現代アート道楽の日々。

首都圏の展覧会の感想など。しばしば遠征。【不定期更新】

銀座ギャラリー巡り

2005-03-08 | アート感想@関東
今日は午前中で仕事を切り上げ、銀座のギャラリー巡り。いくつも観たけど、特に印象的だったのは下記のとおり。

ASK? art space kimura αMプロジェクト vol.9 松井紫朗+藤城凡子 aquaria

藤城凡子は月や地球、惑星をモチーフにした可愛らしくも考えさせられる作品。なかでも水槽の中に月や惑星を入れた《月》、《惑星》が良かった。月や惑星は水中で完全に静止していて、水面も微動だにしないのは不思議だった。あとで調べてみたら、透明シリコーンRTVゴムを水の代わりに使っているらしい。道理で動かないわけだ。

松井紫朗は水槽つながりの《Aqua-lung》も良かったけど、《The Outside's Inside》が最も印象に残った。換気扇だけが壁にポツンとあって、もったいない空間の使い方だなあと思っていたけど、あとで作品と分かりびっくり。バルーンの内側と外側(写真)から観るのは新鮮な体験だった。

3月26日まで、日・祝休廊。

銀座space kobo&tomo 階段下 池田朗子個展「サイト・サイト・サイト」

このギャラリーは、本当に階段下の物置のような狭い部屋でびっくり。階段の真下の狭くなっているところに投影された映像は、岐阜近郊を走る列車の車窓を撮ったものだけど、ゴム製の飛行機が窓に貼り付けてあるだけで、平凡な車窓風景は非日常な飛行シーンに一変。スケール感が狂う感じで、模型の街を飛んでいるようにも見える。ときどきカメラを上下に振るんだけど、飛行機が高度を変えるみたいで面白い。駅到着のアナウンス後の着陸シーンも微笑ましい。必見!

3月13日まで。

東京画廊 西澤千晴「ハッピーガーデン」展

オペラシティ「project N」や、『美術の窓』現代美術特集号の表紙が記憶に新しい西澤千晴の個展。全く同じ姿かたちのおじさん(頭はバーコード)が無数に登場し、絵のあちこちで争っていたり仲良くしたりしているが、しばらく観ていると妙に可愛らしく見えてくるのが不思議。今回の《ハッピーガーデン》シリーズは、ニュータウンでガーデニングに励む「普通」の家庭の姿を描いた連作。絵の大きさとズームが対応していたり、同じ大きさの絵が対になっていたり、観てて飽きることがないシリーズだった。作風は山口晃に少し通じるところがあるような気がしたので、ひょっとしたらブレイクするかも。

3月19日まで。