多分駄文のおじさん日記

我輩は駄文を書くおじさんである。旅、音楽、MLB、株式投資、etc., 日々想いつくままに思いを巡らすのである。

貴ノ花、逝く

2005-05-31 00:29:14 | Sports
夕刻、元貴ノ花の二子山親方逝去の報に触れた。

今年3月の春場所あたりから、相当悪い、いや危篤か、という報道があり、週刊誌などでも、親方の病状の悪さに加えて、家族の骨肉の争いを虚々実々に報じていたこともあり、どうも回復の望みは厳しいのだろうかと心配しておった。
それからすると最期も親方らしい粘り腰だったが、やはり病魔には勝てずに遂に土俵を割ってしまった。

貴ノ花、と言えば、我輩にとっては、「史上初の兄弟横綱」若貴兄弟の父親・師匠というよりも、また、「土俵の鬼」、と呼ばれた初代・若ノ花の末弟というよりも、やはり、自分と同時代を生きた名力士・貴ノ花そのものであった。

75年春場所の決定戦で無敵の憎まれ役(実は、我輩はかなり好きだった)北の湖を破って初優勝した時の世の中の興奮は今も記憶があるが、あれは我輩、大学生の頃であった。
北海道が生んだ大横綱・大鵬と北の湖の丁度間の世代。ライバルは黄金の左、と呼ばれた学生横綱・輪島。(二人が引退後に一緒に出ていた資生堂のCMを思い出す。「アウスレーゼ」だったっけ?なかなかいい味出していた。やはり美男は得だ。) 
もうあれから随分の時が流れたものだ。

絶対的な存在だった大鵬引退の後のスーパースターを世の中が求めていた頃、若ノ花の弟というブランドと、粘り強い足腰でファンを惹き付けた。軽量ゆえに簡単に吹っ飛ばされることも良くあり、いつも悲壮さがまつわりついていた陰のある力士であった。
それは、高度成長(大鵬時代)の後の、世に屈折が見え始めて来た頃の時代と妙にダブっていたようにも思える。

大学通学時など、JR(当時は、「国鉄」!)高田馬場駅ホームから見える質屋の屋根に、マリリンモンローの人形と対峙して相撲を取ろうとしている男の人形がぐるぐると廻っていた宣伝オブジェ(?)を思い出す。随分ナンセンスな組み合わせで、更にそれと質屋とが何で関係があるのか、今でも不思議な気分だが、あの男の人形は確か、貴ノ花であったと思われる。何故か、こんな詰まらぬことを思い出してしまった。

それにしても、55歳の死、というのはあまりに早く残念だが、記録ではなく記憶に残る名力士であった。
彼の息子二人も横綱まで辿り着き、既に引退して随分になる。
「明治は遠くになりにけり」という言葉をふと思い出したが、只今の我輩の心境は、

「昭和は遠くになりにけり...。」である。
同時代のヒーローの死に合掌。

プロ野球交流試合始まる

2005-05-07 10:38:47 | Sports
日本ではプロ野球、セ・パ両リーグによる交流戦が開始した。

松坂vs清原の因縁対決、新庄vs古巣阪神、藤井vs和田の早稲田の先輩後輩対決、迎木vs岡田の師弟監督対決など話題性のある対決もあり、新鮮なエンタテインメントとなることが期待される。しかし、一方では、有望選手は大リーグに流れ、残った選手で行われる春のオープン戦の再来、というような気がしないでもない。選手だけでなく、プロ野球機構や各球団がどのような演出をして行くか、注目されるところである。

昨晩の楽天vs巨人は、さしずめ最弱決定戦、というようなお笑いの組み合わせであった。
これを、世紀の対戦、お楽しみの番組として視聴を扇ぐTV局の姿勢にも哀れさを感じる。
試合の方は、期待通りに、楽天が弱さを発揮、9回に駄目押し点を取られて2-8となり、流石は楽天、風評に違わぬ弱さをちゃんと発揮で、完全に勝負あったと思わせたが、その裏に巨人も満塁ホームランを打たれ、6点差の完勝の予定も簡単にフィニッシュ出来ぬ、お馴染みのバタバタ劇。かつての球界の盟主のプライドも消え、まさに「虚人」。
最下位同士のゲームに相応しい寒い試合で、思わず笑ってしまった。

TV放送も(ちゃんとは見ていなかったが)TBS、9回裏まで来て、これもお馴染みの途中打ち切り。全く、期待のカードと何日も前からあおっておきながら最後まで放送することもない、この志の低さもばかばかしいことこの上ない。巨人救援投手陣が打たれて、連敗脱出から安堵したいところの首脳陣の慌てっぷりが昨日のゲームのハイライトだったように思われるが、その最大の見せ場が途中打ち切りで見れずに残念。TV放送する資格もない。

今日朝ネットで各紙の報道を見ておったが、某スポーツ紙の見出しに、こんなのあった。
「巨人工藤、楽天から歴史的一勝」
なにが歴史的なのか、これまた大笑いであった。 阿呆かいな。
もうちょっとマスコミもまともになって欲しいものだ。

楽天的

2005-04-29 09:41:22 | Sports
ゴールデンウィークが始まった。
朝はいつもよりゆっくり寝ていられる。
と言っても目覚めは6時、いつもとそう変わらない。(年寄りの悲しいさが?)

TVをつけて本日の吃驚。
楽天の三木谷社長の坊主姿が映っていた。
今流行の(?)五厘刈りで鹿島vs(オーナーになっている)神戸のサッカーの試合を見にスタジアムに現れたのだという。野球の楽天イーグルスは11連敗、Jリーグの方もさっぱり駄目で「W最下位」の状態。サッカーの試合は、オーナーの究極の「気合注入」も実らず0-2でまた負け。

坊主頭について報道陣に尋ねられ三木谷氏、「心機一転。野球かサッカーかって? 全部含めてだね。ちょっとムシャクシャしたんでね。気分? 寒いッスよ」と語ったと言う。
あまり大きな他意もないのかもしれないが、特に、若手への切り替えやコーチ陣の再配置などを言い出し現場介入されてくる田尾監督からすると、結構の困惑、プレッシャーになっているものと思われる。 監督辞任だなんだ、ときな臭い噂もまことしやかに流れているが、ちょっと性急過ぎる動きと言わざるを得ない。もっと"楽天的”にやって欲しいものだ。

野球の楽天イーグルスの方は、期待通りに(?)弱い。
順調に負けを増やしている。何連敗してくれるか、個人的には楽しみにしている。
そもそも最初の選手の配分ドラフトから不公平が働いており、その後の戦力補強もままならず、後だしジャンケン球団より更に後出しだったソフトバンクのようにすんなり強豪チームを買えず、苦戦は予想されていたもの。
負けても見所がない、という批判も当然あるが、負けることを期待され、期待通り負けるのも悪くないのではないか。特に、当初珍しくリードしていたが、中盤ひっくり返される、なんていう哀しい展開は絵に描いたシナリオのようで痛快でさえある。聊かサディスティックな心情を快く刺激する。負けの蓄積が大きくなればなるほど、その反作用も大きくなりそうで、経営的にも興行的にもこれまでの球界の常識とは異なる何かが出てくるかと、楽しみでもある。中途半端な状態が続くよりも一年目ははっきり問題点を出し尽くした方が今後のためだろう。
さしずめ三木谷社長の坊主頭はこれから出てくる様々なサプライズの序章なのかもしれない。
一方、この姿を見て、この球団を買いそびれたあのホリエモン氏は何を思う。密かに三木谷社長の坊主姿にほくそえんでいるのかもしれない。

セ・リーグのほうも嘗ての「球界の盟主」と言われた球団もぼろくそな状況だ。
かつての栄光も今いづこ、プロ野球人気衰退の元凶となっているようだ。
5月からの交流試合で、「球界の活性剤」ではなく、「(他球団への)栄養剤」と陰口叩かれる楽天と対戦して浮上のきっかけを求めていくと目論んでいくことになる。
実は、しかし...、この交流試合を待ち望んでいるのは、すなわち、そのセの球団との対戦を一番楽しみにしているのは、むしろ楽天なのかもしれない。

Tiger Woodsの復活は本物か?

2004-11-23 00:43:43 | Sports
日本ゴルフ界は若手女子の活躍で久々に盛り上がっている。
このところの日本のスポーツ界は若手、特に十代の女子が多くの種目で台頭しており、ゴルフはその代表的な例となっている。何故男子若手は日本のスポーツ界に台頭しないのか、にも分析を及ぼしてみたいと思っているが、本日の話題は別のこと...。 

『タイガー・ウッズが宮崎のダンロップ・フェニックス大会で優勝。』

ウッズのストロークプレイでの優勝は何と今年初めて。マッチプレイでの1勝はあるものの、かつてメジャーを含め勝ちまくっていた頃と比べると信じられない凋落・低迷ぶりであった。世界ランキングでもあっさりとビジェイ・シンにトップの座を譲ってしまっていた。
個人的には、無敵と思われていたプレイヤーがこのような苦難の時期に遭遇した時の心情と努力の過程には大変興味があるが、本人にとっては実に長い一年であったことであろう....。

さて、今回の4日間のトーナメントでの成績は14アンダーで2位に8打差をつけた圧勝であったが、果たしてこの勝利はアメリカではどう見られているのか。

米国版Yahoo!のGolfサイトを見てみると、やはりトップ記事は各国2名の代表選手が国の名誉を賭けて戦うWGC World Cupでの最終日での英国の優勝であった。(日本の丸山・田中組は最終日失速で10位タイ。)
その右横に小さく、「タイガーの8打差の勝利の意味は?」と尋ねた質問文があるのを見つけた。
お馴染みのPoll(読者投票)のコーナー, 4社択一で、タイガーの日本のトーナメントでの勝利の意味を問うておるわけだ。

回答の選択肢は...
①タイガーは戻ってきた!
②スイング改造の成果が実りつつある!
③さほどたいしたことなし、日本での勝利程度では!
④無に等しい! 2005年も長い年となろう!

まあ、個人の予想としては、②番あたりが米国人のポジティブな気質としては最も多い評価ではないかと推測したし、我輩の評価もやはり②で良いのでは、というところであった。
回答の多さでは、結果は意外と辛口! なんと③が最多であった。
回答の分布状況は①21%、②29%、③32%、④18%であった。

どうも日本のゴルフ界のレベルの低さの中での大差の勝利にはタイガーの評価の回復を期待するのは早計だったようだ。アメリカ人の回答にしては、いささか冷静というかシニカル過ぎる感じがした。
しかし、この回答は裏返せば、タイガーへのクールな見方、というよりは、日本のゴルフ界、もしかしたら、日本自体が米国一般市民からは軽く見られているのではないか、とのイヤ~な解釈も成り立つような気がして来た。
それは、ある意味では正解なのかもしれぬが、そうであるならば悲しいことでもある。
しかし、更に深読みすれば、米国の唯我独尊の気質、傲慢な大国主義の驕りも透けて見えてくるような気がしてきた。米国以外はこの世のものとも思わない、米国こそ全て、である。

国際世論なども配慮せずにわが国だけが唯一の国、と信じて疑わないオメデタイ大国、ネオコンの台頭で右傾化しブッシュを勝たせた米国のイメージとこの③の回答はどうも重なって見えてしまう。
たかが、ゴルフの一個人の選手のお話を、ちょっと飛躍させすぎであろうか?