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文化逍遥。

良質な文化の紹介。

ストラトキャスターのその後

2025年02月25日 | ギター
 先日、紹介したシェクター(SCHECTER)のストラトキャスター「 L-A-ST-AL/R」。自分で改造してリアピックアップのみにした。が、結局フロントピックアップを付けたくなり、さらに手を加えてみた。



 これが、取りあえずの完成段階で、リアピックアップのみでヴォリュームだけの状態。


 さらに手を加え、フロントにセイモア・ダンカンのテレキャスター用のピックアップをつけてみた。テレキャスターのフロント・ピックアップは小さめで指弾きでもあまり邪魔にならない。弦間ピッチが合うかどうか心配だったが、許容範囲内だった。当然必要になる切り替えスウィッチをつけて、さらにトーンも加えた。


 フロントに加えたのは、家にあったダンカンの初期のピックアップで、40年近く前に買って持っていたもの。この頃のダンカンは、まだ自社工場のみで生産されていたので、品質が高く、今のものとはトーンが違うという評価もある。確かに、音質的に豊かな気もするが、確信に至るほどでもない。しかし、カバーがないタイプで黒いままなので、リアピックアップと色違いのツートンカラーになってしまった。金属のカバーがサウンドハウスで2000円程なので、買い求めて、付けるか考え中。
 というわけで、改造・改良は、ずーっと終わりそうにない。自分でホビー用の工作機械を使ってやっているので、さほどお金はかからないし、楽しみながら時間をかけて続けている。

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荒屋敷貝塚2025/2/17

2025年02月18日 | 考古・エッセイ
 気候が良いので、墓参がてら千葉市若葉区貝塚町にある国の史跡である荒屋敷貝塚に行ってきた。特別史跡の加曾利貝塚からは、直線で2キロくらい。


 逆光になってしまい、ちょっと見にくいが昭和43年3月建立の石碑。この奥の広場のような空間が貝塚で、かなり大きい。




 左端に大きい樹が見えるが、下の写真はその根元を撮ったもの。

 白く見えているのが貝殻。二枚貝が多いようだ。



下の2枚は、荒屋敷貝塚から少し離れた所。台地の下にあたる場所で、かなり急な斜面になっている。なので、上から落ちて来ている多種類の貝殻が観察できる。

 

 道に落ちている貝を、種類ごとに土嚢の上に並べて撮ってみた。上の巻貝は千葉では「ナガラミ」と呼ぶダンベイキサゴか。中段は二枚貝で左から赤貝、アサリ、ハマグリ、などか。そして、下段の小さい巻貝は「イボキサゴ」で千葉市内の貝塚ではこれが最も多く見られる。「イボキサゴ」は、現代では食べられることは無い小さな巻貝。縄文時代も食用としていたとは考えにくく、何に使ったのか色々な説がある。わたしが個人的に好きなのは、土器で多くの貝を煮詰めてから身を干して「だしの素」のようなものを作り、他の地域と物々交換する際の「商品」にしたのではないか、という説。貝塚から出土する黒曜石などは、現代の分析で神津島や長野県などのものであることが判明している。タダで貰えるはずはなく、交易をする行商人の様な人がいて、交換していたのではないだろうか。縄文時代の流通は、かなり進んでいたようだ。そんな想像をすると、なんとなく、ロマンがあって楽しい気がする。

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1973年フランス映画『ブルースの魂』

2025年02月11日 | 映画
 2/7(金)、千葉劇場にて。映像や音を修復しての劇場公開作品になる。監督はロバート・マンスーリスで、2022年4月に92歳で亡くなっている。この作品はフランスのテレビ局の企画で制作されたらしいが、1973年当時、日本はもちろん、アメリカでもほとんど公開されなかったという。観ればわかるが、黒人の生活に対するフランス人の偏見が見え隠れする。おそらく、それが公開されなかった理由だろう。

 映画の最終場面で、ブラウニー・マギーが「Blues is truth(ブルースは真実)」と言って、エンドロールになる。そのブラウニー・マギーがヨーロッパに演奏旅行に行った際の逸話を、どこかで読んだことを思い出した。それは、記者から飲酒のことなどを問われて「わたしは酒も飲まないし、もちろんドラッグもやらない」と答えると、「あなたは本当のブルースマンではない」と言われたという。「あいつら、何か勘違いしてるよ」と回顧していたが、ヨーロッパでのブルースマンに対する偏見が良く表れている話だ。この映画でも、かなり作為的な編集の仕方が認められる。出演者のほとんどがすでに亡くなっているが、もし、生きていてこの作品を観たらがっかりするような気がする。
 とはいえ、昔の映像あるいは音源からノイズを除去して迫力ある生々しいシーンが続く。ほとんどの映像が我が家にもあるが、改めてきれいな映像で観られて良かった、とも感じた。さらにもう一点、翻訳が素晴らしかった。調べてみたところ、字幕の翻訳をしたのは福永 詩乃という方らしい。アメリカの音楽文化に詳しい研究者かと思ったが、ヒンドゥー語などのインド映画の翻訳も担当している翻訳家のようで、才能ある人だなあ、と感心ひとしきり。おそらく、この作品が作られた半世紀前だったら、この様なセンスの良い字幕が付くことは無かっただろう。それほど、文化の違いを翻訳するのは至難なことなのだ。

 なお、フランス語の原題は『Le blues entre les dents』。「dents」は英語のDentalに近い言葉のようで、歯の間から出てくるような自然なブルース、というほどの意味らしい。ちなみに、英題は『The Blues Under The Skin』。



以下は、千葉劇場のホームページより引用。
 『「ブルースの魂」
監督ロバート・マンスーリス
出演B.B.キング、バディ・ガイ、ジュニア・ウェルズ、ルーズヴェルト・サイクス、ロバート・ピート・ウィリアムズ、マンス・リプスカム、ブッカ・ホワイト、ソニー・テリー、ブラウニー・マギー、ファニー・ルイス、ジミー・ストリーター
B.B.キング生誕100 周年記念。製作から50年を経て、2K修復版にて劇場初公開。1970年代の伝説的なブルースミュージシャンたちの演奏をとらえた映像と、ハーレムに住む若いカップルの愛と苦難のドラマを融合させた音楽映画。フレディ(ローランド・サンチェス)は子供のころ生活のためノースカロライナ州から母親に連れられてニューヨークに出てきた。だが武装強盗の罪で5年間服役、出所後ハティ(オニケ・リー)と結婚し二人で母親の家に居候している。フレディは刑務所の病院で働いた経験を生かして看護助手をやろうと職探しをする毎日だがうまくいかない。街をうろつきハティに金を無心してはビリヤード場に出入りし鬱とした日々をやり過ごしている。そんなフレディに嫌気がしたハティは、仕事帰りに立ち寄るなじみのバーでブルースを歌う男と駆け落ちを図るが…。(1973年製作/88分/フランス)』

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わたしのレコード棚ーザ・バンド The Band

2025年02月04日 | わたしのレコード棚
 今年(2025年)の1月21日、ザ・バンド The Bandの最後の生存メンバー、ガース・ハドソンがニューヨーク州ウッドストックで死去した。87歳だった。ザ・バンドは、アメリカ南部出身のレヴォン・ヘルムを除く他のメンバーがカナダ人で、1967年から1976年まで主にアメリカで活動したロックバンド。 1976年 11月25日 、 サンフランシスコでの最後のコンサートを映画化した『ラストワルツ』が日本で公開されたころ、わたしは大学生だった。無駄がなく、洗練された音使いに感動したものだった。ライブ演奏にもかかわらず、あれだけの完成度の高い演奏が出来る各メンバーの演奏力にも感心した。ロックバンドとはいえ、ジャンルを超えた演奏力を持った人たちだったのだ。

 ひとつの時代の終焉、とも言えるのかもしれない。以前はLPレコードも持っていたが、今、手元にあるのは下のCDだけだ。追悼の意味を込めて、取り上げておきたい。


 1968年から1977年までにリリースされた18曲を収録したCD『The Band GREATEST HITS』。Capitolレーベルから2000年に発売されている。


 CD解説内の写真。左から、ピアノのリチャード・マニュエル(1943-1986)、ベースのリック・ダンコ(1942-1999)、オルガンのガース・ハドソン(1937-2025)、ギターのロビー・ロバートソン(1943-2023)、右端にドラムスのレヴォン・ヘルム(1940-2012)。オリジナル・メンバーの全員が様々な楽器を演奏でき、それぞれヴォーカルもとれる。なので、普通のバンドでは到底考えられないような、多彩な音作りが可能だった。


 こちらは、裏面。

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