6月24日金曜日。林檎忌。
今日から京都では大アンティーク市が始まります。
私は工房でお留守番。
馴染みのお客さんが手に入れたものを見せに来てくれるので工房を空けるわけにはいかない。
お客様はケースに書かれているブランド名と中身のキャリバーが一致しているか不安なのです。
業者の中には手巻きの時計のリューズを触らせないようにして売るところもあるのでちゃんと使えるかを心配しながら工房までやってくる。
このアンティーク市に出店しているところではコピーなどの事故は起きていないので安心して購入できます。
人気のアンティーク・ロレックスでも立ち上げのころはキャリバーが他社のムーブメントが入っているなどは常識の範囲です。
ケースとキャリバーの分業制時代が今でも続いているので中身に何を使っているのかが楽しみなモデルもあります。
ロレックスとゼニスのコラボなど今では絶対にありえないパターンを探し出したらラッキーなのだ。
またイギリスの宝石時計からティファニーのダブルネームまでの時計の歴史をたどるたびができるのもこの市の魅力なのでしょう。京都で最大クラスの名品時計が集う3日間なのだ。
写真はカルティエ・ベニュアール金無垢。
電池交換は1000円。カシオのG-SHOCKより扱いやすいのは時計師なら常識。ピンセット、ドライバーを正しく使えると簡単な流れ作業10分程度で渡せます。また電池交換後も安心。
カルティエクラスはG-SHOCKのように後日「使ってすぐに水が入った!」というクレームもないのだ。
このG-SHOCKの水入り事故はケース自体が樹脂が20年ほどの経年疲労で割れていたりするのでそこから水が入る。
うかつに触れない地雷を踏むようなモデルなのだからユーザーへはくどいほど説明します。それでも「昔は水が入らなかった!」という悲しいクレームが心に響きます。
そろそろ祇園祭の話題が届きます。「16日の夜、空いてるか~?」の飲みのお誘い。
16日の宵山が今年の当番なので当日午前中で工房の仕事は終わり四条通りへ向かいます。
祇園祭に他府県からやってくるみなさんに誤解されるが一番のメインコースは6つの山鉾が立つ新町通りなのです。
烏丸通りの屋台を見ただけで帰ってしまった人もいたのにはびっくりです。
祇園祭は新町通りがメイン!と言うことは山鉾が一番多く歴史の栄華を誇る町なのです。
四条通りの長刀鉾だけ見て帰ったり、先斗町など祇園界隈を歩き回り疲れ切ってしまう悲劇が繰り返されないように気を付けましょう。
新町通りの西となりのカマキリ山がある西洞院通りは昔は通り沿いが川だったことで山鉾は少ないそうです。
染料取り扱い業者が集まる西洞院通り、ここの川が使えなくなって堀川に移り、その後鴨川へと友禅流しの場所が移った歴史があります。
やはり新町、室町を見て私の油天神山を訪ねてくりょ~!風情があるよ。菅原道真さんゆかりの風早町に立つ油天神山はご利益がありますぞ~!
油小路に入る前に四条傘鉾をチェックしましょ!子供たちの踊りの時間を確認してタイミングを計っておきましょう。かわいい子供たちの踊りは見もの!ここだけは抑えたい。
また粽を買う場合巡行の一番くじを引き当てたところは早く売り切れるので要注意、早めに地元に人に頼無のがコツ。
私の嫁さんの実家が山鉾町、祇園祭とはかれこれ40年のおつきあいです。
長い転勤生活の中でもこのお祭り期間中だけは嫁さんはとっとと実家に戻ります。
京都の嫁さんをもらった人はそろそろ逆単身赴任の準備に入りましょうね~。
「京都大アンティーク市」が終わると今度は祇園祭に向かう京都なのだ。暑くなりますよ~!