ふくろう親父の昔語り

地域の歴史とか、その時々の感想などを、書き続けてみたいと思います。
高知県の東のほうの物語です。

公(おおやけ)の群像

2012-07-30 17:33:48 | 新聞雑感
 先日まで高知新聞におもしろい連載記事が掲載されていました。

 標題が「公の群像」副題として平成の市町村職員たち。
 そして「東西の”憂”」とあります。

 結構面白く読ませていただきました。

 東西の東は馬路村、西は梼原町。その首長や職員達についての物語です。
 書き手は須賀仁嗣編集委員(高知新聞)。確かこの方東京支局にいた方?。

 行政の仕事はその地域住民が元気になって、安心して暮らせるようにすること。
 よく活性化と称して幅広い活動をしています。

 馬路と梼原は高知県内ではいい意味での評価が定着している感がある場所です。

 それらの町村の首長や職員に取材して連載記事になっているのです。

 面白いと思ったのは、資料やら情報ではレベルの高い評価を受けている両町村にも問題があり、問題解決に向け努力しているさまは、なかなかに興味深くも在るが、わが町の行政は、職員達の現状について考えると、ため息ばかりが・・といったところ。

 行政職員の評価をどのようにするのかを論じたり、選挙をへて選ばれる首長や議員との分担作業などもまな板の上にのっている。
 首長や議員については選挙がありますが、職員については事件でも起こさない限り仕事場から放り出されることもなく、概ね定年まで勤め上げ、高額の退職金を間違いなく手にするのです。そうしたことから職員の資質の向上は行政の課題なのですが、評価の仕方が難しいのです。

 どんな優秀な方がどんな職責につこうが、突き詰めれば何事においても一人で出来るはずもなく、組織を組織として機能させるための方法手段について確認作業を試みた記事だろうかね。
 そんなことを考えながら読んでいたら、結構面白かったですねえ。




 民間の会社だったら、どうだろう。50~60人程度の会社は結構たくさんあって、新聞もこんな風には取り上げないと思うんですが。

 高知県のような場所で小さな行政区域が数多く存在し、10年後を意識しないで、それでも日々税金を垂れ流しているのですから読者に自問自答をせまっていると思えば、解り安いかな。

 古い新聞の山があれば、ご一読をお勧めします。7月の中旬ぐらいに掲載されていましたよ。

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痕跡が残っています。

2012-07-29 19:48:31 | 森林鉄道物語
 先日、田野町の地元の方と田野貯木場の確認に行ってきました。

 9月にご案内をする方々への準備です。いまだ隣町の町中は情報が少なすぎるのです。

 最初からどうも記憶があいまいで、貯木場の境がわかりずらく、あとで確認をやり直したほどです。一人の人間の記憶は時々??がついてしまいます。こんなときには複数のそして公的文書に頼ると案外早期解決となります。



 田野町の東南端付近でしょう、トロッコが走った橋の橋脚台がありました。9月にご案内する方々にはご紹介できるはずです。



 レールの現物も残っていました。
 かつてはこのレールのうえを木材を満載したトロッコが走っていたのです。

 この場所にもご案内しましょう。

もう少し確認をして10箇所程度の話題を見つけることにしたいものです。
出発点から2時間ぐらいの午前中の話です。


 田野や奈半利の町史を比較しても、何となくイメージが違うのですから、「すり合わせ作業」が必要です。


 ただ、現場で確認する方が文字情報よりいいようですね。
 私の勝手な想像が味付けになりますから話が膨らむのです。
 ときどき精査する必要がありますがね。


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自信??。

2012-07-26 15:21:04 | 日記
 会議が終わりました。
 誠に面白い会でした。

 心配するようなこともなく、先日の面談は一体なんだったろうかと思うぐらいでした。

 出席者が賢明だったということです。

 最初の主催者側の提案が「観光協議会が出来たことで中芸地域の観光事業を推進するためにガイドを養成することになりました。つきましてはご協力をお願いします。」
 これだったら随分と会の流れが違ったでしょうね。

 唯一面白い発言は「会が活動をはじめると、各地域の組織にガイド依頼は来なくなりますよ。それでもいいですか。」といったもの。先日私が面談した女史です。

 一部「会の邪魔はしてくれるな。」といった意見も出されたのですが、私個人的には全く心配をしていません。

 なぜなら、何の実績もなく活動をしたことがない方々が集って、私達が活動できなくなるほどの実績を上げ続けることが出来るのだろうか?  否。

 「ガイドを個人登録してもいいでしょうか。」といった問いもありました。
 本来、こうしたことは個人の裁量権の範疇ですから、「どうと言うことはないのです。」

 新たに活動を始める中芸観光協議会が、私達の出番がなくなるほど活発に活動する体勢が取れれば、かえって「ご同慶の至り」といったところです。

 同じ地域において地域理解を深める方々が飛躍的に多くなると言うことですから、かえって望ましいことでしょう。仲間が増えるということですからね。さらに私個人として考えても、私以上に優秀なガイドさんが育てば、私に協議会からお呼びがかからない。至極当然のことです。



 ただ、「山の案内」に関しては、当初素人がガイドとして案内することは「安全」の観点から望ましくはないので、止めたほうがいいでしょうね。
 保険をかけるとかという問題ではなく、人間の生死にかかわる問題ですから。


 新たに組織された会が「既存の地域組織」を心配してくれております。
 これを「ゆとり」と見るか?・・
 問題回避だろうなあ。
 起こるかも知れない問題を事前に議論することで回避する。
 しかし育成事業についての手腕は問われます。  

 ガイド事業については当面の間、各地域の既存の組織が事業協力することとして、協議会が独自にガイド育成事業をすることについて確認されました。
 
 よかった。よかった。
 エールを送ります。頑張ってください。

 観光協議会はこれからが正念場です。ビジョン策定から営業活動へ。さらに旅行客に「よかった。」と言わせなければならない。からです。
 

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エールを送りたいのだけれど。

2012-07-24 18:20:56 | 手前かってな推論。
 今日午前中、ちょっと中芸観光協議会に行ってみた。
 
 26日午前中にガイド育成についての会議があるからです。

 ちょっと話を聴きにきたつもりが、本質的な問題に話題が広がってしまって困ったことになった。
 
 どうも中芸観光協議会は既存の地域組織の上に胡坐をかいて、取りまとめるだけの上位組織になろうとしているようです。

 たしかに中芸地域には5つの町村があり、各町村に地域振興を目指しての地域組織があります。
 私も当然のごとく、生活をしている奈半利町の「なはり浦の会」に加入しているのですが、さてどうしたものだろうか。

 ガイド事業についても、既存の組織が育成したガイドをそのまま中芸観光協議会の事業に地域の既存組織から派遣していただいて、謝金を各団体に払うことで事業をやっていくつもりのようです。

 事業の一部を最初から外部委託するというのですから、困ったことです。
 そうしたほうが問題がおきないという。

 これも分からん。


 何故こんな意見が出てくるのだろう。
 わからん。
 私は頭が悪いからなあ。

 たしかにそのほうが観光協議会としては、楽でいいのは確かだけれど、それでいいんだろうか。

 新たに組織された観光協議会がただ既存の組織を取りまとめただけで、これから戦う競合地域との顧客獲得競争に勝ち残れるとは思えない。私達にしても10年以上活動をしてきて全国の観光地と比較して満足できる状態でないのは、現状が証明しているからです。

 それでさらに自立した組織を目指すと言うのですから、困った困った。
 言葉遊びがすごい。

 現在のように県からの補助金が何年か経てなくなったら、今度は町村から補助金をいただいてから運営をするとのことですから、あいた口が何とやらで・・・・。

 新しい酒が出来たら、新しい皮袋に入れた方が良いと思うのですがね。
 


 毎年花は咲くのですが、昨年と同じ花が咲いているわけではないのですがね。

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涼風満喫。

2012-07-24 17:29:50 | 好きなもの
 土曜日はまた涼やかな風の中に身を置いて、渡る風を満喫しました。
 花の谷(北川村宗の上)はいい。

 

 風はもちろんですが、この水。このすんだ水は北川村の財産です。

 流れる谷の水の中に入るのには、少し勇気が要ります。
 足の先を入れて、少しずつ深みに入り腰辺りまで。
 この辺りで一度躊躇します。
 そして一気に肩まで入り、顔をざぶっと洗うまで、時間がかかってしまいました。
 水の冷たさは入ってみないと分かりません。
 

 夏の暑さなど無縁の場所です。
 10~20分も水の中で遊ぶと身体が冷えて、身体を動かし作業をする気になります。
 本当に汗を流したくなるから不思議です。




 昨年、やりかけていた場所なのですが。石がなく中途半端になっていたところです。
 
 先日やりかけていた山は、最近降雨量も多く軟弱地盤だけに一時撤退を余儀なくされた形です。決してあきらめたわけでもなく、「戦略的撤退」といったところです。

 ここは路面を広げる形で平地を確保しています。水面からユウに人の背丈以上の高さまで石を積み上げました。低位置は、洪水時に増水した水流が直接ぶつかる可能性がありますから、意図的に大きな石を配置してあります。

 もう少しで完成です。来週にはきっちりけりをつけましょう。

 

 作業を始めると、時間が気にならなくなって、ついつい帰りの時間が過ぎてしまいます。時計を見てびっくりするこのごろです。


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山林崩壊

2012-07-11 18:22:22 | Vision East
 さきの作業の帰りに山道を歩きながら、「林業は最早産業にならないね。」「採算が取れないし、将来的に目途も立たない。」「木の価格だけの問題ではなく、地域の複合的な問題でもあるからなあ。」荷物を抱えてほんの10分程度の話です。

 ただ今の作業はやっていて楽しいし、森林環境ボランティアみたいなものです。
 毎日新しい課題が生まれて、それへの対応に創意工夫する自分が嫌いではないのです。

 また何年か後に材を出したくても、「道」がなければ「どうしようもない。」ですし、間伐を含めて今だからこそやれる仕事もあると思えるからです。

 林業の門外漢が考えてもそうなのですから、専門家が考えたらもっといい案が出ると思うのですが、どうもそうではないらしい。

 というのも先日高知市の森林局での会合で、こんな発表があったからです。
「雇用対策のために大規模工場を建設し、その工場の稼動効率を上げるために、森林の皆伐を推進する。」というのです。

 さらに、その会合の中では反対意見もなく、そのまま承認。
 「困ったもんだ。」



 

 「公益と経済。山が持つこの2大機能は、やり方次第では調和が可能だが、山に無理強いしたときにそれが壊れている。戦時の乱伐、そして高度成長期の大面積皆伐。これらが崩壊の”犯人”といえる。」

 20年ほど以前に発行された高知新聞社の「森よ(あすの指針求めて)」にある一文です。

 現在の森林に係わる状況は、20年以前と比べても場所によっては、より悪くなっているような気がしています。少なくとも関係者の高齢化が進み、若者の定住が促進されない分だけでも山間地域の状況は深刻です。

 高知県の県土の84%は山林です。
 公益と経済、この2大機能を調和させるための智恵が欲しい。
 高知県を豊かで安心して暮らせる場所にするためには、どうしても避けては通れないのです。

 私達は今出来ることを徐々にやってゆく。それしかないのです。
 山林崩壊にむかう山野を前に少しささやかなブレーキを踏む必要があると考えているのです。
 未熟者の浅智恵かもしれませんがね。
 ただ「どうせなにをやっても、いかんでねえ。」と何もやらずにいいたくはないのです。
 さらに、皆伐によって、一部の工場は繁栄を享受できたとしても、高知県の森林を失って、「赤い奈半利川」が再現されるようなことは、受け入れがたいことです。




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久方ぶりの山の中。

2012-07-09 11:08:50 | 日記
 最近は雨が多くて、作業にいけませんでしたから、欲求不満が高まっております。 



 北川村花の谷では水田の作業も一段落。さらに苗の色も濃くなってなにやら逞しくなっています。
 畦のベゴニアも色鮮やかに咲き誇っています。

 生産するだけでなく、花を愛でる気持ちがうれしいですね。


 さて、先日から作業現場を変えて新たなチャレンジを始めています。

 場所は今までのところより、少し遠く高い場所でしょうか。
 面白いのは、地質がまるで違うと言うところかな。

 これを見ればすぐにわかる方々も多いでしょう。



 星神社参道です。
 ここからまだ車で尾根道を10分ぐらいです。

 赤土山でほとんど岩がありません。急傾斜地であることに違いはないのですが、ごろごろと石が転がっているわけでもなく、少し雨が降るとヌカルンでしまいます。

 

 山の傾斜地を切り出して山道が出来ていますが、軟弱地盤だけにいたるところに崩壊地が出来ていて、これの修復修理作業をすることにしたのです。
 特に雨が降ると水が集る場所などは、どうしようもなく少々の整備など、一気に流してしまっています。
 こんな場所にでくわすと、妙に楽しくなります。「いったいどうしてやろうか」といった感じです。





 この場所のすぐ上を重機が移動するのですから、これ以上崩落しないように土を留める必要があるのです。

 やりがいがありますね。ウィークデーも仕事をほッポリ出して行きたくなっています。

 石垣を築きたくとも石はなく、さて。
 木と小石を組み合わせて、何やら出来ないものかと思案中です。

 周囲が薄暗くなって、帰路に着く途中、林業の話や自分達の作業について少し話をしましたが、その話は次回のお楽しみとしましょう。



 足元から下を見ると、急斜面に木々が折り重なっていて、山が叫んでいます。

 「もっと手を入れろ。」「山が荒れるぞ。」

 しかしほとんどの山が放置されているのです。
 採算が取れないからなあ。
 何をしても。
 今しっかり考えて、何か対策を講じないと、「山は荒れ放題という事になるのは、目に見えているのです。」

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