並みを見渡せる場所に差し掛かったとき、私は不意に違和感を覚えた。
なんだろうと思って、ちょっと考え込んだのだが、その答えには直ぐ気づいた。
「あー!マンション出来てる!」
そう、7,8階建ての中層マンションが、これまで戸建ての家が建ち並んでいた住宅地に忽然と姿を現していたのだ。
最近、近所では空地や会社の保有していた寮、施設を取り壊してマンションに建替えることが流行っていた。
あの場所が、そういう建物だったのか、それとも古い戸建てをまとめて買い上げてマンションにしたのかわからなかったが、暗闇にボーッと浮かぶそのマンションは、まだ、辺りの環境には溶け込めていなかった。
「それにしても、最近の工事は早いなぁ。」
思えば、この場所の少し手前に出来ているマンションも、整地に時間がかかっていたが、建ち始めたらあっという間に完成間近となっている。
あのマンションも、下のほうは少し張り出した丘の稜線に遮られているので、たまたまあっという間に出来たように見えるだけで、実際には随分前からやっていたのだろう。
それにしても、建ち始めてからも、朝は幾度となく通っているのだが、丁度進行方向と逆になり背負う形になっているので全然気づかなかったのだろう。
まあ、朝、私がいかにぼんやりとして歩いているかの証明でもある。
・・・とまあ、こんなぼんやり話だったら、掃いて捨てるほどあるので幾らネタに窮しても書かないのだが、そうではない。
問題は、今日の帰りである。
今日は、どうしても最寄り駅のとある店によらなければならなかったので、また、この道から帰ってきた。
やがて、この場所に差し掛かったとき、先週の驚きの大きさを覚えていた私は、何気にその新築マンションを目で探した。
が、しかし・・・。
無いのである。
ビックリして、立ち止まってよく目を凝らしたが、どこにも無い。
角度の問題かなと、前後に移動してみたけれど、先週、マンションのあった場所には、ふつうに住宅が建っているのである。
「ええええええっ?!!」
これには、マジで、先週より驚いた。
そして、必死で考えた。
ええっと、あの日は、帰ってくる前は何をしていたかというと・・・あれ?
冷静に一日づつ思い出すと、直ぐに結果が出た。
先週、私はここを通っていないのだ。
まあ、毎日を詳細には覚えていないが、少なくともどのように帰ったか位は記憶している。
その記憶をひっくり返し、はたいてみても、どう考えてもココを通っていないのである。
では、あの「マンションの記憶」は、なんなのだろうか?
で、タイトルに戻るわけだ。
そう、「夢」なのである。たぶん。
冷静に、よくよく考えると、やっぱりおかしいところが多々有るのである。
・あの新しいマンションは、尾根の反対側にあるマンションに似ていた。
・新築にしては、ちょっと古びた感じで生活感も漂っていた。
・何より、自分が覚えている位置にマンションが建っていたとすると、マンションの後ろはこの丘の斜面に埋もれる事になるのだ!!
おそらく、土曜か日曜の朝に見た夢が、誤った記憶として私にインプリされたに違いない。
いあや、それにしても緻密な夢だった。
記憶にあるのは、駅を出て歩き始めてからなのだが、途中の店々などもかなり忠実にたっていたと思う。
これまで私が見た一番緻密な夢は、高校時代に「朝起きてから通学し、授業を受けて下校、家でメシ喰って風呂入って寝る」とたんに起きた、という物であったが、如何せんそれは起きた時に、「ああ、夢か!」と思わせる程度には、理不尽な点が多かった。
しかし、この夢は、多分、ココを通りかかり、先週の夢の中の状況を思い出さなければ、私はきっと、ずうぅぅぅぅぅぅっと、「マンションが建ったのか!」と理解していたはずだ。
どうも、そうゆう「緻密な夢」を見るというのは、疲れているときらしいと聞いた。
なので、今週はゆっくりしたいのであるが、どうも仕事はそれを許してくれそうに無い。
であるから。
せめて今夜くらいは、大好きなものの事を想って眠り、良い夢に浸りたいな、などと想ったりしているのである。
皆さんも、妙にリアルな緻密な夢、ご覧になった事、ありますか?
それでは、みなさん。おやすみなさい。
ぷよぱぱさん、もしかしたら、マンションは夢ではなくて、異次元空間に迷い込んでいたのではないでしょうか。
おはようございます。^^
昔読んだジュブナイルのSF小説にはよくそういう展開がありました。
あまりにもリアルに感じていたので、もしかすると、本当にそうだったのかもしれません。
もし、あの時、戻って来れていなかったら・・。
いや、もしかすると、私は今、そちらの世界にいるのかも知れませんよ。
http://dictionary.goo.ne.jp/search.php?MT=%A5%C7%A5%B8%A5%E3%A5%D6&kind=jn
「あれ?この風景、この感じ…いつか見たような」なんてこと。
自分でも良くわかりませんけど(笑)
そういや、最近の工事は整地だけはやったら時間かかりますよね。
出来上がるときはあっという間なんですけど。
最近は、いわば土台の上に「パンパン」積み重ねて終わり的な工事が多いので、土台を確りしているのでしょうね。
デジャヴ、ありますよ。
すんげー有ります。
あれも、似たシチュエーションに陥った時に、能が勘違いして昔の記憶に重ねてしまう事が理由のひとつ・・・といわれていますが、私が会議で経験するデジャヴは、そうではなくて本当に「前あった通りのことを聞く人」がいるためです。^^;