同僚の死

同僚が亡くなった。気が強く，華麗で，屈託のない女性だった。同い年ということもあって，同僚とは言え「おい，これちょっと教えろよ」とか「何しとんや」なんて気軽に言える人だった。

このところずっと姿を見なかったので，ときどき「どうしているんだろう？」って心配してたんだ。しかし病に冒されていたとは思いもよらなかった。何も知らなかった。

いつの日か彼岸に渡って逢うことがあったら，「おい，なんにも言わずに逝ってしまうなんて，水くさいじゃないか。」って文句を言おうと思う。大笑いしながら，「キャッハッハッ，あんたに病気の顔なんて見せたくないわ」などと返されるのかもしれない。

人の死なんて，ホント，いつ訪れるのかわからない。生きていても「ワタシ」の中で死んだと同然の人もいるし，死んでも「ワタシ」の中で生き続けている人もいる。彼女はいつまでも生き続ける友人だ。

病魔と壮烈に闘い続けたことに敬意を表し，心を込めて「ご苦労様」と言おう。安らかに。合掌。