伊勢崎線と両毛線を乗り継ぎ、高崎からバスで群馬県立近代美術館へ。このルートは電車・バスの本数が少ないので、事前に調べておく必要アリ。
群馬青年ビエンナーレ'05
16歳から29歳までの若手作家を対象とした公募展。全国規模の公募展はいくつかあるようだけど、ここまでバラエティーに富んだ作品が集まるのは他にないと思う。審査員にも会田誠や東谷隆司など個性豊かな面々が並び、他の公募展には出品できないような作品が大賞をとったりするのが面白い。
入口では中川佳洋の《甲高幅広》がお出迎え。ボロボロの汚れた靴が床においてあるだけだけど、インストラクション(?)が秀逸で思わず苦笑。
山本篤の《OOMC(Meat,corner)》は、天井の隅に生肉スライスを投げて貼り付ける映像作品。後半は映像が上下逆になって、剥がれ落ちようとする生肉が生き物のようでキモチワルイ。でも目が離せない!
水内義人の《フランス料理もくそになる》は、直球勝負の立体作品。2メートル四方にまかれた砂の上に、高さ1メートル弱の段ボール製のピラミッドが立ち、その頂上に直径1.5メートルの段ボール製の「五円玉」が刺さっている。あまりのインパクトに頭がクラクラする。
吽派の《現代女子高生論―オマージュ ゲルハルト・リヒター ルーズ・ベネディクトに捧ぐ―》は、カンヴァスの絵画に携帯電話が仕込んである作品。絵の具の材質がちょっとショッキング。携帯電話の画面で見る映像が面白かった。
さとう凛香の《祝・個人ロッカー個展》は、大学の個人ロッカーをギャラリーに見立て、その中で展示を行う作品。貸画廊や大学の芸術祭への皮肉を込めたこの作品は、小沢剛の《なすび画廊》に通じるものがある。各ロッカーごとの展示も魅力的で、存分に楽しめた。
四宮優の《scores》は、何十曲もの抽象画のパターンのような美しい楽譜。それぞれの曲はiPodで自由に再生できて、楽譜と見比べながら曲を聴くと面白かった。
沙都紀の《VOICE》は、一人用の暗室に入って観る作品。入ってみると中は真っ暗で「何これ!?」と思ったけど、目が慣れてくるとぼんやりと女性の顔が浮かび上がってくる。「映像作品」に対する先入観を意識させてくれる作品だった。
村元崇洋の《手放しの園~春陽》は、無数の待ち針で地形を表現した立体作品。一本一本の待ち針を刺していくという途方もない作業の結果が、形状・色彩ともに美しい作品を作り上げていた。
この他にも若い感性に溢れた作品が多く、なかなか楽しめる展覧会だった。入場無料ということもあり、現代アートの展覧会にしてはお客さんも多かったと思う。
7月18日まで、月曜休館(祝日を除く)。
群馬青年ビエンナーレ'05
16歳から29歳までの若手作家を対象とした公募展。全国規模の公募展はいくつかあるようだけど、ここまでバラエティーに富んだ作品が集まるのは他にないと思う。審査員にも会田誠や東谷隆司など個性豊かな面々が並び、他の公募展には出品できないような作品が大賞をとったりするのが面白い。
入口では中川佳洋の《甲高幅広》がお出迎え。ボロボロの汚れた靴が床においてあるだけだけど、インストラクション(?)が秀逸で思わず苦笑。
山本篤の《OOMC(Meat,corner)》は、天井の隅に生肉スライスを投げて貼り付ける映像作品。後半は映像が上下逆になって、剥がれ落ちようとする生肉が生き物のようでキモチワルイ。でも目が離せない!
水内義人の《フランス料理もくそになる》は、直球勝負の立体作品。2メートル四方にまかれた砂の上に、高さ1メートル弱の段ボール製のピラミッドが立ち、その頂上に直径1.5メートルの段ボール製の「五円玉」が刺さっている。あまりのインパクトに頭がクラクラする。
吽派の《現代女子高生論―オマージュ ゲルハルト・リヒター ルーズ・ベネディクトに捧ぐ―》は、カンヴァスの絵画に携帯電話が仕込んである作品。絵の具の材質がちょっとショッキング。携帯電話の画面で見る映像が面白かった。
さとう凛香の《祝・個人ロッカー個展》は、大学の個人ロッカーをギャラリーに見立て、その中で展示を行う作品。貸画廊や大学の芸術祭への皮肉を込めたこの作品は、小沢剛の《なすび画廊》に通じるものがある。各ロッカーごとの展示も魅力的で、存分に楽しめた。
四宮優の《scores》は、何十曲もの抽象画のパターンのような美しい楽譜。それぞれの曲はiPodで自由に再生できて、楽譜と見比べながら曲を聴くと面白かった。
沙都紀の《VOICE》は、一人用の暗室に入って観る作品。入ってみると中は真っ暗で「何これ!?」と思ったけど、目が慣れてくるとぼんやりと女性の顔が浮かび上がってくる。「映像作品」に対する先入観を意識させてくれる作品だった。
村元崇洋の《手放しの園~春陽》は、無数の待ち針で地形を表現した立体作品。一本一本の待ち針を刺していくという途方もない作業の結果が、形状・色彩ともに美しい作品を作り上げていた。
この他にも若い感性に溢れた作品が多く、なかなか楽しめる展覧会だった。入場無料ということもあり、現代アートの展覧会にしてはお客さんも多かったと思う。
7月18日まで、月曜休館(祝日を除く)。