占星術思いつきメモ(天体位相研究カルデア)

占星術に関して思いついたことを書き留めるブログ。西洋占星術による地震予測、金融占星術の研究をしています。

カーディナルクライマックスと土星

2009-10-18 23:09:38 | カーディナルクライマックス
現在サインおとめを運行中の土星は、10月30日0時30分頃におとめを抜け、サインてんびんにイングレスする。2年1ヶ月にわたって続いてきた土星のおとめ時代。この期間の長さなら時代というより世相と言えるだろう。日本では派遣労働問題や社会保険問題、世界にあっては未曾有の金融危機と、私達の依って立つ社会基盤のぜい弱さが浮き彫りになった。

サインおとめの持つ働きは“調整”の性質を持つ。一つ前のサインであるししの勢いで押し切る力強さが引き起こす様々な社会的弊害を、このサインが調整していく役割がある。日本ではいわゆる「小泉改革」が生み出した多くの弊害を解決しなければならないが、それは土星が次のサインてんびんに入座してからのことになるようだ。9月に発足した鳩山政権は、これまでの自民党政権よりも国民に直接的な支援をする政策に大きく舵を切っている。

世界では100年に1度といわれた金融危機が昨年9月に起こった。アメリカの伝統的な金融機関の一つであったリーマンブラザーズが破綻。世界の金融システムは計りがたいほどの負債を抱えつつも現在、これも未曾有の量的緩和政策によりしのいでいる状況となっている。サビアン占星術に詳しい松村潔氏によると、サインの後半、15度以降では180度対向のサインの影響が雪崩れ込むという。丁度金融危機が始まった08年9月後半、9/29に土星はおとめ15度を通過。同時に成立していたサインうお天王星との衝がリーマン破綻など事態を極限に追い込んだものと考えられる。

10月末に土星がサインてんびんにイングレスすれば、うお天王星の影響が薄れる代わりに、やぎ冥王星の影響を強く受けはじめる。土星-冥王星はタイトなスクエアを形成し、これまでとは別の強い緊張が表れる。うお天王星はマーケットの激変であったが、やぎ冥王星は社会体制の激変となる。日本では55年体制からの初めての本格的な政権交代が起きた。中国の名目的な社会主義体制は益々変貌し、北朝鮮もいずれ体制の激変を避けられないだろう。

世界経済ではこれまでイニシアチブを取って来たG7に替わってG20が主役となることが9月の同会議で決まった。戦後の世界経済体制はこれまで欧米と日本のG5が基盤を整備構築してきた。今後この世界基盤の上にBRICs(ブリックス)新興国などが世界経済を牽引する役目を果たしていくという、世界経済のパラダイムシフトが実現しつつある。

金融占星術で言われるカーディナルクライマックスとは、動的なカーディナルサイン(おひつじ、かに、てんびん、やぎ)にマレフィック遠天体(土星、天王星、冥王星)が入座することで起こるとされる社会経済の激変のことを指す。しかしこのアスペクトは同時に成立しない。土星がてんびんに移動すれば一時的にうお天王星の影響力から離れる。来年の前半には逆行して再びサインおとめに戻り天王星との衝を形成するが、土星、天王星、冥王星の3天体がカーディナルクライマックスの位置に配置されるのは、天王星がおひつじにイングレスする2011年からとなる。しかしアスペクトが成立するのは2010年までであり、何か大きな激変が一気に直撃するのではなく、複数の事象による複合的な変革の時期に当たると考えられよう。アスペクト重視ならやはり、前回号に記した土星-天王星の衝成立のタイミングで読むべきだと思われる。

ところでこのカーディナルクライマックスにある時代、今年の経済を語るに外せない天体、木星について考えなければならない。次号でこれに触れてみたい。

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1 コメント

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Unknown (すみれ)
2009-10-19 06:40:18
いつも拝見させて頂いています。
ありがとうございます。
ワタクシはあまり知識がないので、少々難しいですが、勉強させていただいています。
ところで、度数15度以降は向こう側の影響が来るのですね・・・。ワタクシの月は双子の30度なのですが、そうすると・・射手座30度の「法王」の影響がくるのかあ・・。ありがとうございます!
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