パタピッ スタイル magazine
下はパタピッ ユーザーの為の操作雑誌です
初めてご覧になる方は、下の3つの項目をご覧になった後、下の解説に進んでください。
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自動製図ソフトパタピッ の解説は
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この解説は、前回の標準体型A子さんの解説のつづきです。
重複する説明もありますので、A子さんをご覧になった後こちらにお進みください。
プロ パタピッ の基本操作
B子さんの体型で
今流行の シャネル風ジャケットの製図方法を紹介します
前回の製図解説
A子さんの服を着て
「前ボタンがかけられない」 「前身頃が跳ね上がる」という現象が起こる場合は、
B子さんの操作で製図を引きましょう。
ノーマルなジャケット と ショート丈のジャケット の操作ポイントを解説します

左イラスト左端デザイン(ノーマルタイプ)が対象デザインです。
右側の七分袖デザインは、下表を参考に
プロ パタピッ に数値を打ち込んで作成してください。
<B子さんの製図操作>

体型をカバーし、着用者を魅力的に表現することは おしゃれをする上でとても大事なこと!
従来の製図方法では、B子さんの場合 体型が強調され 思い通りのおしゃれは叶いませんでした。
人の体型は様々ですが、ここでは分かり易く、Sサイズから3Lサイズまで(計6サイズ)を例に、数値操作を表にしました。(下表参照)
プロ パタピッ は、この6サイズ以外のサイズに対しても正確に製図を引きます。 バストサイズは130cmまでは容易に対応します。 また、それ以上でも補正項目(下表、「身幅調節」「前後丈調節」)を操作すればきれいな製図ができ上がります。
<体型をカバーする製図の大切さを学習しましょう>
プロパタピッ で作成する製図は体型を強調する製図ではありません。 正しい操作で体型をカバーし、誰が見てもおしゃれできれいなラインを引きます。
その方法を是非覚えてください。 数値操作だけですので決して難しくありません。 素人でもできる簡単な操作です。 他のデザインにも応用して、常に素敵な服を叶えましょう。

(
●印は「
プロパタピッ セット」に含まれるソフトです。)
B子さんの体型では、ヒップよりおなか周りの方が大きな場合があります。 その場合は、下表の
「ヒップ」入力はおなか周りを採寸した数値を入力しましょう。
<B子さんの参考入力表> ノーマルデザインの身頃
実行ボタン後の製図に
後見返し線を入れ、ボタンを並べて仕上げましょう。(A子さん解説参照)
<数値入力で行う補正操作のポイント>
・・・
パタピッ は数値操作だけで正しい補正ができます。 驚くほど簡単!
バストだけが大きな体型では、前回の解説「標準体型のA子さん」の製図で多分大丈夫でしょう。
パタピッ は、バストが大きくなると自動的に前身幅も広くなり、不足する前丈もな長くなります。 バストだけが大きな方は基本操作でバランスの取れた製図が叶います。
バスト以外におなかがぷっくり出た体型ですと、前身頃の幅は更に不足します。 その補正が
「身幅調節」の項目です。この数値はおなかの出具合により個人差がありますので、上表で不足する場合は更に数値を増やしてください。
前身頃の幅を広くするとおなかが出ていることを強調しないかと心配する方がいますが、前ボタンが掛けられない、前ボタンをかけると突っ張りじわができる・・・という現象こそ人の目に止まり、おなかが出ていることを強調してしまうことになります。
人の目を流す、避けさせる、この工夫が必要です。
自然にボタンが掛けられ、突っ張りじわががなければ、目はそこに行きません。 これが「自然体に見せる技法」、つまり体型を強調しない工夫と言う訳です。
又、おなかが出ることで重心が後寄りになり身体が反り返りますので、前丈が不足し、前身頃の裾が跳ね上がります。 横から見ると、例えばチェックや横ストライプ柄の場合は、柄が水平でなく傾きます。 おなかが布を持ち上げているという現象が見て分かり、これも体型をあえて強調してしまう訳です。
それを解決する方法は、
「前後丈調節」で前身頃の丈を後身頃より長くする様に調節する方法です。ストライプ柄やチェック柄は水平になり、見た目はとても自然になります。 自然な柄の流れには人の目が行かないものです。 つまり、
「前後丈調節」で布目を水平に保つことが、体型をカバーする服を作るポイントとなるのです。
(間違った補正方法に注意しましょう) 前丈が不足する場合に、安易に前身頃の裾を降ろす(脇から前中心に向かって裾ラインをカーブさせて前丈を長くする)という補正をする方がいますが、これは間違った補正方法です。 裾でのみ修正しても布目は修正されません。 悪い補正は又人の目を引き、体型を強調してしまいます。
(この体型補正についての詳しい解説は、マニュアルをご覧ください。)
プロ パタピッ は、上の製図の様に 分離した身頃の他に、分離前の身頃も画面に同時に現れます。(下図の前後身頃参照)
これは、でき上がりを計測するのに便利な点と、
「個性的なラインに変えたい」などの、ユーザー独自の製図作成にも便利なので、双方が同一画面に現れ、自由に選択できるようにしました。 ラインを変えたい場合は、こちらの製図で自由に書き換えましょう。
全体像を測る場合は、この分離前の製図が測りやすく、計測に必要な
補助線(えんじ色の線)がありますのでそれらを計測します。 分量の不足があれば、その数値を
「身幅調節」や
「前後丈調節」に入力して再実行をかけると 着心地が良く格好の良いずばりの製図が完成します。 この数値変更の操作は数秒単位で繰り返せますので、補正は短時間で簡単に済みます。
(製図に不慣れな方は、難しいと思うかも知れませんが、マニュアルでは正しい補正方法を分かり易く解説しています。そちらで基本を学習すると、とても簡単なことが分かりますよ。)
B子さん体型の場合は、ウエストのでき上がり状態も確認しましょう。きつくてボタンがかけられないのはいけません。
ウエストのでき上がり寸法を測る補助線(下図)をクリックして前後の寸法を計測し、程よいゆとりがあるかどうかを確認しましょう。 もしきつくてボタンがかけられない様な場合は、
「Wしぼり調節」の数値を減らして再実行をかけてください。(おなかの状態により数値には個人差があります。)
A子さんとB子さんの違いは、この画面では製図が小さい為分かり辛いでしょう。
実際の製図を測ると違いが明らかです。 その違いこそ体型をカバーする大切なポイントです。
<B子さん体型の製図の補正のポイントのまとめ>
「Wしぼり調節」「身幅調節」「前後丈調節」の3項目が主なポイントです。
更に、
「腕が太い」という場合は、
「AH増減」操作でアームホールを少し大きくしてあげると着心地が良くなるでしょう。
その場合は、袖の操作でも、
袖幅を少し太くする必要があるでしょう。
身頃のアームホールを測り、袖ソフトに入力します。
ここでは敢えて袖を太くする操作はしませんでした。
腕のサイズは決して身頃と同等ではありません。
B子さん体型でも特に若い人の場合は、腕が細い方が多く、従来の製図方法ですと、身頃に合わせると袖も太くなり、格好を悪くしていましたが、
パタピッ は袖は普通サイズに保ち、細くすっきりと見せる製図を可能にしています。
下の数値操作は、その理由で 前回のA子さんと同じ操作をしました。
でも、腕が標準より太い場合は、無理に細くすると 袖に横じわができますので、やはり程よく広げてあげる必要があるでしょう。
「袖山」を低く操作すると袖幅は広がります。 数ミリの変化でも袖幅は変わります。 着心地の良い服になりますから、程よく調整してください。
(身頃と袖の関係はマニュアルが分かり易く解説しています。)
実行ボタンを押すと下の製図が画面に現れます。
以上でノーマルデザインの製図はでき上がりです! 簡単でしょ。
数値操作だけで 素敵な服ができ上がります!
A子さんと同様 ショート丈、七分袖のジャケットの操作を解説します。

イラストでは、薄手のセーターを重ね着しています。薄いセーターであれば、
ノーマルジャケットと同じゆとりでも多分大丈夫でしょうが、セーターの厚さにより窮屈に感じられる場合は、
「Bゆとり」「Hゆとり」数値を下表より2~4cm程増やして操作してください。
実行ボタンを押すと下の製図が画面に現れます。
A子さんの製図操作と同様、3cmの縁取りをして仕上げましょう。
次は袖の操作です。
身頃のアームホールを測り、袖ソフトに入力します。 七分袖の操作をします。
ノーマルデザインと異なる部分をピンク文字で表しました。

実行ボタンを押すと下の製図が画面に現れます。
袖口に3cm幅の縁取りをして仕上げます。(右製図 縁取りラインを青色で表しました)

中にセーターを着用するのなら、袖幅は1~2cm広くすると着心地が良いでしょう。
「袖山」を僅かに低く操作するだけでも袖幅は広がります。程よい袖幅に仕上げてください。
以上で製図はでき上がりです!