さて周遊バスに乗り込み小野八幡神社を目指して出発です。本当は商店街なども見たかったけれど時間が微妙なので諦めました。
先に帰った長野の友人が朝散歩に行った時に買って来てくれた瓦煎餅がとてもとても美味しかったので2人とも寄りたかったのですが断念。
ちなみに店の名前は「亀井堂総本店」さん。瓦煎餅もバターサンドも絶品でした。
本当は16時の新幹線を予約していました。でもランチ後に絶対時間が足りないよね?!という事になり18時台に変更したのでした。(それでも商店街を見られなかったほど満喫)スマートEXを手続きしてくれた旧姓徳永さんに大感謝!変更しなければ次に起きた出来事も無かったのですから!
バスを市役所前で降車。小野八幡神社まではgoogleマップ先生を頼りに歩くこと5分程で着きました。
公園とビルに挟まれるように神社はありました。
出迎えてくれたのは水琴窟。ここは白龍様なんですね。
私はお恥ずかしながら水琴窟というものを知りませんでした。
旧姓徳永さんにやり方を教えて頂いて美しい音を聴くことができました。
お参りさせて頂き徳ちゃんがとても良いファイナルコンサートをなさった事、いいお歌を聴かせて頂けた事にお礼を申し上げました。
社務所には人がおらず、もう閉まっているのだなぁと思った矢先に高齢のご婦人に後ろから声をかけられました。
「御朱印ですか?」と。
そのご婦人は白い長靴姿で長靴には土が付いていました。
私達は「いえ。たった今お参りさせて頂いた所で…」と言うと、「こんな格好でごめんなさいね。今日植え替えだったので水やりをしていて…」と。
周りには植木鉢が沢山。そして公園の方にも植え込みがあり水やりの跡がありました。そしてこの神社の歴史や震災後の様々な事についてお話し下さいました。
この神社は1100年以上もの長い歴史のある神社でした。
ご婦人は神社の方だったのです。
震災前は隣にある公園も一階が社務所になっているビルもその隣の駐車場も全て境内だったそうです。
そして大きな楠が立っていたそうです。
震災で全て滅茶苦茶になり、再開発をする時の流れの中でビルを建てる際にその楠の根が排水菅の支障となってしまったと話されました。
「水が流れないと他の方に迷惑がかかりますからね」と仰っていました。楠を諦めざるを得なかったのですね。
きっと大切な御神木だったに違いありません。その楠を少しでも活用しようと本殿の隣の小さな鳥居もその楠で建てたそうです。
また社務所内にある木製の物を見せて下さり、「あれもこれも、その楠で作りました」と言っておられました。
沢山ある植木鉢も、元々境内にあった植物を少しでも残したという思いから育てているのだとの事でした。
色々お話しいただく中で
「みーさんはお参りされましたか?」と。
みーさん?
私達は楠で作ったという小さな鳥居をまだくぐってはいませんでした。お参りしないで帰ってしまう所でした。みーさんとは巳🐍さんの事でした。
その鳥居の奥には3つの神様が祀られており(金刀比羅、狐、巳)その一つが巳さん。
会いたいと願った人と合えるという巳さんなだそうです。
音信不通になった息子に会いたくてお参りしたら何十年振りに息子から電話がかかってきた。息子も何故かお袋の顔が浮かんで連絡してみようと思って連絡した。
「巳さんのおかげ様だと仰って、お礼参りに来られた方がいたんですよ。
信じる信じないは別としてね。そういう話しがたくさんあるんです。あら。私喋り過ぎますか?」と。
いえいえ聞きたいです!もっと聞かせて頂きたいです!
それからその3つの神様の祀られている近くには手作りの水琴窟がある事も教えて下さいました。
わざわざ水を出して準備して下さいまして「聴いてみて下さい。震災の後、氏子さん達が手作りで作ってくれたもんなんですよ。皆んなで作った物だから、輪を背負った物だからわっしょい!なんですよ😊」と仰っていました。
その水琴窟の音色と言ったら先程の物とは比べ物にならないくらいに(もちろん先程の物も素晴らしい音色だったのですが、お話さしを聞かせて頂いた後だったので)美しい音色でした。沢山の水琴窟の音色を聴いた事のある旧姓徳永さんは、こんな美しい音色初めて!と感動していたのできっとそうなんです!!
それからそれから!本殿の左右いらっしゃる獅子さん。(ご婦人は狛犬さんとは呼ばず獅子さんと言っておられた)震災の時の大きな揺れであと2センチずれていたら下に落下してダメになっていたと話して下さいました。
たった2センチの所で!!
「本当によく頑張ってくれたと思います。この獅子さんの顔をよく見ると僕達よく頑張ったでしょう?という様な誇らしい顔で笑ってる愛嬌のある顔をしてますでしょう?皆さん撫でて下さるんですよ」と。
本当に誇らしげで可愛い顔をしている獅子さん達でした。もちろん撫でさせて頂きました。
「黙って後ろからそっと応援してくれる子は分かりましたか?」と。
へっ?何ですかその素晴らしい方は?
「お子さんはよく気付くんですよ😊。」と。(大人はダメですね〜。反省)
それがこちらの亀さん。
社務所に立つ位置の後ろや参拝する階段の下などにこの可愛らしい亀さんがいました。
「何も言わず黙って見守ってくれる存在とはなんと有り難く嬉しい事でしょうね。そう思いませんか?
この子達は他にもいるから探してみて下さいね。」と。
本当だ。あちこちに居るのにちっとも気が付きませんでした。教えて頂き感謝です。
それら楠を余す所なく活用したいという思いから、木札を作ったと言う話しもされました。そして「まだ残っているかもしれません」と仰った。
もし残っているのなら是非お分け頂きとう御座います!(心中前のめりな2人)
そして出してきて下さいました。
「まだ香りがするかしら?」と。
します!します!凄く良い香りがします!!
それがこちら。御神木から作られた木札です。
本当に色々なお話しを聞かせて頂けて私達は幸せでした。奥様は何度か「喋り過ぎてますか?」と愛嬌たっぷりに笑って仰っていて、それも失礼ながら可愛らしくて本当に素敵な方でした。
私達はこれこそがお導きだと思い有難い気持ちでいっぱいでした。
徳ちゃんはこんな素敵な神社に導かれて来たんだなぁ。とも思いました。
神社を後にした後も、感動でいっぱいになりながら帰路に着くために新神戸駅に向かいました。
頂いた木札には長い紐が付いています。旧姓徳永さんは長い紐が付いているって事は首から下げる人がいるのかしら?と。そんな事を話しながら。
無事に新幹線に乗り込み私達の旅は終わりに近づいていました。
この日歩いた距離はおよそ2万歩。心地よい疲れはありましたが3日間に渡り本当に良い旅だったと胸がいっぱいで眠くはなりませんでした。
お弁当とこちらをプシュッと2人で乾杯(笑)
さて、ここから少し不思議な話しです。
信じるか信じないかは別として。
家に着きある程度の旅の片付けをしてお風呂に入りました。
そして小野八幡神社で分けて頂いた木札を出して匂いを嗅ぎました。
本当に木の香りの良い事と言ったら。
そう言えばこの長い紐、首からぶら下げる人いるのかしらね?そう旧姓徳永さん言ってな。と思いながら首から下げてみたんです。
そうしたら、ぶわぁぁぁーっと全身に電流が走った様に身体の内側から鳥肌が立ったのです。それは決して嫌な感覚ではなく、パワーが入った様に。
その瞬間から私はお風呂に入る時意外ずっと首から下げております。
勿論今現在も。
そしてもう一つ不思議なのはあんなに匂っていた木の香りか首から下げたらしなくなってしまった。何故なのでしょうか。分かりません。
この話しを書きながら、あの白い長靴をはいたご婦人がもしかしたら白蛇のみーさんだったのではないのだろうか?という感じさえしてきました。
まあ、それはありえませんけど。
また神戸に行く機会があった時には是非またお参りをさせて頂きたいと思います。
長文読んで頂きありがとうございました。
追記
書き忘れた事がもう一つ。皆
様カリンバという楽器をご存知ですか?
これはネットから拾って来た画像です。私も初めて知りました。
奥様が「カリンバってご存知ですか?」と仰った時、私は元気にハイ😄!と応えましたが頭の中にあったのはマリンバ🤣(笑)出て来た楽器が全く違う物であったため内心恥ずかしかったです😅。
しかしそこは音大出身の旧姓徳永さん。ちゃーんと知っておりました。さすが!
奥様はわざわざ社務所の中に入れて下さって電気を付けてくださって、楠で作ったカリンバを私達に見せて下さいました。
写真で見るようなツルツルした物ではなくて、本当に手作りで作ったようなカリンバでした。どうぞ触ってみて下さい。仰って下さり触らせて頂いたのです。
そのカリンバの音が先程見せて聴かせて頂いた、皆んなでわっしょいで作り上げた手作りの水琴窟の音色に本当にそっくりだったのです。とても感動しました。