挑戦!シナリオライター(映画・ドラマ)

シナリオライターを目指す徒然なる一言(携帯でもリンクで飛べるようになりました♪携帯でもご覧ください)

想い出を越えて(2)

2006-04-09 01:35:17 | ドラマ・映画
また、絵門さんの話。一度、朝日新聞のサイトを訪ねて読んで欲しい
と思う。
http://mytown.asahi.com/tokyo/newslist.php?d_id=1300013
ここに残された絵門さんの言葉は、特に医療関係者に読んで欲しい。
人を物のように治療する医師がいかに多いか、そして、患者を支える
医師がいかに少ないか。
これは現在の医療制度の問題にあると考える。

ようやくシナリオの話に戻る。前回書いたコバコ。
大体1時間ものだと60~70を目安に考える。
この「想い出を越えて」も当初30分番組のつもりで書き出したが
心情を掘り下げていくうちに1時間ものになりそうな気がした。
以下にこれまでのコバコ。後は随時増やしていくつもり。
今年のヤングシナリオの一本にしようと考えている。

・神崎健一(28)と神崎美鈴(28)のハウスウェディングでの結婚式。
チャペルから幸せそうに出てくる二人を祝福する岬藍(28)。
二人が背中を見せた瞬間、暗い顔をする。
・(回想)健一に告白する藍。困った顔をする健一。
・玄関先でふらつく健一。心配する藍。
・会社で美鈴に何気に健一の様子を聞く藍。生返事で部下と企画の話しを続ける美鈴。
・病室で一人寝ている健一。死にたくないと独り言をいう。
・病室で明るく振舞う美鈴。その姿をじっと見つめる健一
・美鈴に残してやれるものは何か考える健一
・健一の病室で話しをしている美鈴。健一は、遺品は全て燃やすこ
と、自分の写真を家に飾らない事を美鈴に頼む。
・美鈴は健一の気持ちを量りかねて、問い詰める。それが美鈴のためと言い 
張る健一。

・会社の企画チーフとして活躍する美鈴。トイレで流しっぱなしの水道水で手を冷やしている。
・健一の遺影に向って自宅の居間で手を合わせている美鈴。遺影に
 向って泣きながら言い訳をする。手が痛い、ズキズキと痛みが続いてたま 
らない、まだあなたの写真が必要だと。

この続きは明日。

言葉の力と心の力

2006-04-08 20:59:57 | ドラマ・映画
なんだか日記のようで恐縮。
絵門さんが嫌った告知という言葉。私にも嫌いな言葉が
ある。
健康な人が重い病にかかった人に言う「がんばって、強く
なって」または「無理をしないで」

これらの言葉は健康だからこそ言える言葉だという事を知
ってほしい。
病気の人間は病気に負けないために一秒一秒「がんばって
強くなろう」としているし「無理をして元気な振り」をし
ている。そうしなければ病気に挫ける気がするからである。

前述した言葉は何気ない一言でも「これ以上どうすればい
いんだ」と病人を追い詰める場合がある。

絵門さんも書いていたように前向きに生きられるようにな
ったのは、作り笑顔でも笑顔をだせるようになってから。
そして、それが病気を改善しマイナスな出来事をプラスな
出来事に後からでも考えられる循環に繋がった。

だが、心から笑った記憶は無い。いつか心から笑える日を
信じて毎日を過ごしている。

それが私自身を生かしている明かしだから。

良い医師と悪い医師

2006-04-07 21:49:34 | ドラマ・映画
絵門さんは信頼できる医師に巡りあえ、前を向いて歩くことができた。
ガンが全身に転移して4年もの間がんばれたのはこの医師の存在が大
きいだろう。

患者はいつ治るかわからない病を得たとき、まず最初に医師に頼る。

以前、寝る事も歩く事もままならない椎間板ヘルニアを患った際に
今でも腹が立つほどひどい医師に診察された。

その大学病院では椎間板ヘルニアの権威と言われた医師だが、MRI
からは普通の人でも出ているくらいの椎間板であることから、私の痛
みは思い込みによる過剰な反応だといわれた。
実際に痛いと懇願すると最後には怒鳴り、町医者に見てもらえと言わ
れた。
それから数年近く町の整形外科で牽引して貰う生活を送った。
その当時、毎日のように自殺を考えていた。このまま治らなかったら
いつか実行しよう、今日か明日か・・・
当然、よくなる訳などなかった。

ある日、会社がほぼ全面禁煙になったのをキッカケに禁煙をした。
そして、体重が増え症状が以前よりも悪化し再び大学病院にいった。

そこである若い医師に出会った。この医師は私の話を親身に聞きMR
Iからは重症には見えないが、あらゆる可能性を考えようといくつか
の検査をし原因を発見してくれた。
それからわずか一年で普通の生活がおくれるようになった。
今でも、この医師に対する感謝は忘れない。

絵門さんが信頼した医師も彼女の話を良く聞いたように、新聞の絵門
さんのコラムからは読み取れる。
医学の常識を疑う発言を恐らく彼女もしただろうに、その医師はそれ
でも反論せずに聞いたのではないかと私は推測する。

良い医師とは、患者の言葉に耳を傾ける医師ではないかと思う。
椎間板ヘルニアという命に関わる病気でも無い病気でも、狭い自分の専
門領域にこだわった医師は患者を無駄に数年も苦しませ、患者の話に耳
を傾け自分の専門外の領域まで踏み込んで治療した医師はわずか一年で
その病気を著しく緩和させた。
(残念ながら未だに軽い痛みと軽い足の痺れはある。ただ、当たり前と
思ってしまえば気にもならなくなっている)

この事実は重いと私は思っている。心ある医師が増えることを願う。

しかし、このところシナリオから離れた話しが多くて反省

生きる力

2006-04-06 20:15:17 | ドラマ・映画
絵門ゆう子さんが亡くなった。ホームページ上で「薬に耐性
・・・玉手箱が開いた」という文章を公開して3日後の事だ
った。
実は、このホームページを時々読んでいて、この日のこの文
章を読んで危ないなと思い初めて絵門さん宛にメールを送っ
ていた。心の糸が切れたように感じたので。
今日の新聞ではメールを送った日に亡くなっていたようだ。
躊躇して一日延ばしにしたのが、いけなかった。

絵門ゆう子さんの生き方に喝采、そして、その闘病生活にお
疲れ様でしたといいたい。
それから、送ったメールにも書いた事だが絵門さんが力づけ
たのは決してガン患者だけではないということを多くの人々
に知って貰いたいと思う。

恐らく限りある命と教えられた人々全てに、または長い闘病
生活を余儀なくされた人々に、その残された人生を明るく前
向きに生きることで健康を取り戻せる可能性を教えたと思う。

最後に「絵門ゆう子さん、ありがとう、さようなら」

想い出を越えて

2006-04-05 22:02:18 | ドラマ・映画
社会人に成り立ての頃、大きな出来事があった。それは失ってから
その人がどんなに大切な人間であったか人は知るということ。
そして、気づいた時には二度と手に入れることはできない人である
ということも。
同じ過ちはしたくないと思いながら、それ以来何度か同じ過ちを
犯している。
学習能力が無いのではなく、最初から失う恐れから腰が引けるよう
に癖が身についてしまったようだ。
このシナリオは、そんな不甲斐ない自分に向けて書いたシナリオで
もある。

さて、いい加減プロットを完成しようと思いながらなかなか。
ということで、エンドは先日書いた事を意識しながらコバコと
勝手に呼んでいるものを。
これはプロットをもとにシナリオのシーンの概要を書いたもの。
尚、このコバコは必ずしもプロットの順番通りにはならなくて
も良い。

今まで書いたプロットから思いつくシーンは以下のような事。

・神崎健一(28)の病室で話しをしている神崎美鈴(28)。健一は、遺
品は全て燃やすこと、自分の写真を家に飾らない事を美鈴に頼む。
・会社の企画チーフとして活躍する美鈴。トイレで流しっぱなしの
水道水で手を冷やしている。
・健一の遺影に向って自宅の居間で手を合わせている美鈴。遺影に
向って写真だけはまだ必要だと言い訳をする美鈴。

ドラマの基本とは

2006-04-04 20:13:50 | ドラマ・映画
ドラマの基本とは・・・例えば1時間ドラマの場合
最初の15分で何故または何と思わせる事にあると
いう。理由は、CM後その続きを視聴者が見たくな
るかならないかに繋がるからとか。

私が60歳で死ぬとしてその人生を年齢通りのドラマ
にすると、この15年の掴みは十分すぎるものになる
だろう。

最初の掴みは階段落ち、次には依存症を見た恐怖、
その他よりどりみどり。
そうそう、わずか10歳で求心を飲まされた子供は
滅多にいないだろう。
この中味はいつか書けるだろうか。

ついこの間まではついていないと思っていたこれ
らの事柄は、今貴重な財産と考えられる。
但し、まだ消化できないのが残念だが。

さて、進まないシナリオ。結末は夫を失った女性
が友人も失いながら前向きに生きる姿で終わらせ
たいと思っている。ドラマは得るものは少なく失
うものが大きいほど人を感動させるものであるから。

ドラマとシナリオ

2006-04-03 22:00:41 | ドラマ・映画
面白いドラマとは感情の起伏がうまく流れたドラマだと思っている。
他人の書く脚本は簡単に見えるが、いざ自分が書くと難しいと感じる。
そして、ドラマや舞台を見ると尚更なぜこんなに簡単に書くと腹を立て
たりする。
人間は自分の事は見えないらしい。

ドラマはどこにでも転がっている。
子供時代2年ほどいじめにあったことがある。子供のイジメは執拗で
時に容赦がない。ある朝、教室の片隅に机を逆さにされ椅子をベランダ
に置かれていた。腐ったパンを机の引き出しに詰め込まれた事もある。
国語の朗読の際中には、キザキザとクラスのあるグループから手拍子
に近い掛け声をかけられたりもした。
今考えると標的にされる言動を多々していた自分もいたことに気づくが。

さて、プロットを書いているうちに結末が見えなくなった。
そのため、最後が書けないでいる。困ったものだ。


(プロット)前半
「 神崎健一(28)の遺影に向って自宅の居間で手を合わせている神崎
美鈴(28)。美鈴は、健一の死に際に彼との過去を振り返らずに生き
る約束をしていた。健一は、自分の想い出に美鈴が縛られないこと
を願ってそんな約束を美鈴にさせたのであった。
美鈴は、健一を無くしたショックを会社では見せず優秀な企画チ
ーフとして振舞っていた。だが、美鈴は健一を亡くしたトラウマか
ら両手に火傷をしたような痛みを抱えるようになっていた。
 その事は、親友と信じていた小出藍(28)だけには告げていた。
  ある日、親友の藍が不意に訪ねてくる。藍は、美鈴を心配して健
一の好きだった花を買って訪ねてきたという。
しかしその本当の目的は、花束で美鈴に健一を思い出させること
であった。藍は美鈴に健一を婚約者と紹介されたときに一目ぼれして
いた。
そのため、健一と一緒に暮らしていながら彼の病気に気づくのに遅
れ、健一を死なせた美鈴をいつしか憎むようになっていた。
  藍は、その信頼を逆手に取って美鈴をより苦しめようと涼太という
健一と瓜二つの人間を探し出しバイトで雇い、手始めに美鈴と公園で
すれ違わせる。
その直後、美鈴の携帯に健一そっくりの写真と「忘れられるのが怖
い」というメッセージが送られてくる」

(プロット)後半1/2
「その翌日、何事も無かったかのように仕事をする美鈴。企画のプレゼン
テーションも大詰めを迎え部下の仕事のサポートなどをしている。
そして、仕事の合間に手に抱えた痛みを抑えるためにトイレの水で手
を冷やすなどしている。
 トイレで手を冷やしている美鈴を何気に追いかけてきた振りをする藍。
 ふと漏らした美鈴の言葉に仕掛けた効果を感じる。」

カウンセラードラマ

2006-04-02 19:58:45 | ドラマ・映画
今年のフジテレビヤングシナリオ大賞はカウンセリングをテーマ
にしたシナリオで応募しようかなと考えている。

カウンセラーというと世間では国家資格を持っている人と思われ
ているようだ。
だが、カウンセラーを名乗るのに極端に書くと何の資格も必要無い
し、国家資格は無い。

それだけにカウンセラーを選ぶ際に注意が必要になる。
最も目安になるのが臨床心理士だが、最後は本人との相性になる。
また、臨床心理士でなければ信頼できないわけでもない。
比較的若い臨床心理士は、現在の難しい資格取得で臨床心理士にな
っているが、年配の臨床心理士は経過措置で臨床心理士を名乗れる
ようになっていたりする。
この差がかなりカウンセラーとしての良し悪しに繋がる場合がある。

それから、重要なことはカウンセラーは何も本人の問題を解決しな
い・・・できないと言った方が正確だろう。
カウンセラーに何かを解決して貰う目的で行くと裏切られた気持ち
を持つことになる。

相談者はカウンセラーに話しをすることで自分で自分の問題を解決
するのがカウンセリングの本来の目的だ。
ここを間違えるとカウンセラーと話しをする意味を無くす。

ここまで気づくのに何年も掛かっている。だからこそ、ドラマにでき
るのではと最近思い始めている。

トラウマとカウンセラー

2006-04-01 22:43:15 | ドラマ・映画
シナリオを書こうと思ったのは、感動するドラマや芝居を見たい
と思ったため。そして、それを支える色々な経験が自分にあると
思ったから。

カウンセラーと話しをして8ヶ月ほど経過した頃、ふと四十年近く
抱えていたトラウマの一つが消えた事に気づいた。

数歳の頃、二階建てアパートの階段から転げ落ちた事がある。後
頭部から。後、1センチずれていれば左目は失明し落ち方が悪け
れば生きてはいなかっただろう。何しろ左顔面が血に染まり左眉
毛付近を8針ほど縫う怪我だったから。
思えば強運の持ち主と言える。

さて以来、小学生まで歩道橋すら怖くて階段が昇れないようになっ
た。歩道橋を渡らず、よく道路を横切った事を覚えている。

だが、残念なことに雪国に住んでいたため毎年冬になると歩道橋の
雪かきが学校の決まりなっていた。
雪かきのために左手で歩道橋の階段の手すりを掴み、右手でスコッ
プを使っていたので横着するなと良く先生に言われた。

中学に入ると歩道橋は渡れるようになった。但し、手すりに掴まっ
て。クラスメートには不審がられたが、おどけてみせてごまかして
いた。

高校に入るとようやく歩道橋までは怖くなくなった。だが、それ以
上の昇りは絶叫したくなるほどの恐怖が常に伴った。

「階段の昇りが怖い」とは、さすがに誰にも言えず、そう言っても
冗談と思われていた。

就職して関東に来て階段の昇りの高さには閉口した。それでエスカ
レーターの昇りは必死に足元を見ながら昇るようになっていた。
ある時、会社のOLに休日に見かけられ物凄い形相で可笑しかった
と感想を述べられた事がある。

それほど酷いトラウマがそのトラウマと関係の無いカウンセリング
でほぼ無くなった。
ちょうど探している物は見つからず、昔無くした物が出てくるかの
ように。

人の心は不思議だ。ちょっとした事で縛られていたものから自由に
もなれば、縛られてしまう。
それを実感できる自分はシナリオライターとして最適な存在ではな
いか、そう思って夢を追い続けている。

右か左か

2006-04-01 02:23:51 | ドラマ・映画
二十歳直前まで「暗いし怖いし近づき難い」と周囲には言われていた。
二十歳過ぎからは「あの人は話さなければいい人なのに」と言われる
ようになった。

三十過ぎには「後ろ向きな人」と言われていた。
そして・・・今はどんな言われ方をしているのだろう?
職場でも二通り以上、プライベートでも二通り以上に言われているよ
だ。
二十歳前までは自分を守るために精一杯だった。
それ以降は生きる糧を自分で得ることができるようになったため、常に
他人を意識して生きるようになった。

そんな中、最近もう一つ意識することが増えた。
失敗や間違いを出来るだけ次に生かそうとする事。

過去は変えられない。人はその変えられない過去に縛られて、時に生き
てしまう。
そうすることによって自分の人生を暗い道に運んでいくというのに・・・
そんなことに気づくのに四十年以上も掛かっているが、まだ右か左しか選
べず生きずらい生き方をしている。

と考えるのもマイナス思考かもしれない。
荒波が多い人生で日が照る事は少ないが、その事が将来のシナリオライター
としての自分に大きく役立つと信じている。

秋のシナリオコンクールまでに、またシナリオの何かを掴みたい。