Pink * Satin * Pointe * Shoes

なんとなく、すきなこと

はじめてのパリ

2020-03-28 10:28:32 | 旅のこと
新型コロナウイルスが猛威を振るう3月も終盤の今日、外出自粛要請も出たことだし、おニューのPCにも慣れてきたし、今頃?って感じもしますが、なんだかんだで4カ月経ってしまったパリ旅行のことを忘れないうちに、思い出したことをつらつらと、覚書的に書くことにします。

2019年11月7日、職場から一旦家に帰り、シャワーを浴びて荷物を持って羽田空港へ。
荷物は機内持込可サイズのスーツケースと、nordaceのリュック(インスタの広告からの衝動買いだったけど案外正解でした)。
STWという旅行会社のおひとり様プランで、金曜日の午後に着いて月曜日のお昼過ぎに帰途に就くという弾丸ツアー。
現地滞在時間は短いのに、帰りのドーハでは真夜中に7時間ものトランジットが待っているという罰ゲーム付き。
日本時間的には木曜日の夜の便で日本を発って、火曜日のうちに何とか帰宅という強行軍です。
普通の土日に有給休暇を金・月・火の三日間つけました。

カタール航空は結構快適でした。
食事も良かったし。
ドーハの空港は広大でキレイ。



帰りのトランジットが昼間だったら無料の市内観光が可能だったらしいけど、真夜中ではベンチでウトウトするしかなく、ハマド国際空港の記憶はというと、広大でキレイという以外は「水が高い!しかも不味いエビアンしか売ってない(に見えた)じゃん!」ぐらいになりかけた明け方、食欲無いけど何か食べとかないと・・・とフラフラしているときに見つけたデルモンテのサンドイッチバーがね、オアシスになったよ。




サンドイッチがとっても口に合ったので、ヘタクソな英語で「フェイスブックで友達に紹介しますね」って言ったら「ハッピーカスタマー」とかってテーマで何か(何かはよくわからなかった)に載せたいから写真撮っていい?って言われてスタッフさんたちと写真に写ってしまった。
その写真が世界のどこかに存在すると考えたら恥ずかしいな。
お兄さんのスマホで早々に削除されていることを祈るのみ。
ま、私を知る人が目にする可能性は限りなくゼロに近いのでどうでもいいけど。

パリでのホテルはcadet駅近くのプチホテルTouring。
朝食が評判で、日本のホテルの朝食バイキングと比べたら豪華とは言えないけど、十分満足。
特にモチモチなガレットが嬉しかったな。



部屋は狭かったけど、小ぎれいで、お湯も問題なく出たし、まあ、納得。
ビックリしたのはエレベーター。
狭いのと乗り込んで上がって降りる工程が何もかもカルチャーショック。



最後の晩の真夜中に突然ブレーカーが落ちて真っ暗闇になったのには驚いたし、それを告げにフロントに行ったときの兄さんの塩対応にも目が点になったけど、そこはそれ、日本と同じ対応なわけがなく、パリに来た実感としてニヤニヤしながら記憶に刻みましたよ。

滞在はあっという間。
エッフェル塔も凱旋門もシャンゼリゼ通りもモンマルトルもノートルダムもルーブル美術館もオルセー美術館も「行ったことがある地」になったし、セーヌ川クルーズも経験できたし、もう、思い残すことなし。
映画でも見たことがないようなゴツい銃で武装した兵士が街を歩いてるのを見かけたり、地下鉄で不正乗車してないかを取り締まる警察官たちに遭遇したり、ずっと欲しかったラグビーフランス代表デザインのブルゾンをサンジェルマンデプレのLe coq sportifまで出かけてって無事ゲットできたし、



何も問題なく乗りまくっていた地下鉄で空腹と疲れで隙オーラ発散してた時にまんまとスリ集団のカモになってしまった(後述)けど、結構評判よさげな店で憧れだったJambon Beurreは買えたし、



Cadet駅近くのマクドで日本には導入されていない巨大化したスマホみたいなツールで注文する体験もできたし、



そうそう、シャンゼリゼ通りでめちゃくちゃ小さな声でだけど「オーシャンゼリゼ」を歌うこともできたよ。

というわけで、そのカモになった顛末を。
金曜日の夕方から土曜日の夜までに観光地をいろいろ巡り、日曜日の午前中はオルセー美術館をたっぷり回ってもはや思い残すことはほぼなくなった午後、友達が勧めてくれていた自然史博物館へ行くことにしたんですが、これが駅から遠くて。
問題なく到着したものの、ロンドンのそれと比べてまあつまらないこと。
小動物から象やキリンなどの大型動物までを大行進しているかのような配置で迫力がすごいってことで楽しみにしていたんだけど、それほどでもなく。
そしてその「目玉」以外はほぼひたすら剥製の展示、のみ。(そもそも目玉も剥製だけど)
せっかくだから一応一通り回ってみたんだけど、すっかり草臥れてしまいました。
ロンドンの自然史博物館と比べた私がバカでした。(涙)

で、もう行きたいところは特にないけど、とりあえずシャンゼリゼのモノプリで可愛いと評判のエコバッグを土産に買うかとコンコルドで降りシャンゼリゼ通りを延々歩いてモノプリに到着したものの、その時に売られていたエコバッグは聞いていた可愛い柄物ではなく超シンプルなやつ。
出鼻をくじかれた状態で、かなり長い時間あれでもないこれでもないとお土産品コーナーをぐるぐる。
その時点でもう4時は過ぎてたかな。
土産物を買って凱旋門まで歩きながら街を歩く人々を見回すと、表参道の光景と大して変わらなくて、なんかもうパリお腹いっぱいって感じになっていて。
そんなわけで、たぶん、見る人が見たらネギ背負ってたんだろうね。
「もう日本に帰りたい(涙)」と思いながら地下鉄に乗っていたら、とある駅で若い女の子3人が乗ってきて、一人が私に英語で話しかけてきた。
どこそこに行きたいけど、どこで乗り換えればいいかと。
客観的に考えたらもう、笑っちゃうぐらい明らかな「手法」なんだけど、気が付いた時には次の駅で、話しかけてきた子が「これ、あなたの財布?」って、床に落ちていたかのように私の財布を目の前に出してきて、私がポカンとしている間に、いなくなった。
もうね、手品だよあれ。
街ブラ用に持っていたお財布にはクレジットカード1枚と10ユーロ札が6枚入っていたんだけど、なぜか抜かれていたのは30ユーロだけ。
たぶん、知り合いがB品セールで持ち帰った品を安くで分けてもらったはいいけど使いづらくてほぼ使っていなかったCath Kidstonのお財布のおかげ。
人目をはばかりながら急いで開けた財布の中で目についたのが10ユーロ3枚だけだったんだと思う。
そして現金狙いなチンピラさんだったのが不幸中の幸い。
財布ごと持っていかれていたらカードのこともあるし泣きながら日本に帰るしかなかったんだろうけどね。
カードはその後追跡してたけど不正利用の痕跡は何も出てこないので、ほんとに現金を抜いただけみたい。
被害額が30ユーロっていうのがね、むしろ「地下鉄スリ体験オプショナルツアー」を買ったと思えばお手頃価格かしらと。

そして出し惜しみしていた、この旅最大の収穫の話につながるわけですが。

行きの飛行機、ドーハまでは私は通路側、左に若い女性が二人。
最初は特に会話することもなく、トイレの時に席を立ってあげたりしたときに会釈したぐらい。
着陸も近くなってきた頃にようやく「どこから?」「どちらへ?」ということをそれぞれに話し始め、一人はカタールで働いていて、日本に一時帰国した帰りで、もう一人はトルコに住む友人のところへ遊びに行く途中だということがわかりました。
意気投合したけれど、皆行先は別。
写真を撮りあうことも名前を告げることもなく、「じゃあ、お元気で」とお別れしました。

そしてドーハからパリへの便は日本発のと比べて割と空いていて、三人掛けの通路側に私(割増料金払って、全部通路側を指定していました)、空席を一つ置いて窓側に座ったのは日本人女子。
間に気を遣うような人が座っていたら全く交わることはなかったんだろうと思うけど、手に「地球の歩き方 パリ」を持ってるのを見るや、話しかけることに。
これも、ドーハまでの便で出会った二人との「折角ならもっと早くお話ししていればよかったな」という経験があったおかげだと思う。

聞けば、同じSTWのツアーで、宿泊先も同じTouring。
彼女のほうが一泊多いのと、帰りのトランジットが罰ゲームじゃない以外は私とほぼ一緒でした。
じゃあ、一緒に行こう!ってことになり、チェックインも一緒に済ませ、折角だからとその日のうちにエッフェル塔へ向かいました。
パリに特段の憧れがあったわけじゃなかったけど、エッフェル塔にだけはずっと行きたかったから。
でも、一人旅だったからエッフェル塔をバックに記念写真を撮るのにも見知らぬ人に頼まなきゃいけないし、きっと満足いく写真なんて撮れないんだろうなとあきらめていたんですが、想像していた以上の写真を残すことができ、しかも「近くまで行こう」と歩みを進めていくと、メリーゴーランドが出ていて、旅の恥は掻き捨てとばかりに乗ることに。
お互いにエッフェル塔がいい感じで背景に入るようにキャッキャ言いながら狙いあっていた姿は観光客丸出しだったことでしょう。
パリ大好きで何度となく行っている同僚に動画を見せたら散々「ウケるー!」と笑われたけど、後悔なんてしてないよ。
だってめちゃくちゃ楽しかったんだもん。
メリーゴーランドを降り、途中セーヌ川のほとりまで行ってみたけど、あの「巴里のアメリカ人」のOur love is here to stayの場面そのままの情景に超感動。



そこでも写真を撮ってもらい、エッフェル塔のまさに足元まで行きました。
完全な一人旅だったらどんなエッフェル塔の思い出ができ得ただろうと考えると、彼女に引き合わせてくれたカミサマに感謝する以外ありません。
彼女には彼女の旅の目的があったので日中は別行動だったけど、偶々なれど朝食は三度ともホテルの食堂で一緒に取り、夜はホテルで報告会という感じで、まさに一人旅と女子旅のいいとこどり。
出会ったばかりだし母娘ぐらいの年の差があるのに、長い付き合いの友達みたいに一緒にいるのがとても自然に感じられた不思議。
ああ、引き合わされるべくして引き合わされたんだなあと。
基本無宗教な私ですが、こんな時は「カミサマはいる」とか「前世からのつながり」とかあると思う。ほんと。

そしてパリ最後の日。
カモられたことで直後は結構凹んでいた私でしたが、彼女がいてくれたおかげで気持ち切り替えて「セーヌ川クルーズに行こう!」ということになり、寒風に吹かれながらキラッキラのエッフェル塔や暗闇に浮かぶパリの名所たちを眺めているうちに「したくてもなかなかできない体験ができてラッキーじゃね?」ぐらいのプラス思考になれていたのでした。
バトーパリジャンからの景色のなんと美しかったことか。
船を降りたころには、カモられたことはすっかり「良い思い出」になってテンションもむしろアガっていましたよ。
めっちゃ凍えてたけどね。

そうそう、ラッキーなことがもう一つ。
旅を計画したときに「エッフェル塔でどうしても記念写真を撮りたい」という思いがあったので、日本語ペラペラなパリジャンが街歩きのお供をしてくれるというオプショナルツアーを申し込んでいたのでした。
土曜日の午後2時に凱旋門近くのSTWパリ支店に集合・・・だったのに、まさかの勘違い。
別のツアーでの待ち合わせ場所である宿泊しているホテルのフロントが集合場所だと思い込み、間違いだと気づいたのが2時5分。
電話もできないし、とにかく凱旋門へ!と急いで向かったけど案外遠くて、着いたのは既に3時になろうかって時間でした。
複数のツアー客だったら約束を守れなかった私が悪いので置いて行かれて当然な状況だったんだけど、幸い客は私一人だったのもあってガイドさんが融通を利かせてくれて、3時スタートで回ってくれることに。
まずは凱旋門から。
「3時半頃に下で待ってますね」ってことでひとり螺旋階段を上り、お土産物を選んだりパリの街並みを眺めたり。
地上に降りると、次に向かったのはモンマルトル。
ほんとに日本語ペラペラの好青年ヴァンサンが色々と詳しく説明してくれて、写真も撮ってくれて、結局2時間半ぐらいまわってくれました。
ムーランルージュの近くで解散になったんだけど、交差点を渡ったところでいきなり女の子とチュウしたから「???」てなっていたら、「スミマセン、僕の彼女です」って。
そもそもお仕事終わりに落ち合う予定だったらしい。
途中何度かスマホいじってたから何だろうと思ってたけど、時間や場所を調整してたんだね。
バカなお客のおかげでほんとゴメンナサイ。

そんなわけで私の初めてのパリは短かくともとても濃い恵まれた時間になりました。
「パリに一度は行ってみたかった」って言いながら死ぬのだけは嫌だと一念発起してパリ行きを決めてほんとによかった。
次にフランスに行けるのはいつだろう。
ラグビーW杯のころには少しはフランス語が話せるようになってるかな?

ともあれ、今は1日も早くコロナが収束する日を願うばかりです。
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