ふくろう親父の昔語り

地域の歴史とか、その時々の感想などを、書き続けてみたいと思います。
高知県の東のほうの物語です。

発電事業。

2011-08-10 14:14:14 | 手前かってな推論。
 先日高知新聞で小水力発電にかかわる記事を読みました。
 技術の進歩と価値観を変えることで、随分と田舎の生活変化を予感させてくれました。

かなり前から思っていたことがあります。
 電気って買う会社が選べないのです。四国に住んでいると四国電力から買わないといけないようです。独占企業ですね。

 かつては専売公社とかが独占的に商品に価格を決めて販売をしていましたし、通信の分野でもNTTの独壇場でした。この前までは。

 それが現在では通信にかかわる企業は、何社あるのか解らないほど、市場が自由化されています。
 料金も随分と安くなったような気がします。
 私の携帯電話も月に15,000円ほどかかっていたのですが、最近では5,000円程度かな。ありがたいことです。

 もっとも、競争相手がいないからといって、電力会社がいくらでも高い料金をつけられるわけではないのです。そこはさすがに規制があって、電気事業法で、料金は認可制とされ、電力会社が不当に高い値段をつけようとしても、役所が認可しないことになっています。
 ただ、先日の新聞にも電力関係の企業献金の話が取りざたされておりましたが、企業と政治が官僚を動かせばどうとでもなることですからね。

 それに御客は、他の会社にはいけないのです。

 電力消費が多くなればなるだけ、高い利率で料金を徴収して良いのです。あまり使うなといっているようなのです。

 

 電気事業法があります。その19条2項にこんな記述があります。

「料金が能率的な経営の下における適正な原価に適正な利潤を加えたものであること。」

 つまり、「電気料金」=「適正な原価」+「適正な利潤」。無茶苦茶なコストをかけたり、過剰な利潤を乗っけることは許されないわけです。
 こういう料金の決め方を、「総括原価方式」と言います。

 この法律、不当な料金設定から消費者を守ってくれる「まともなもの」と見えるかもしれません。だが、ビジネスの目線で見てみると、電力業界以外で経済活動をしている人からしたら、随分とうらやましい方式ではないでしょうか。

 コスト(原価)に必ず「利潤」を乗っけて料金を決めていいのです。市場で商品が売れなくて、原価割れで売りさばくなんていう事態は絶対にありえません。そして「地域独占」でお客は決して逃げず、決めた値段で買ってくれるのです。「適正な原価」というのも、ちょっと考えてみると??ですね。そして「適正な利潤」までもが「本当かな」になってしまいます。

 今回の東京電力の原発事故の補償問題にしても補償費を適正に価格の中に組み込んで、電気代として徴収することが出来、かつそれが東京電力という会社の事業であるというのですから、電気事業者とはいい会社です。

 自ら使用する電力を、自らが住む地域で発電をし、余った分については電力会社が購入してくれると、自家発電にかかわる住民の意識はもっと変わるでしょうね。

 もちろん単価の問題も出てくるのでしょうが、いいと思いますよ。

 高知県の山間部に降る雨は一躍エネルギー資源となるでしょう。
 消費地から生産基地になるのです。
 山間部に住まいする方々は、不便さを光熱費ゼロ円として置き換えてもいいのかもしれません。
 
 小水力発電システムについては、年間1万台程度の販売が見込まれれば、もっと安価なものが、出てくるはずです。
 目途としては、10~15軒程度の家庭が使用する電気を発電するシステムが、100万円程度になれば、今回のテレビの買換え需要まではいかなくても、相当な販売予定が立てられると思うのです。



 そのうちみんなの車も電気自動車になるのでしょうから、問題ナシです。
 必要なエネルギーを目の前を流れる渓流が作ってくれるというわけです。

 さらに大規模発電を意識するより、環境には優しいはずです。

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