京都 洛北の時計師 修理日記

時計修理工房「ヌーベル・パスティーシュ」京都の洛北に展開する時計修理物語。
夜久野高原で営業再開しました。

時計師の京都時間「京の生まれた時間」

2020-02-23 09:06:43 | 時計修理

2月23日日曜日。天皇誕生日。
醍醐寺ではめでたい五大力尊仁王会の開催日。
快晴のお天気に恵まれてよかったね~と自宅を出た。ところが北大路駅では霧雨。ウンザリの朝です。
なんとなく悪霊に取りつかれたような北区の2月売上。とうとうお天気の神様からも見放されたか?
明日は朔日。月のない暗闇の日。事故にご注意くだされ~。

21日の金曜日の悲劇。得意先からの依頼で工房を早く閉めていそいそと修理のお手伝いに行く。
残念ながら待っていたのがコピー品。
「本物、ニセモノの区別もつかないボンクラ店」ではプロ同士のお付き合いは簡単に壊れます。
あっさり次回からの付き合いをお断りして飛び出しました。
プロなら見ただけで判断しないといけない世界です。バカにしていると怒鳴られてもいいほど失礼。
工房で一応ふたを開けるのはお客に納得させるための行為。
それをわざわざ私を呼び出すまでわからない担当者とは一切付き合わないほうがいい。

「一見さんお断り」の店が多い京都。
つまりコスパが高くリスクが大きい店が多い。
昔アルバイト時代、祇園の料亭で働かせてもらったこと。栃木、茨城の北関東、明石や岡山方面からの客は粗雑な酔っ払いが多いかった。
掛軸、花器、食器などを壊す。風鎮を持って帰るなど油断ができない。
小皿を灰皿代わりに使うし会計時にもめるのも悲しい。
逆に九州、東北からのお客様は感動を一緒に体験してくれるありがたい時間が過ごせます。
つまり「一見さんお断り」にしないと岡山の客ばっかりになって店があれるぞ~ということだ。
現在外人観光客が増えた影響で日本人客を追い出した困った状況になっています。
スラム化は続く。

実際岡山に住んでみると地元意識とのギャップに驚きます。
自分たちが一番穏かで温厚な土地柄で全国NO、1の住みやすい街を信じ込んでいます。
厚かましいのだ。
岡山地方では知的な津山など北部の地域と南西の地域格差が大きい。
優秀な人物はほぼ北部の地域から輩出されます。
教育の標準化が未発達な地域では隣の兵庫県西部も同じ、教師間のいじめ事件報道にも納得できる。

岡山で中学時代時代を送った私の娘達。学校ではいじめをはじめなど問題多発。
中学校備品のコントラバス、チェロのF字孔からタバコの吸い殻がゴロゴロ出てくる。楽器が灰皿。
その後私の人事異動で名古屋の高校へ進学する羽目になってしまいどこの公立高校にも入れなかった。
基礎的な学力が全く違う悲劇でした。
友人の弁護士が当時心配してくれたほど転勤が多い法務、行政関係の転勤族は岡山地方は鬼門だという。

京都のお店でも一見さんでも接客業なのだからお断りしたくないのが当たり前です。
「今日はいっぱいです」と優しく断るのは仕方なく自己防衛をしているだけでなのでしょう。
ちなみにホテルのコンシェルジュの紹介があると大丈夫。損害がでてもホテルが持つという暗黙のお約束がある。

私の工房も同業者さんからの依頼を断わってこの10年減らしてきました。
私もあと残り数年の時計師寿命なのです。
数か月引き取りに来ない人や使い捨ての中国時計で体をすりつぶすより写真の高級時計で楽しみたいものです。
「修理終了の連絡あとの1週間以内に引き取りに来れますか?」と聞く。そのハードルを越えた人だけ受け付けています。
近年、時計に愛情があるなしの確認をしないと危なくて受けられない事情があります。

 工房も「一見さんお断り」の店といううわさが立ってしまうのはしょうがない。
「時計修理の電池交換で1100円も取られたぁ~!ぼったくりや~」という人はかなりの数実在する。。
それでも今日は昨日と一緒の6時30分まで受付ています。のんびりおこしくだされ~。



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