うさの珍道中

株式、時事を中心としたジャンルにこだわらない話題を何の脈絡も無く勝手放題に。あっちへふらふら、こっちへふらふら

株式分割について

2006年02月01日 02時13分18秒 | 個別銘柄分析、比較など
突然ですが皆さん株式と株券の違い分かりますか?
そんなもの同じだろうという人が大半かと思いますがまあ法律上というか法学上は違います。が、ここでは「会社の所有者たる~~~」とか「権利を標章~~~」とかそんなことはどうでも良いのです。
ただ、皆さんが思っているイメージは多分一つだけと思うのですが、見る人の立場によってはいろんな側面がありますよということが分かれば良いのです。
で、株式とは企業側から見ると、まあ本音でどう思っているか・・・(笑)は別にして企業の持ち主なんです。いわゆるオーナーです。
ですからいわゆる「社団」としての性質から制限されているとはいえ少なくとも法律上は非常に強力な権限を持っています。
まあ、世間で言う社員は法律上は完全に「使用人」で、株主が社員です。

まあ、それで強力な権限を持っていますが大企業になればなるほど株主が増えますよね?だから全員の意見を聞くなんて無理。そんな訳で多数決、それも原則的には資本多数決(株式を持っている数によって入れられる票数が違う)で決められます。
まあ、これも今、黄金株の問題で崩れようとしていますが、(この問題に関しては東証が正しかった)経団連の献金やら既得権益防衛のためには都合が悪いですから
ね(笑)(米国や英国でタブー視され、原則的に禁止されている)

脱線しましたが基本的には会社にとっては何株か?ではなく何%持っている株主かが決定的重要事項なんです。
なぜなら例えばニッポン放送の株主総会は、あれだけの圧倒的な反対、反対の声にもかかわらず大株主のフジテレビとライブドアが議決権の大半を占めていたから「賛成多数」なんです。

ということは例えば株式分割をしたところで企業側から見ては本来何の影響も無い筈なんですね。だから株式分割は本来は株価に中立なんです。
分割によって株価が上げ下げすること自体がおかしいのです。

ところが、知ってのとうり、分割発表とともに株価が急騰し、子株還流を待って下落するということがあります。
これは、ようするに子株が拘束される期間があるという制度上の問題があるからであって一時的に需給要因で上げ下げするということになります。

今、問題になっているライブドアの大型分割のことやM&A、高PER銘柄などについて思うのは問題が摩り替えられていないかということです。
1.そもそも、子株拘束期間が無ければ投資家にとっても都合が良い訳で悪いのは分割ではなくて子株拘束です。これについてライブドアは利用はしたものの悪いということ一切無いと思います。
2.M&Aの情報で株価を上げる・・・材料で買って材料で売る投資家が多すぎるのです。大体M&Aも成功か否かは本来買収した企業の今後の業績しだいではないでしょうか?その結果EPSが上昇して初めて成功ではないでしょうか?
3.高PERの何が悪いのか?・・・高PERは成長企業にはありがちですが今後の成長を考えれば高PERは成長の度合いに合わせて正当化されるものです。多少のリスクはあっても先回りして株を買いたいのが投資家の本音でしょう。
問題はその高成長のシナリオが何らかの原因でライブドアのように崩れた時です。

以上のことからライブドアは不正に関しては悪いけども「株式分割やM&Aの噂」「高PER」は何も悪くありません。
問題はライブドアが不正を行ったということですね。
これはライブドアの経営者が悪い。
堀江社長憎い?羨ましい?あまり「そもそも経験を得ていない若い人の起業自体に反対」とか言う人に限っては苦笑ですが、どうも分割やM&A、新興株などが軒並み一緒クタにされています。
坊主にくければ袈裟まで的なとんでも論で、冷静な視点が必要でしょう。
また、以前IT企業だから高PERは・・・と主張した僕ですがあくまで会計的に財務数字的にそれが裏付けられる場合のみは肯定します。
そしてそうやって冷静に見る投資家を恐れたあまりに粉飾をしてしまったのが税理士資格を持つ元取締役の姿です。

そんな訳で企業側には分割にたいした意味は無いと主張しましたが、我々個人投資家にとっては意味のある場合もあります。
なぜって?例えばあのライブドアの大幅な分割前からの株主は、今回の事件でも大して損害を受けていないと思います。
大幅分割前の両社の時価総額はあまり大きくありませんでしたから。
粉飾の背景には一度高くした株価を落としたくないという意図でしたから、ず~と持っていた、オンザエッジの頃の株主なんかは結構平気だったとおもいます。
少なくとも堀江社長は上場前に投資したエンジェル、上場後落ち着いてからの株主には決して損させていませんよ、その頃の株主には今日の自体になっても良いだけの蓄積を会社財産に残してから去って行きましたよ。IPO直後と大幅分割後の株主が損をした?
http://quote.yahoo.co.jp/q?s=4753.t&d=c&k=c3&a=v&p=m130,m260,s&t=5y&l=off&z=m&q=c&h=on
この5年のチャートで見れば出来高、値動き見れば彼らは投資家ではなくて投機家か又は投機しているということすら分かっていなかった人間とフジテレビ(笑)だけです。

まあ、あんな極端な例ではなくて真面目に経営しているある会社を例にすると、
某社は1対5の大き目の分割を04年8月末にしています。当初分割がブームになっていた時期でもあり分割前は短期筋で少々盛り上がり、その後権利取した本物のファン株主は二ヵ月後の子株が入庫される頃までにはお約束の株価低迷に散々悩まされ(笑)、その後まもなく最悪の株価をつけた日に見まわれます。
が、この会社の経営者はどこぞのIT企業と違い自社自身が経営努力により成長しそれだけでなく成長が継続的に続いているのです。
具体的には分割発表当日に同じようにIRに発表された資料では一株辺り予想純利益18707円と明記されています。
今、同社は再度5分割発表し現時点でのEPSは14300円です。
この間1.5年ですが、多少の株価水準の高さは気になりますが全体である日経平均自体も1.4倍です。
前回の分割時70万、65万とかの高値をつけたような気がしますが今はもっと値段が高いです。将来価値が反映されているからです。ただし、十分に完全に反映されたかどうかはあまりに成長性が高いために私にも分かりません(笑)。
未だも少し行っても良いような欲もあります(笑)。
その割には今日の株価でももっと下がらないと現引したくないほどのケチホルダーですが(笑。

同じように同業のライバルA社(笑)も分割ではお世話になり、今又仲良くそっちも分割です。
というか私の今の持ち株、上記2社以外にもアーバン、サンシティからゼンショ、ジョイントまで分割だらけでした。
分割銘柄を短期的な投機を狙ったのではなくて(狙っていた時期もありますが)、投資したらたまたま分割したのです(マジで)。
これは偶然ではないです。成長する会社は分割するんです。
高成長であればあるほど。
結局は、最終的には、主力は長期投資です。

さてとっくにばれてるとは思いますが上記の会社とはダヴィンチです。
http://quote.yahoo.co.jp/q?s=4314.j&d=c&k=c3&a=v&p=m65,m130,s&t=2y&l=off&z=m&q=c&h=on
二年チャート見れば分かりますが大波小波はありましたが前回の分割の権利取をした頃の波はチャートから消えようというぐらいに小さくなっていますが、実体験した同志の皆さんはあれはあれで期間が長かったから結構身の細る思いで、Y掲示板も思い返せば人がいなかったように思いますね(笑)

さて、このチャートはそんな感慨のために出したのではありません。よく見てください。10~12月まで出来高が少ないのに急騰していませんか?
そして今日までの数日の出来高見てください。そうです。出来高増えて調整しているんです。これは要するに前回の調整5~9月まで続いた激しい株争奪戦(%の奪い合い)で最初の警告となった暴落初日出来高35000株、個人の信用買い1日で+10000以上も記録した凄まじい日以来の激闘の数々で個人の浮動株やタワー投資顧問が売った株は後からやってきた某外資証券様にほとんど持っていかれて、加えてヘラクレスのシステム能力的な問題も手伝ってすっかりスカスカになってしまい。
乱高下してしまう株になっているんですね。
それが年末、年明けで少し出来高が出て来るようになったということは某証券が売ったということです。

まあ、またすっかり吸い取るか、売り抜けるかどうなるかは分かりませんが、仮に売りぬけでもタワー投資顧問の前例のようにいずれどうでも良くなることです。
で、スカスカの浮動株対策で分割するんだから、10~12月の乱高下の方が異常な訳でちょっとは綺麗なチャートが読めるようになってむしろ良い影響じゃあないでしょうか?そのことを知ってましたから、本当に制度的に分割が必要な会社なのは、まさにダヴィンチのような浮動株の状態の会社と思っていましたよ。
BBネットやOIF見てください。浮動株多すぎです。

それよりもここ数日物価が実際に上がり始めた証拠ばかりニュースになっていませんか?チーズとか、コートとか、バッグとか、インフレ来たらちょっとやそっとの長期金利の上昇を跳ね飛ばしますよ、ましてインフレ対策の株と不動産両方に投資しているんですから(笑)、ついでにレバレッジも聞いているし他とは違って安値の物件は未だにファンド内に温存して残っているのがダヴィンチですし、DA上がって来てますしね。大体、いい物件がなくなれば社長はいずれ海外に出ますよ。もともとそれでニューヨーク証券取引所に上場したんだから。

ポートフォリオは大事ですが、そもそも安全のためにポート組むのでしょ?
たいていの投資家がその前に出来る業績、銘柄研究が足りないと思います。
それが自力で出来るリスク管理ですからソコに最大限時間を投資してから、初めてポートを考えれば良いでしょう。

今日のBGM   Journey 「 Don't Stop Believin'」