12月も半ば、嘗て師走と言えば、寒風の中、先生が走る、というイメージ、兎に角寒さ本番入り、という季節であったが、このところは随分暖かい。個人的には、楽で良いな、北国生まれであるが、寒いよりは暖かい方が良いに決まっている。製薬会社に勤めるK君から、皆風邪を引いてくれなきゃ困るよ、というメールが来たが、気候変調のリスクにもろに襲われている業界関係者も多数おられることであろう。
昼休み、そんなことで会社から程ないところにある靖国神社でも散策に行こうかと思いついた。
忙中閑あり、というところか。
武道館を横目に九段の坂を上ると、道沿いには既に日の丸が一定の間隔で飾り付けられている。此処はもうクリスマスを通り越して、新年の準備も万端なのだ。
靖国神社境内に入ると、公孫樹(いちょう)の大並木、黄色が眩しいくらいに輝いている。
靖国というと桜の開花の基準となる桜木があり、春は近くの千鳥が淵と並んで桜名所の名が高いが、これほど、樹齢も相当と思われる公孫樹が多く聳え立っているとは、知らなかった。壮観である。
実は、この靖国神社、色々物議を招き昨今では特に中国とは軋轢を生む根源となっているが、個人的には因縁深い部分がある。
今から1年半ほど前のこと。
今の会社を受けるときに、米国本社からきた副社長に面接することになっていた。
面会予定時間よりかなり前に会社に到着したが、時間をつぶすため、というよりは、心を落ち着かすために、この靖国に参拝に向かうことにした。暫く、3つ目の金融機関を退職してから仕事を探さずぶらぶらしておったが、流石に1年半近く何もしないと心も細くなってくる。会社の内容も悪くなさそうで極めてチャレンジングなことから何とか受かりたい、溺れる者は藁をも掴む、という心境でもあった。
結局、運良くこの会社の入社面接に合格し、数人の候補者の中から唯一選ばれたのだが、その副社長が先般来日された際、一緒に顧客周りをしている車の中で、我輩は「あなたとインタビューしたときには、実はここに前もって来て拝んだんだ」という話を紹介した。
副社長は、"Oh,it worked!"(じゃあそれで、拝んだ効果があって上手く行ったというわけだね!)と明るく笑った。
我輩は答えた。
"Yes, it worked. But, I don't really know if it worked really well."
(そうですね。しかし、<入社できたことは良かったけれど>本当にこの会社に入って良かったかどうかは分かりませんよ!)
まあ、ちょっと冗談半分に言ったのであるが、こんなコメントを言っても許されるこの副社長を我輩は敬愛しておる。
そんな会話を思い出しながら、当時とは違う色合いの靖国を歩くのであった。
昼休み、そんなことで会社から程ないところにある靖国神社でも散策に行こうかと思いついた。
忙中閑あり、というところか。
武道館を横目に九段の坂を上ると、道沿いには既に日の丸が一定の間隔で飾り付けられている。此処はもうクリスマスを通り越して、新年の準備も万端なのだ。
靖国神社境内に入ると、公孫樹(いちょう)の大並木、黄色が眩しいくらいに輝いている。
靖国というと桜の開花の基準となる桜木があり、春は近くの千鳥が淵と並んで桜名所の名が高いが、これほど、樹齢も相当と思われる公孫樹が多く聳え立っているとは、知らなかった。壮観である。
実は、この靖国神社、色々物議を招き昨今では特に中国とは軋轢を生む根源となっているが、個人的には因縁深い部分がある。
今から1年半ほど前のこと。
今の会社を受けるときに、米国本社からきた副社長に面接することになっていた。
面会予定時間よりかなり前に会社に到着したが、時間をつぶすため、というよりは、心を落ち着かすために、この靖国に参拝に向かうことにした。暫く、3つ目の金融機関を退職してから仕事を探さずぶらぶらしておったが、流石に1年半近く何もしないと心も細くなってくる。会社の内容も悪くなさそうで極めてチャレンジングなことから何とか受かりたい、溺れる者は藁をも掴む、という心境でもあった。
結局、運良くこの会社の入社面接に合格し、数人の候補者の中から唯一選ばれたのだが、その副社長が先般来日された際、一緒に顧客周りをしている車の中で、我輩は「あなたとインタビューしたときには、実はここに前もって来て拝んだんだ」という話を紹介した。
副社長は、"Oh,it worked!"(じゃあそれで、拝んだ効果があって上手く行ったというわけだね!)と明るく笑った。
我輩は答えた。
"Yes, it worked. But, I don't really know if it worked really well."
(そうですね。しかし、<入社できたことは良かったけれど>本当にこの会社に入って良かったかどうかは分かりませんよ!)
まあ、ちょっと冗談半分に言ったのであるが、こんなコメントを言っても許されるこの副社長を我輩は敬愛しておる。
そんな会話を思い出しながら、当時とは違う色合いの靖国を歩くのであった。