現代アート道楽の日々。

首都圏の展覧会の感想など。しばしば遠征。【不定期更新】

スイス現代美術展@千葉市美

2006-01-09 | アート感想@関東
埼玉県立近代美術館から、京浜東北線→武蔵野線→総武線→バスと乗り継いで、千葉市美術館へ。

スイス現代美術展 リアルワールド―現実世界

「ダイナミック・スイス」(日本におけるスイス年)関連イベントのひとつとして企画された展覧会。5人(組)のスイス人作家がそれぞれ一部屋ずつ使用し、大作中心の展示を行っていた。

私が最も気に入った作品は、ウーゴ・ロンディノーネの《スリープ》。大きな部屋の正面と右側の壁の前に、白く塗られた木製の壁が立っていて、そこにはさまざまなサイズの写真が飾られている。そこには海辺を歩く若い男性と女性の姿が写っているけど、二人が一緒に写っている写真は一枚もない。露出過剰気味の白っぽい背景と、壁に仕込まれたスピーカーから流れる憂鬱な音楽が、すれ違う男女の心理を象徴しているようで、ストーリーを想像せずにはいられない作品だった。

このほか、演劇の映像を、その演劇に使用した舞台セットから観る、フレデリック・モゼール&フィリップ・シュヴィンガーの《抑留区域》や、リヒターのモノクローム絵画みたいだと思って近づいてみたら、フレームに灰色の軍用防水布が張られていただけだったファブリス・シージの《グレーのモノクローム》が印象的だった。

千葉市美術館にて、2月26日まで(月曜休館)。


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4 コメント

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川村から千葉へ (はろるど)
2006-01-18 00:08:09
pizzさん、こんばんは。



私は川村のリヒター展を見た後に、

特別無料バスを使って行きました。

30分ぐらいでしょうか。意外と近かったので驚きです。

土日だけ、いつも一日に一、二往復でもあれば、

川村と色々な連動企画でも出来そうですが、

やはり集客上難しいのでしょうね…。



スリープ良かったです。

初めは男性が女性に見えて、二人の女性が写っているのかと思いました。なかなか美しい作品でした。
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はろるどさんへ (pizz)
2006-01-18 06:59:59
コメントありがとうございます。



車だと意外と近いんですね。

やはり車社会なのかなあ、と思います。



千葉県には佐倉市立美術館もあるのですが、

美術館巡回バスがあると便利ですよね。

バスを走らせるだけの需要はなさそうですが……。

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こんにちはー (azumi)
2006-01-28 16:20:21
pizzさんの1週間後くらいに千葉市美術館へ行きました

ワタシもはろるどさん同様、はじめは男性が女性に見えて、女友達の写真なのかなって思いました



スイス・アート、面白いですねー♪
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azumiさんへ (pizz)
2006-01-29 23:19:35
スイス・アート、期待以上の面白さでした。

展示方法も良かったですね。



《スリープ》、不思議な雰囲気の作品でしたね。

あの空間だけ空気が違うような気がしました。

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