紫微の乱読部屋 at blog

活字中毒患者の乱読っぷりを披露。主にミステリーを中心に紹介します。

「依頼人は死んだ」若竹七海

2004年09月06日 | わ行の作家
「プレゼント」で最後、探偵をやっていた葉村晶。
ひとところにはなかなか居着かない性分のはずなのに、
どういうわけか、探偵が合っていた様子。
探偵事務所にいる葉村晶に、次から次へと
さまざまな事件が持ち込まれます。
そして、どれも容赦ないです。
晶が容赦しないんじゃないくて、その方がいいから。
もちろん、意識して調査に手を抜かないんだろうけど、
それがどんな結果をもたらすか、分かっていながら、
敢えてヒドイことをやっているような気がしてしまいます。
でも。それが“真実”だから。

念願の詩集を出版し、順風満帆に思えた婚約者の
突然の自殺。新しく借りた部屋が1人では広すぎる…と、
相場みのりに声をかけられ、居候することになった晶。
いつしか、みのりの婚約者の死の真相に迫ります。

葉村晶って、とてもハードボイルダーです。
女の中の男って感じ(笑)。
かっこ悪いけど、かっこいい。
まさしく、若竹さんのキャラクターだと思います。
読み進むほどに彼女の性格が分かっていって、
だんだんと彼女に惹かれていくんですね。
手を差し伸べたくなるような、放っておけないような、
そんな目が離せないはかなさを持ってるんだけど、
でも、やっぱり芯は強い。憧れるなあ。

「依頼人は死んだ」若竹七海

2 コメント

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はじめまして。 (アトマツ)
2005-08-17 12:24:11
はじめまして。

リンク&TBさせていただきました。



葉村いいですね。

もしよかったら、貴重な男の意見を聞きに来てくださいね。
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遅くなりましたっ! (紫微)
2005-08-30 11:28:22
コメントありがとうございました。

お返事が遅くなって申し訳ありません。



男の意見、喜んで聞かせていただきます(^-^)。
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