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文化逍遥。

良質な文化の紹介。

わたしのレコード棚―現代音楽(武満徹氏を中心に)

2013年01月13日 | わたしのレコード棚
以外に思う人もいるかもしれないが、わたしは現代音楽―特に武満徹(1930-1996以下敬称略)―を聞くことに違和感がなく、むしろ好んで聴いている。

クラシック音楽は教会の音楽を基礎としているので規則正しく調和に富んでいて、それはそれでいいのだろう。が、多様な人間性のごく一部しか表現し得ていないのは否めない。もちろん、ひとりの人間ひとつの作品で全てを表現できることなど望むべくもないが、雑多な世界とそこに潜む混沌を見つめようとすれば、想像の中にある調和の世界をいったん崩してみるしかない。
クラシックの音楽家たちが「和音」と呼ぶものや、「拍」と呼ぶものを崩してみて、そこから見える多様性をいろんなアプローチで表現してみることは価値があるし、魅力に富んだものが出来るかもしれない。そこにあるのは、試行錯誤の繰り返し。
そして、産みの苦しみ。

まあ、音楽を乗り物の中などでBGMとしてイヤホンで聞きたい人にはおすすめ出来ないが、一度聴いてみても損は無いだろう。というわけで、わたしの良く聴くCDを何枚か紹介してみよう。

M1
このアンサンブルは現代音楽に至る過程をたどり、武満の作品までたどり着くような構成になっていて聴きやすく音質もいい。

M2

M3
上の2枚は、尺八(横山勝也)や琵琶(鶴田錦史)など和楽器を取り入れた作品で、個人的にはこれら五線譜に表せない音を構成音にしている楽器を使った作品が最もすきだ。それにしても、横山―鶴田のコンビはすばらしい。ずいぶん以前のことだが、鶴田がテレビに出ていて、武満に「譜面の読み方を教えてくれないか」、と頼んだことがあったという話をしていた。武満は「それだけは、かんべんしてくれ」と言ったという。武満の音楽の深奥に通じる話だと思った。

M4
こちらは、福田進一のギター独奏による武満の作品集。音のコントロールの巧みさもさることながら、音が生き生きとしているのはさずがと言うほかない。技術的にすぐれは人はたくさんいるが、音に息吹を感じさせてくれるギターリストは少ないのだ。




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公園の鳥

2013年01月05日 | バードウォチング
新春恒例、千葉公園の鳥。

今年も、来ました渡り鳥。
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水面にいるのは鴨の仲間達がほとんど。後方の松には、降雪時に枝が折れるのを防ぐための「雪吊り」。雪なんかめったに降り積もらない千葉で、樹の枝を守るために税金をかける必要があるのか、という声も多いと聞く。実際わたしも生まれてこのかた55年、雪で公園の樹の枝が折れたなんて記憶はほとんどない。それでも、冬の風物詩として毎年職人さんが縄をかけている。確かに職人技の美しさはある。

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鴨の仲間でキンクロハジロの雌。このでっぷりとした体形で遠くシベリア方面から渡ってくるとは、ごくろうさまですなあ。
でも、鳥にとっては別に遠いとは感じてないかもしれないけど・・・。


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こちらは、鷺。詐欺と音が通じて悪い洒落に使われたりもするが、なかなかプロポーションがいい真っ白なきれいな鳥なのだった。それにしても、水面に映った姿といい、いい写真ですなあ・・・ってほとんど自己満足。


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鶺鴒(せきれい)。眼の所に線が一筋あるので、正確には白鶺鴒だろうか。雀の仲間で小型の鳥の中では、もっとも体形のバランスがとれているように見受けられる。
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鶺鴒もう一枚。トコトコと歩いている。鳥だって空を飛ぶのは楽じゃないよ、と言っているかどうか・・・。


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セグロカモメ。ユリカモメより一回り大型。雑食なので、すこし強面。やはりシベリヤ方面から渡ってくるという。


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こちらは、川鵜(かわう)だろうか。長い首をたたんでいる。上のカモメよりさらに一回り以上大きい鳥。


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