夜噺骨董談義

収集品、自分で作ったもの、見せていただいた品々などを題材に感想談など

梅の茶屋 小川雨虹筆 その2

2024-04-03 00:01:00 | 日本画
月初めには庭に植えている榊を採って、家の神棚のある御神酒などのお供え物を新たにして祈願しますが、天神様にお供えしてあった御神酒を入れる容器の作品が落としたりしていて欠けていることに気がつき、当方にて金繕いしました。



この作品は主に油壷の使っていた伊万里の雑器ですが、神棚の徳利やら外部のトイレに一輪挿しなどとして重宝して使っていました。丈夫な器ですが強風やら手元を誤ったりと乱暴な扱いによって、衝撃で口縁が欠けてたので、当方にて救急の方法での金繕いです。



簡単な補修は自動車用のパテ、生漆、金粉によるもので雑な仕上がりですが、半日ほどにて仕上がります。



さて本日は本ブログにて幾つかの作品を紹介している小川雨虹の作品紹介ですが、小川雨虹は時代考証、風俗、文楽をよく研究し「舞妓などの美人画の名手」と評価されています。



梅の茶屋 小川雨虹筆 その2
絹本着色額装
M10号程度 全体サイズ:縦740*横515 画サイズ:縦535*横310



詳しく小川雨虹について記された資料は少なく、簡単な画歴は下記のとおりです。

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小川雨虹:日本画家。明治44年(1911年)~平成14年(2002年)。栃木県に生まれる。号は雨虹。風俗画・美人画を得意とする。三尾呉石に師事。 

美人画や風俗画を得意とし院展を中心に制作の場を持ち活躍しましたが、文楽の研究と個展主義を貫くために無所属となり自由な制作に励みました。そのことにより時代考証研究家として時代に合わせた美人画を中心の風俗画を制作をし、また文楽研究家としても大和の古刹・當麻寺中の坊の天井絵に文楽人形を制作しています。 

元美術院院友。平成14年(2002)歿、91才。 

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知名度の低い画家ですが、独特な美人画を描き、この作品は当方のブログでは2作品目の紹介となります。
      



当初は院展などに属していたようですが次第に画壇からはなれ、独自に個展を中心とした活動に替えています。細かく端麗な描写にて描かれた女性像は多くのファンを魅了しており、現在も回顧展が各地で開催されています。



当方で注目する美人画を描くマイナーな画家?のひとりです。他にはマイナーとは言えないかもしれませんが、北沢映月や中村貞以も気ままな当方の蒐集の範疇です。



ちなみに美人画としてちょっとストイックな画風を持つのは木谷千種や島成園らですね? 



現在は意外に廉価で入手できる画家ですね。

 

日本画の大家の作品を相手している時に、ちょっと気分転換として飾るのには気軽でいい作品であり、不用心で人目につく玄関などには気兼ねすることなく飾れますね。あまり大家の作品を玄関に飾るのはいかがなものかと当方では思っています。



















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