「ギリシャ国債のデフォルト(債務不履行)が懸念される。」「欧州金融危機の深刻の度合いが増している。」といったニュースが改めて飛び交っています。
米証券大手のリーマン・ブラザーズの経営破たんから、2011年9月15日で丸3年が過ぎた。
「ギリシャが財政破たんすれば、イタリア、スペインにも危機が波及、そして欧州危機が「第2のリーマン・ショック」になる可能性が膨らんでいる。」というのです。
ギリシャの1年物国債の利回りは一時117%という異常な数字に急上昇したのですが1年で元本が倍になる金利を付けても誰も買わない状況なのです。デフォルトの損失を保証する保険商品「クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)」では、5年以内のデフォルト確率を「97%」と提示しています。
ギリシャ国債が、ほぼ100%だめになるというのですから、事は深刻です。
そして、そこから波及するのです。
カナダのトロントに拠点を置くファースト・アセット・インベストメント・マネジメントの上級副社長兼ポートフォリオ・マネジャー、ジョン・スティーブンソン氏の見解が出ていました。
同氏はリーマンショックのような金融危機が向こう6-12カ月のあいだに起こると予想する。前回との違いは、今回の危機の原因が財政赤字と欧州の銀行にある点だ。
これが起きれば、株式相場は2008年秋にリーマンブラザーズが破たんし、アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)が破たん危機に陥った直後のレベルまで暴落し得る。というのが同氏の見方。
ただ問題は、「前回は政府に人々を救済する余裕があったが、もはやそのような能力はない。」なのです。
2008年9月にリーマンブラザーズが破綻し、それを引き金に世界が同時に不況に陥っています。3年経っても世界経済はそれを引きずっているのです。負債総額は6,130億ドル(約64兆円)で、米国史上最大とされます。それにしても、たった1社の証券会社の倒産で、世界中が不景気におちいったのは何故なのでしょうか?
90年代中ごろから、値上がりしている株や金融商品へお金が集中しました。その後も世界的な「金余り」を背景として、何年もかけて緩やかに世界的バブルになっていたのです。しかし、2007年の夏にサブプライムローン問題が表面化し、世界的な株価が急落すると、その1年後には、それらが原因でリーマンブラザーズは破綻に追い込まれてしまったのです。
より高金利を求めて、世界中の「お金」が、動いているのです。
田舎の理屈から言えば、手の届かないところでマネーゲームを誰かがやって、行き着くところまでいったのです。ゲームに参加してより多くの利益を得ようとしていた方々だけがリスクを背負って頂けるといいのですが、回りまわって高知県のような田舎まで財政赤字という不況風が吹き荒れていたのですから、始末が悪い。
しかし、円高で日本が安泰かと言うとさにあらずなのです。
いわゆる「国の借金」として知られる公的債務残高は、ギリシャがGDPの約1.2倍に対して、日本は約1.9倍。先進国の中では最悪の水準です。この「国の借金」は増加する一方で、数年後には1000兆円を超えるおそれがあるのですし、貯蓄率も低下傾向が続いているのです。
どうも日本の将来も明るくはなさそうです。
人間の欲には際限が無く、国の年間予算の半分以上が国債頼みなのですから、これも困ったものです。
田舎に住んで、これといった欲も出さず、シンプルに生きようとしているのですが、欧州発の大波が襲ってくるかもしれません。それも「リーマンの波」より大きな奴が!
この5~6年として考えると、南海大地震より確率的には高いというのですから、心配ですね。
ささやかな地域限定の自立した経済循環システムでも作れないものかな。
田舎が「田舎の理屈」をもち続けるために。
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