MUSICAな毎日

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烏滸の者 と あまちゃん

2013-09-12 22:28:55 | Weblog
日本から、笑いが消えていきました。
あの東日本大震災の直後のことです。

・・そんな書き出しで始まる本。


笑いの日本文化
「烏滸の者」はどこへ消えたのか? 
     ~ 樋口和憲 著 ~


今まで、NHKの朝の連ドラを観たことのなかった自分が
なぜか面白く見続けている

あまちゃん

のなかに
この本で論じられている「烏滸の者」を感じた。

日本的な笑い、神に捧げる文化という笑い。

柳田国男が注目した烏滸の者とは
進んで人を笑わせ、楽しませる者のことであり、
さらに歴史をさかのぼれば、神を笑わせる者につながる。


かつて日本には、人を笑わせることを目的とするのではなく、
笑いを神に捧げ、平安をもたらす役割をもった者がいました。
笑いを神に捧げるものは、普通の人ではありません。
「常ならぬ者」つまり、異質のものでした。
そのような人が、折々に役割を果たすことによって、
あるいは、ありのままに存在することによって、
社会に安らぎや温かな空気をもたらしていたのです。


未曾有の災害に見舞われた「ケガレ」の状態を
「ハレ」へと変換させる、烏滸の者。
笑いを作り出す役割。

あまりに大きな災害であったこともあり
日本人の価値観は「一つであるべき」「絆が大切」
の様な考え方に支配されていたように感じた。
こうあるべき的な、一元的な価値観・・。

そんな息苦しさに、笑いが風穴を開け、
二次元的な価値、多次元的な価値を結びつける力があるのではないか
と、書かれている。

北三陸の海女さんたちは、あの災禍を乗り越えて
笑っている。(ドラマの中ではあれど)
ココが一番良い所だと、主人公は言う。
訛っていても、ダサくても、
そんなくらい何だ、と言ってのける。

日本って、本来
八百万の神がいて、笑いがあり、豊潤な土地の言葉があり
そんな言葉で語られる素晴らしい昔話もあり
四季があり、たまに酷い災禍もあり
本質は反グローバルで、よそ者にはあんまり良い顔しないとこもあったり

・・・
いろんなコトを考えた。
面白い本だった。

こんなプレゼンでどうだろ?
今日の
あ、安部礼司

のビブリオバトル。。




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