多分駄文のおじさん日記

我輩は駄文を書くおじさんである。旅、音楽、MLB、株式投資、etc., 日々想いつくままに思いを巡らすのである。

ごちゃ混ぜの国シンガポール(42)-ヒルトン・ホテル 

2004-12-26 22:19:43 | Singapore
嘗て一度書いたが、1989年初めてシンガポールに来た時に1週間滞在したのがヒルトン・ホテル。米国名門銀行のコミュニケーション研修、ということで、ホテルに缶詰になり、英語でビジネスの様々な事態を口頭・文章で表現する、という日本人にとっては苦手な研修だった。

この熱帯にある国のホテルでは、特に夏場はもうこれでもか、というほどに部屋の冷房をがんがんと効かせてくる。強度の冷房が最大のサービス、最大のごちそう、とでもホテル側は勘違いしているのか、幾ら寒い、と言ってもなかなかマイルドな室温にはならずに参った。2日目辺りから風邪をひいてしょっちゅう鼻水をかんでいる米国人が何人か出てきたが、むべなるかな。我輩も同様に肉体が芯から冷えてしまったことを良く記憶しておるが、最後は皆上着をしっかり着込み毛布のひざ掛けなどをしながらの研修であった。

さてその時のシンガポールの街については、あまり明確な記憶もない。
殆ど外出は出来ず、宿泊していたヒルトン以外では、精々近くの伊勢丹あたりを歩いた程度であった。
当時はヒルトンはオーチャード・ロードの中心、また商業施設の中では、伊勢丹が盟主、というようなぼんやりとした印象が残っておる。
しかし、あれから十数年経過した現在の人の流れ・賑わいからすると、オーチャード・ロードの中心はそのずっと東側の高島屋であり、ホテルの一番手は目立ち方からすると、マリオットである。ヒルトンはもう場所的には、西のはずれに追いやられており、建物そのものも古色蒼然として殆ど存在感がない。若者が足を運ぶエリアには見えない。ここにも、かつての横綱級ホテルの盛者必衰の流れが見えるわけである。誇り高きヒルトン・グループが今後どのように攻勢をかけてくるか、見ものである。

なお、同じヒルトン系列のコンラッドホテルは、ベイエリアに近いシティホール近くにあり、モダンかつ高級な意趣で売っておる。

ごちゃ混ぜの国シンガポール(41)グッドウッド・パーク・ホテル

2004-12-26 20:32:56 | Singapore
オーチャード・ロードを背にしてマリオットのところからスコット・ロード沿いに小高い丘を上がっていくと、5,6分で右手に広い敷地の庭にとんがり屋根のホテルが見える。グッドウッド・パーク・ホテルである。

ガイドブックを幾つか読んだが、「ラッフルズと並ぶシンガポールの超高級コロニアル・ホテル」とのキャプションがついている。 このホテルは1900年にドイツ人の社交場として建てられたのが始まりと言う。確かに、端正な庭の手入れの良さや全般に整備された施設全般はドイツ的な潔癖さ、生真面目さを垣間見ることが出来、好感度は高い。

建物は聊か小ぶりでそう威圧的ではなく、全般に古い建物だけにややゴージャスさには欠け、超高級、と言うには若干過大評価という気がしないでもないが、あの賑やかなオーチャードのすぐ近くにも拘わらず静寂な大人の空間を楽しめる珠玉のホテルであることは間違いなさそうだ。ちょっと誉め過ぎか。ここのアフターヌーン・ティも名物らしいが、今回はそのチャンスを逸した、残念。

シンガポールとドイツ、という、ちょっと組み合わせとしては考えにくいものがこの地にちゃんと存在していることも面白い。


ごちゃ混ぜの国シンガポール(40)-マリオット・ホテル 

2004-12-26 09:19:49 | Singapore
シンガポールの最も賑やかな場所、オーチャード・ロードのMRT地下鉄駅向かいの四つ角に面してそびえっ立っているマリオットホテル。世界のあちこちと言ってもアメリカが中心であるが、随分と個人的にもお世話になっている。

オーチャード・ロードとスコッツ・ロードとの交差点に位置した絶好の立地で、良くこのような場所を確保したな、と感心するが、八角柱の高層ビルで中国風の屋根が乗っかっており、その存在感をアピールしている。

オーチャード・ロード付近には数多くのホテルが林立している。
シャングリラ、フォーシーズンズ、グランドハイアット、シェラトン、ヒルトン、リージェント、マンダリン、ル・メリディアン等など、そうそうたる顔ぶれである。当然多くの人が集まる繁華街であり、シンガポールのステータス・シンボルを出来るだけ良い形で得るための場所取りは重要であった筈。この中で、この最高のロケーションを確保した当時のマリオットの政治力や資本力のありようががどういった状況だったのか、非常に興味のあるところだ。中国風寺塔に似たタワーに仕立てあげたところに何かいわくがあるような気がしてならないが。どなたか、その辺の経緯をご存知の方がいらしたら是非ご教示願いたい。