大阪発達支援センターぽぽろブログ ぽぽろ番

ぽぽろはNPO大阪障害者センターの子育て・教育支援部門です。
大阪市鶴見区今津北にあります。

移行支援計画もらっています?

2009年06月11日 | ノンジャンル
 今日は午前が「支援センターつるみ運営会議」、午後からある支援学校・特別支援教育コーディネーターさん(来所)との懇談、晩は堺会議でした。

 堺のある社会福祉法人さんとの契約で、今年度卒業生の新しい仲間(利用者)の方の発達検査を通じて「個別の支援計画」を作成するお手伝いをすることになりました。

 聞いてみると、皆さん、学校を卒業するにあたって「個別の移行支援計画」を学校からもらっていらっしゃらない方ばかり。これらの計画も参考にして作業所等での支援計画を立てる必要があります。さっそく、法人さんと相談して本人・保護者の連名による情報請求を卒業した学校の校長先生に当てて送付しました。それにしても、個人情報の当事者・保護者が見たこともないというのですからおかしな話です。

 今日、来所された支援学校では学校が作成した支援計画は当然のことながら、保護者が持っているそうです。作業所との引き継ぎなどにあたっては、個人情報として知らせてもいいという了解をいただき、支援計画の写しを保護者からいただいて渡したり、場合によっては学校が作業所などに持参して引き継ぎするそうです。

 最近、卒業後の作業所などは「個人情報だから」ということで、以前のように引き継ぎに必要な情報がほとんど得られなくなって困っています。引き継ぎそのものがないと言ってもいいくらいです。いったい、「移行支援」て何のためにあり、どのように生かすものなのでしょう?

 ちなみに、学校には「個別の指導計画」に「個別の教育支援計画」に「個別の移行支援計画」(卒業生のみ)があるはずです。可能な限り本人に説明し、ねがいなどを反映させること、保護者のねがいや意見を受け止めて合意のもとにつくること、つくったものをきちんと説明して指導に生かすこと、定期的に見直す(これも保護者と一緒に)ことは常識?になっています?

 私は「計画」をつくることがすべていいことだとは決して思いません。何かの指標だとか教師の頭だけで作られた「計画」であったり、子どもの「発達」をバラバラに分解してモザイク的に課題を羅列しているだけのものであったりでは、子どもの発達・障害・生活実態、何よりも発達へのねがいをきちんと反映しているか疑問です。また、目に見える成果をあげよと教師も子どもも追い立てるような評価システムは問題だと思っています。しかし、作るのであれば少なくとも個人情報の主体者であるべき当事者・家族が知らないとか、作成に関与していないなどは論外でしょう。

 私は、少なくとも卒業に当たっては本人・保護者の了解のもとに公的に作られたものは移行支援の情報として積極的に提供してほしいと思っています。そのための最低限のルールづくりが急がれます。
 また、今回のとりくみで卒後の所属事業所などが「個別の支援計画」を作るにあたって、コーディネーターか進路担当者、元担任などが地域に出向いて、引き継ぎやケース会議に参加するなどの取り組みが一例でも生まれるとありがたいなぁと思っています。きっとそれがお互いの支援のあり方などを問い直すきっかけにもなると思います。勿論、私は学校現場は超忙しいということは百も承知ですし、そのための教員増も必要だと思っている人間です。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。