文化逍遥。

良質な文化の紹介。

PU

2013年03月30日 | ギター
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さて、これはなんでしょう・・・ってタイトル見ればわかるか。

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自作のアコースティックギター用ピックアップでした。
このエピフォンのギターは、もともとはアーチトップのギターをフラットトップにしたような構造なので、弦を張り換える際スチールのフラットワウンドにしてみたところなかなか渋い音になった。そこまでやると、ピックアップを付けてみたくなりテレキャスターのガードを切ってジョー・バーデンのストラトサイズPUをマウントしてみた。
ソリッドのギターに比べればフィードバックしやすいのは仕方がない。が、大音量を必要としなければ音質も良いしエアー感があり、これで十分、と思った。ただし、ホ-ルをふさいだ分生音の抜けは悪くなる。あたりまえだけどね。でも、予想していた程の音質低下ではなかった。さらに注意すべき点がひとつある。それは、このピックアップはエレキギター用なのでスチールの弦を張っていないと十分な出力は出ないこと。すなわち、ブロンズ弦では基本的に使えない。
仕事がないと、こんな事ばっかりやってんだもんなあ。いい歳して・・。
さて、どうやってギターにマウントしたか・・・は企業秘密、という訳ではないがギターの塗装にダメージを与える可能性があるのでここでは書かないことにする。やってみたら後悔した、と言われても責任とれないもんね。それでも知りたい人はメールで問い合わせてみてください。アドレスは、プロフィールのところから入れば出てます。あるいは、ホームページにもでてますので、そちらからでも可能です。


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パソコン不調

2013年03月24日 | 日記・エッセイ・コラム
年度末の仕事も終わり、録音作業をすこしずつでも再開しようか・・と思った矢先パソコンの調子が悪くなった。起動時にフリーズしてしまう。F8を押して、いろいろなモードで試してみたが改善しない。別に、わたしは録音や編集にパソコンを使うわけではないが、通信や買い物、会計に使っているのでそのままにはしておけない。
3年使っているもののまだ買い換えたくないし、ハード面は大丈夫そうだし、やむなく再セットアップ。
ソフトを積みなおして、外付けハードディスクに圧縮して保存してあったファイルを解凍する作業を繰り返していた。が、なかなかうまくいかない。けっこうイライラする。
パソコンは便利なものだが、何か不具合が生じると復旧するのに手間取るものだ。古くは、コンピューターの2000年問題とか、最近ではJRのプログラムミスによる改札の混乱などがあった。都市部に潜む弱点と言える。最低線ではアナログを残しておきたい、と改めて感じさせられた。


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坂―本郷(その4)

2013年03月17日 | まち歩き
またまた坂の話。
本郷にある鐙(あぶみ)坂。
わたしの東京で一番好きな場所がこの辺り。が、マナーの悪い見学者もいるらしく、住んでいる方々が迷惑しているということも聞いている。そこで、あまり具体的に位置情報を書かないことにする。考えてみれば、自分の家の写真が知らない間に他人のブログに掲載されていることもあまり良い気はしないかもしれないので、路を中心に撮影したものだけ選んで載せておくことにしよう。
撮影は3/15午前。天気がよかったので、携帯でもけっこうきれいに撮れた。

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右側に見える建物の白い土台中ほどに文京区が設置した掲示板があり、金田一京助の旧居跡とある。ということは、『アイヌ神謡集』をものした知里幸恵の終焉の地もこの辺りだったことになる。個人的には、知里幸恵は現代表記による詩人としては明治以降現代までで極めて重要な人物だと思っている。と言うか、現代詩と言いながら結局は七五調に頼ってしか書けなかった明治以降の詩人に比して、自由な形式ですぐれた作品にまで昇華させることができたのは知里幸恵ただ一人と言っても過言ではない、とさえ考えている。1922年(大正11年)9月18日に19歳という若さで亡くなったことに無念さを感じる。長生きしていれば、日本の詩の形態が変わっていた可能性すらある。

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坂の曲がっている形が鐙に似ているため鐙坂という名がついた、とも掲示板にある。


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路地を入って・・・

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さらに進み・・・

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石段を下りてゆく・・・

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樋口一葉の旧居跡。一葉が使ったという古い井戸が今も残る。
東京ドームまで歩いて15分ほどの所にこんな町並みが残っていることは奇跡的だ。特別保存地区にでも指定して、固定資産税を減免し、耐震補強等には補助を出してはどうだろう。

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一葉も通ったという古い質店の蔵。すでに経営はしていないが、菊坂に蔵は残っている。火災に耐えられるようにしっかりと漆喰が塗られ扉も頑丈そうだ。左奥に木戸口がある。

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おそらく、ここが客の出入り口だったのだろう。目立たぬよう、表道りからはすこし奥まったところにある。
江戸期には火事が多かったので、庶民は季節の着物や礼服などは質に置いていたといわれている。時期が来ると流されないように利息を支払った。これを「利上げ」と言う。つまりは保管料というわけで、質店は江戸期には今で言う貸金庫あるいはトランクルームの役割を果たしていたのだった。




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『芸人の肖像』小沢昭一著、2013年ちくま新書

2013年03月10日 | 本と雑誌
ここ数日で一気に季節が進み、昨日3/9は東京で20度を超え、北関東の熊谷では25度。部屋の温度計でも23度を少し超えて初夏の陽気だった。
下の写真は、3/7午前にお茶の水駅のホームから神田川の土手を撮影したもの。すでに、早咲きの桜が咲いていたので、思わず携帯で撮った。奥に見えるのは御茶ノ水橋。さらにその奥に見えるている高いビルは順天堂大学など。

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この土手には、 何種類かの桜が植えられていてソメイヨシノの散る四月初旬まで楽しめる。


さて、本題。
昨年12月に亡くなった小沢昭一氏が1970年代に様々な芸人さんたちを撮影した白黒の写真集『芸人の肖像』。先月発行されたばかり。
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芸人さんたちに対する親密さが出ていていい写真だな、と思った。それに、写真の腕もなかなかのもので基礎的な部分がしっかりしている。改めて、多彩な人だったのだなあ、と感じた。が、それもそのはずで、知らなかったが氏の実家は写真館だったという。おそらくは、写真の基礎を学んでいたか、あるいは見よう見まねで覚えていたのだろう。
この写真集に収められているものの中には、撮影された当時では間違いなく発禁になっていたものが多数含まれている。その意味では、40年という歳月が流れたからこそ日の目を見ることができた写真集であるとも言える。
氏のご冥福を祈りたい。





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南総尺八、一尺九寸管

2013年03月03日 | 楽器・エッセイ
毎年この時期に千葉そごうデパートで地元の物産展があり、市原市で尺八を製造されている福田さんの「南総尺八」も出ているので見に行ってきた。
すでに福田さんの手による一尺六寸管と一尺八寸管の二本を持っているが、今年はさらに長い一尺九寸管を買ってきた。いつもながら安くしてもらってありがたい。東京あたりの和楽器店で買い求めれば、我が家にある三本を合わせた値段でやっと一本買えるかどうか、という位。

Nansoushakuhati

キイは基準の八寸管より半音下がるのでC♯になる。ただし尺八に限らず和楽器は、クラシック音楽のようにA音が440Hzというように基準となるピッチが厳密に決まっているわけではなく、それほど正確さを求められない。特に尺八は元もとが虚無僧の修行のためのものなので、昔は自ら竹を切って制作することから始めたと言われている。その過程では、基準音ではなく竹の自然な長さを大切にしたように思われる。ただし、このことは音のコントロールがいい加減で良いということではなく、むしろ逆で、五線譜に表せないような音まで感じ取りコントロールしてゆかねばならない、と考えるべきだと思う。
これを西洋的な発想で、合奏時に基準音に合わせた音程を出すには吹き口の角度を変えてフラットさせたりシャープさせたりして合わせる必要がある。これを、それぞれメリ・カリと呼んでいるが、和楽器どうしの合奏ではむしろ微妙なピッチのずれこそが絶妙な呼吸になって深い味わいとなるように感じる。
いずれにしろ自分ではそこまで行けるはずもなく、なんとか音を出せたことを喜んでいる程度だ。


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