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「偶然か、必然か 22年越しの友情リロード」

2025-09-05 17:01:05 | 日記

 

終業間際。

疲れ切ったカウンターに立つ私に、控えめな声が飛んできた。

「……私、あの◯◯です」

ん? 誰?

いや、知ってる。

でも現実味ゼロ。

だって22年前、私が一方的に大失敗し、友情をぶっ壊したはずの 元・親友Tちゃん が、そこに立っていたのだ。

こっちが狼狽している間に、Tちゃんは泣きそうな顔で笑ってくれた。

――ああ、この人、全然変わってない。

いや、むしろ天使度が増している。

「会えてうれしい」と言ってくれるその姿に、私は悟った。

なんだこの奇跡イベント。

ラスボス倒すより確率低いんじゃ?

偶然のレベルも尋常じゃない。

彼女は私の現住所なんて知らない。

40年くらい前の夏休みに、私がバイトしていたオジキ宅の「うろ覚えの」住所を、旅の途中で、探してみたと言う。

で、トイレを借りようと店に立ち寄った瞬間、まさかの私がそこにいた。

「全然変わってないから、すぐにわかったの」

しかもあと3分遅ければ、完全にすれ違っていたという、

ギリギリのラインで起きたミラクル。

「こんな偶然ある?」

「神様っているんだね!」

ふたりで声を合わせ、ハイテンションで即、奇跡認定。

その後、旦那様も一緒に我が家に来てもらい、

22年分の空白を埋めるべく、喋り倒した。

お互いの人生は大きく変わっていたけれど、

Tちゃんは幸せそうで、旦那様は税理士として独立していて、

なんかもうふたりまとめて頼もしすぎる。

――よかった、本当に。心底よかった。

そして私は、ずっとできなかった「ごめんなさい」をやっと言えた。

手紙もメールも出せなかったけど、もう大丈夫。

「またやり直そう」と言ってくれた親友に、涙腺は崩壊寸前。

いや、崩壊した。

やり直せたらって、ずっと思っていたよ。

新しい住所も、電話番号も、メアドも交換。

友情リロード完了。

 

 

「神様って、いるんだよ」

その言葉を、ふたりで何度も繰り返した。

――再会させてくれてありがとう。

――もう二度と傷つけない。

――これからもよろしく、親友。

 

2025・9・5 奇跡確認。 

 

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