いったい何時間寝たのか、わからない。
とにかく目を覚ました。
周囲は真っ暗だ。一瞬、自分は死んだのかと思った。
ここが教会の地下の狭い空間であり、昨日の夜にここに逃げ込んだのだと思い出すまで、やや時間がかかった。
鉄製の重い扉を少しだけ開けると、頭上のカーテン越しに、柔らかな光が差している。
朝のようだった。
耳をすました。
静かだ。
まだ工事が始まらない時間帯のようだ。
もしくは、今日は週末で工事は中断しているのかもしれない。
今日が何曜日なのか、見当もつかなかった。
身体がまったく動かないので、這いずりながら階段下の空間から出た。
窮屈な姿勢で仮眠していたせいか、身体のあちこちがひどく痛む。
空腹は、すでに苦痛を通り越して、かえって清々しい気分ですらある。
鉄の扉をはめ込む前に、もう一度、その空間をじっくり見た。ずっとそこに寝ていたことが信じられないほど狭い。