なんだかとっても青春している(笑)ほのぼの日常系ミステリー。
しかしながら、全体を通して漂う雰囲気は“無気力”(笑)。
まあ、それにも理由があるわけなのですが、でも、この作者、
こういった無気力系の主人公がお得意なのでしょうか(笑)。
同じ高校に入学した小鳩くんと小山内さん。付き合っている
わけではないけれども、この2人はある目的のため、
学校の中ではできるだけ行動を共にする。
その目的とは、“清く慎ましい小市民”になること。
なのに、事件の方から2人の側へやって来て…。
名探偵になんてなりたくない小鳩くん。過去、
思い上がってたいへんな失敗をした結果、高校入学を機に
“小市民”を目指すことにしたのです。その同士が小山内さん。
お互いがお互いの逃げる理由にしていい、という約束を結び、
できるだけ目立たないように高校生活を送っているのですが、
やっぱり小鳩くんは“謎”から逃れられないようで、
結局いつも、何かと理由をつけては事件解決に協力しています。
推理の過程はとても論理的。でも、解く謎は日常のささいな
出来事ばかり。このギャップも面白いところ。
最近気付いたのですが、20代の作家さんの文章って、面白い。
決して読みやすいわけではなく、何度も読み返して、
理解するのに多少時間を要するのですが、一旦全部理解してしまうと
とてつもなく面白い。例えば、北村薫という人は、とても
美しい日本語を使います。日本語の美しさ、繊細さをとてもよく
分かっていて、きちんと使いこなしている方なのですね。
一方、米澤穂信や西尾維新といった20代の作家さんたちは、
日本語の面白さを知っていて、一見遊んでいるように見えるけれども、
実際は器用に、いろんな言葉の組み合わせを見せてくれるわけです。
(…分かっていただけているでしょうか^^;)
そういう、本筋とは違ったところでの楽しみ方ができるんですね。
うーん、お得(笑)。
「春期限定いちごタルト事件」米澤穂信(創元推理文庫)
しかしながら、全体を通して漂う雰囲気は“無気力”(笑)。
まあ、それにも理由があるわけなのですが、でも、この作者、
こういった無気力系の主人公がお得意なのでしょうか(笑)。
同じ高校に入学した小鳩くんと小山内さん。付き合っている
わけではないけれども、この2人はある目的のため、
学校の中ではできるだけ行動を共にする。
その目的とは、“清く慎ましい小市民”になること。
なのに、事件の方から2人の側へやって来て…。
名探偵になんてなりたくない小鳩くん。過去、
思い上がってたいへんな失敗をした結果、高校入学を機に
“小市民”を目指すことにしたのです。その同士が小山内さん。
お互いがお互いの逃げる理由にしていい、という約束を結び、
できるだけ目立たないように高校生活を送っているのですが、
やっぱり小鳩くんは“謎”から逃れられないようで、
結局いつも、何かと理由をつけては事件解決に協力しています。
推理の過程はとても論理的。でも、解く謎は日常のささいな
出来事ばかり。このギャップも面白いところ。
最近気付いたのですが、20代の作家さんの文章って、面白い。
決して読みやすいわけではなく、何度も読み返して、
理解するのに多少時間を要するのですが、一旦全部理解してしまうと
とてつもなく面白い。例えば、北村薫という人は、とても
美しい日本語を使います。日本語の美しさ、繊細さをとてもよく
分かっていて、きちんと使いこなしている方なのですね。
一方、米澤穂信や西尾維新といった20代の作家さんたちは、
日本語の面白さを知っていて、一見遊んでいるように見えるけれども、
実際は器用に、いろんな言葉の組み合わせを見せてくれるわけです。
(…分かっていただけているでしょうか^^;)
そういう、本筋とは違ったところでの楽しみ方ができるんですね。
うーん、お得(笑)。
「春期限定いちごタルト事件」米澤穂信(創元推理文庫)