行ってきました、お茶の水。
JRのお茶の水駅は、延々と工事中。9/22午前、携帯で御茶ノ水橋から聖橋方向を撮影。
春に撮影した時と比べて、たいして進んでいないようにも見える(
4月28日のブログ参照)。それだけ難工事ということだろう。なにしろ、電車を止めるわけにもいかないからなあ。危険が伴いそうな工事なので、事故が起きないよう気をつけてください。
この後、楽器街を少し歩いて昼食を摂ってから神田方面へ。楽器屋も行くたびに店が増えているような気がする。商売になるから増えるのだろうけど、あんまり多すぎて何がなんだか良くわからない感じだ。今は、欲しい楽器も無いし、何も買わずに岩波ホールへ。
上映中のイタリア映画。2014年、監督・脚本は制作時33歳の女性監督アリーチェ・ロルヴァケル。
内容については岩波ホールのホームページなどに詳しいので、そちらを参照してもらいたい。全体の印象としては、イタリア中部のトスカーナ州の淡々とした映像とシンプルなストーリーは、映画のあり方のひとつを観る者に提示している、と感じられた。ここには、特撮もCGも派手な振り付けも何もない。素朴な生活の断面とその「ゆらぎ」が静かに語られてゆくだけだ。あるいは、退屈に感じる人もいるかもしれない。しかし、これも映画でしか表現できない世界なのだ。
映画の中で、イタリア中北部地方の歴史的背景として古代エトルリアの遺跡などが出てくるが個人的にはそういった事にはほとんど知識が無く、複雑に絡み合っているヨーロッパの歴史は理解するのに時間がかかりそうだ。ストーリーのなかで、主人公一家が非行歴のあるドイツ少年を金銭目的で預かるのだが、実際にそういった事も有るのだろうか。主人公一家の父親はドイツ語も話していたが、貧しい農民(養蜂家)が複数の言語を操ることがヨーロッパでは普通の事なのだろうか。イタリア北部の国境を超えればドイツ語圏のオーストリアで、さらに50Kmも行けばドイツに入る。相互理解の為には、互いの言葉を理解することが肝要だが、これがなかなか困難だ。ゲルマン系言語とラテン系言語。大昔は同じだったとも言われているが、今は発音も名詞の性もかなり違う。そのあたりを、国境近くで暮らす人々や、商売や遊牧の為に国境を越え複数の言語を操る人々に良い方法があったらぜひ借りたいものだ。