





既製服の中で探そうとしても、規定サイズの体型であれば選択肢も広がりますが、多分 ずばりの方は10人中一人ぐらいでしょう。 「ウエストを合わせるとヒップが合わない」 「ヒップに合わせるとウエストが合わない」・・・そんな方が多いようです。
初めて自分サイズのタイトスカートを作る方が、決まって口にする言葉があります。
「履いてないみたい~!」
あまりに自分の身体にきれいに納まっている為に、窮屈感がないのでしょう。
今までどれ程違和感を感じていたかが分ります。
スカートの製図方法は、様々な本に載っていますが、作ってみると「なかなか思うように格好よく仕上がらなかった」という経験があるでしょう。
ウエストとヒップを合わせるだけの製図ではいけません。 やはり ここでも全体のバランスがとても重要です。
服は全てバランスが整うことで、見て格好よく 又おしゃれに仕上がるのです。
パタピッ ソフトはそこを非常に重視しています。
操作する側は、「ウエスト」「ヒップ」等 寸法を打ち込むだけで画面にでき上がるのを待てば良いので 至って簡単な操作ですが、内部では緻密なバランス計算をしていますので、手書きの製図とはちょっと違います。
補正が必要な体型では、補正も数値操作で多くが簡単にできますので、製図は本当に楽です。
実際にミシンで作る点でも、スカートの作り方を覚えれば、素材を変えて四季折々楽しむことができます。
「既製服で、常に丈を直す」・・・なんて心配も要りません。
どうですか? 一度作ってみてはいかがでしょうか。
履いてない着心地を是非味わってください。
さて、今回のデザインは ハイウエストタイトスカートです。
ウエストとヒップだけでなく、アンダーバストの辺りもサイズが合わなければいけません。
こうなると、なかなか既製服では自分にぴったりのものは見つかりません。
この様なデザインは、既製服では、後がゴムシャーリングになっていたり、紐で編むなどの工夫をして 誰でもOKサイズに作ってあるものが多いものです。 この場合、ゴムや紐で締めた分、ヒップがぶかつくなど美しいヒップカーブにはなりません。
もう 作るしかない!
※ ボトムの入門パタピッ はありませんが、 スカートは、トップスの様に 袖や襟等の他パーツとの組み合わせはなく、単独で製図が完結する為、操作は至って簡単です。
トップスと組み合わせるとツーピースができ上がりますので、デザインの領域を広げてどうぞ楽しんでください。


(●印は「プロパタピッ セット」に含まれるソフトです。単品で購入することもできます。)

Sサイズから3Lサイズの入力数値を表にしました。
このデザインは、やはり 自分の身体に合わせたいので、表の規定サイズは参考にしていただくにとどめ、自分の数値で操作してください。

実行ボタンを押すと下の製図が画面に現れます。
ベルト製図は不要ですから、このデザインでは無視します。
後スリットは、自動で現れますので、そのままの開きでも良いですが、好みで「もう少し開けたい」又は「あまり開けたくない」場合は、スリットの開き止まり位置を上下してください。
この位置は、製図の段階では判断が付きにくいものです。
作成過程で、着用する際に決まるでしょう。

ハイウエスト部分の製図を引きましょう。
10~12cm伸ばします。 これは、身長や好みで決まりますので、ウエストからアンダーバストに向かってメジャーを当てて、適寸を決定してください。 そして、身体も測ってください。 ハイウエスト位置にメジャーを巻いて測ります。
下図は、ウエストの各点を上に立ち上げた図です。
CAD操作では全ての点をひとまず下図の様に上に引き伸ばします。
ハイウエストまでの寸法を仮に12cmとした場合は、全ての点を12cm上に引き伸ばします。(「直線」使用)
このままですと ウエストと同寸の仕上がりになりますので、この後広げてハイウエストの寸法に仕上げます。

ウエストとハイウエストとの差を等分して、下図の様に各点を移動します。(「点移動」使用)
体型により、ウエストダーツが二本の場合と一本の場合があります。
自動ででき上がった製図が二本ダーツの場合は、差÷20 移動します。
一本ダーツの場合は、差÷12 移動します。
例えば、「ウエスト」65 の人で、ハイウエスト位置をメジャーで測って70cmの人の場合は、差は5cmです。
二本ダーツの場合は、5÷20=0.25 移動します。
一本ダーツの場合は、5÷12=0.41 移動します。

余分な線を消して仕上げると下図の様になります。

CADを使用しない場合も、印刷後の製図に上と同じ様に鉛筆で引いてください。
鉛筆書きの場合は、数ミリ単位の線引きは誤差が生じますので、最終的には、上部のでき上がりをものさしやメジャーで測ってハイウエストずばりに仕上がっているかを確認してください。