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わたしのレコード棚―ブルース68、Elizabeth Cotton

2019年03月26日 | わたしのレコード棚
 エリザベス・コットン(Elizabeth Cotton)は、1895年1月5日にノース・キャロライナ州で生まれ、1987年6月にニューヨーク州で亡くなっている。ブルース・ウーマンというよりは、フォークのシンガー・ソングライターとして見られることが多い。いずれにしろ、優れたミュージシャンであることには変わりない。
 彼女の人生もまた不思議なものだった。LP解説などの資料をまとめてみる。
 出生名はElizabeth Nevills。15歳でFrank Cottonと結婚。後に離婚するが、芸名はそのままCottonを使っていたらしい。1940年代の初頭にワシントンD.C.に出てデパートで働いていた時に、迷子になったペギー・シーガー(Peggy Seeger)を保護したのが縁になり、シーガー家の家政婦となった。ギターは子供の頃たしなんでいたが、シーガー家でマイク・シーガーに接することで再び再開。40年のブランクがあったが、以前作った曲などをマイク・シーガーはテープに録音。下のLPは、そんな過程を経て、シーガー家の中で録音されたものだ。
 ジャケットの写真を見てわかるように、彼女は左利きで、弦を逆に貼り替えずにそのまま右利き用のセットで弾く。つまり、普通は親指で弾く低音側を人差し指などで弾くわけだ。この独自の奏法で、彼女にしか出せない独特の音色になる。



 FolkwaysレーベルのLP、FG3526。1958年頃の録音と思われる。この中に収録されている『Freight Train』は、多くの有名ミュージシャンが取り上げ録音しレパートリーに加えている。
 エリザベス・コットンは、晩年近くまで演奏活動を続け、多くの賞を受賞した。

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