腐れゲー道

プレーしたゲームの感想文を、ダラダラと粘着質に綴ります。

リズム怪盗R ~皇帝ナポレオンの遺産~

2017年10月20日 23時13分30秒 | ニンテンドー3DSゲーム感想文
【ハード】ニンテンドー3DS
【メーカー】セガ
【発売日】2012/1/19
【定価】2674円(税込)
【購入価格】1000円(DL版)
【プレー時間】16時間


比類なきニンテンドー3DSは、もうすぐ7周年を迎える。あんまし言いたくはないが、もう晩年、ハード末期だな。
6年ハードが続けば、当然色んなことがあった。しかしこのハードはやっぱ1年目の動きが一番激しかったと思う。
満を持して発売されたが、信じられないくらいの立ち上がり大不振。最新ハードが当時の末期ハードPSPに完敗する体たらくだった。
更にそれを挽回すべく決断された、空前絶後のアンバサダー値下げ。……これについては今更もう言わない。思い出にしておく。

と、ここまではもう最低最悪だったが、初年度の3DSは後半の盛り返しもまた凄かったのだ。それはもう「面白かった」レベルで。
値下げだけで得られる勢いはたかが知れている。ゲーム機を売るには、魅力的なソフトが必要。古より続く大原則である。
そこを3DSはキッチリやった。任天堂タイトルは当然として、比類なき「モンハン」をPS陣営から連れてくる大戦果は衝撃的だった。
しかも「モンハン3G」を即時発売するだけでなく、将来的な「モンハン4」を発表。これで3DSの勢いは完全に本物となった。
そして他メーカーもこの勢いを逃すまいと(開発は当然以前からしていたはずだが)、同時期に多彩なソフトをバーンと発表した。
コナミにバンナム、スクエニにセガ……「ワッ」という空気が感じられたね。ああいう空気はユーザーとして実に嬉しい。
3DSはそのまま勢いを維持し、以後2年ほど、少なくとも日本市場では磐石状態だった。……ハードの赤字は重かったようだが……。

「リズム怪盗R」は、そんな3DS初年度の「ワッ」という空気を彩ったサード製ソフトの一本である。と思う。
発売はセガで、完全新規タイトル。ポップでライトな雰囲気は若い3DS市場の空気によく合っていて、「いいな」と思わされた。
……しかし当時の俺にはセガ新品禁止法が発令されており、手出しは出来なかった。アホか。けどまぁ、これは後に撤回した。
個人的に「あの時の一本」として心に留めておいたゲームである。障害がなくなった以上、アンバサダーとしていつか必ずやろう。
そう思いつつも放置して数年。去年末にDL版がセールで1000円になっていた。時が来た、と購入。発売から5年も経っちまったな。
そんで先日「今年は3DSゲームをやってない」ことに気付き、慌てて開始した次第である。……俺の中でも、もう2軍なのか……?


ふーむ。
今作は完全新規タイトルである。間違いない。……が、実はかなり、あるゲームをイタダキしてしまっている。明確に。
それは比類なき「レイトン教授」シリーズである。正直第一報からその匂いはしていたが、実際プレーするともう本当に露骨だった。

・舞台が架空ヨーロッパ(レイトンはイギリスで今作はフランス)
・一般受けしそうなアニメキャラと随所に挿入されるアニメムービー、声は声優に加えて芸能人が充てている
・マップ移動システムが激似。親切に次の目的地が明示されつつ自由に動き回れる点も同じ
・ゲーム中突如挟まれるミニゲーム(あっちは謎解き、今作はリズムゲーム)。後でメニューから再プレー可能なのも同じ
・移動画面で背景の随所にコイン等のアイテムが隠されていて、タッチペンで突付くことで発見できる

いやー……これ大丈夫ですかねぇ。ちなみに別件だが、今作発売の1年後、セガはレベル5に対し、特許権侵害で訴訟を起こしている。
もちろん今作は特許侵害なんてしていない。レイトンのシステム自体さして斬新とも思わんし。……けど、ねぇ。正直、やり過ぎ。
レイトンはNDSに突如として登場し、華麗なヒットを飛ばし、大人気シリーズに育った。レベルファイブの実力を伺えるゲームである。
3DSという新ハードで完全新作を出すにあたり、偉大な前例を参考にするのは分かる。けどこれはちょっと、恥を、ええ。うーむ。
「討鬼伝」と「モンハン」も似たような関係だが、あちらはもうジャンルと言えるほど巨大になってるからなぁ。うううーむ。
……まぁ俺ぁ大人だし、目ぇ瞑ろう。ゲームの要たるリズムゲームはちゃんとしてるし。パクリじゃない、オマージュだよ。はぁ。

ゲーム開始。繰り返すが、基本はレイトン。上画面に表示されるマップを上下左右に移動すると、その場の絵が下画面に表示される。
次に行くべき所には常に「!」マークが付き、ご親切に進行ルートまで色で分かる。手取り足取りが極まっていて怖いくらいだ。
そして要所でリズムゲーム。本当にレイトンだ。……が、一つ違いがある。数だ。今作に登場するリズムゲームは、そう多くない。
同じ3DSの「レイトン教授と奇跡の仮面」と比較すると、レイトンの謎が計150に対し、今作のリズムゲームは50。3倍違う。
つっても今作が手抜きというわけじゃなく、単なるジャンル違いによる差である。ぶっちゃけ謎解きゲーは幾らでも作れるからな。
リズムゲーはレイトンの謎ほど頻繁には登場しない。その分一つ一つのプレー時間は長く、ゲーム中のイベントとして存在している。
だから今作は非常にレイトンに似ているが、プレー感覚は結構違うなと思った。あちらほど手軽ではなく、やや重い感じである。
そしてリズムゲーの数が少ないから、その分遊びが少ないということになる。となれば、穴埋めが必要となろう。
今作はこの点、なかなか頑張っていた……は言い過ぎか。ただプレー前の想像と違い、意外とリズムゲーだけのゲームではなかった。

まずはレイトン同様の画面突付き。背景のあちこちにコインその他が隠されている。空や建物の天辺を突付いてコインゲット。
脈絡とか考えちゃいかん。コインは店で既出ムービーやリズムゲー補助アイテムを購入するのに使う。購入ムービーは自由閲覧可能。
コイン以外には「リズムゲーのサントラ」と「幻の譜面」というアイテムも隠されている。どちらかと言うとこちらの方が大事だ。
コインはどの背景にも存在するが、サントラと譜面はどこにあるのか全く分からない。となると? ……虱潰しに突付くしかない。
場所を移動する度に、ペンで背景をコンコンコンと連打連打連打連打、連打(ギースのテーマ)。ハッキリ言って、馬鹿馬鹿しい。
背景ツンツンは恐らく「移動にも遊びを」という意図なのだろうが、やることが完全に作業&当てずっぽうで、全く面白くない。
しかもだ。今作には結構「一度しか行けない」場所が登場する。そこの背景隠しアイテムは、後では回収不可能となる。
となると尚更必死で突付くしかない。ゲームが進めば今いるこの場も通行不能になるかもしれんのだから。コンコンコン、コンコン。
非常に馬鹿馬鹿しかった。コインだけなら無視しても良かったが、サントラと譜面はそうもいかない。だからこんなことになる。
こんな形でユーザーに手間をかけさせるべきゲームではなかろう。コイン以外は、それこそ光らせて所在を教えてもよかったと思う。
本来サクサク進むゲームなのに、画面突付きでプレーが随分重くなった。まぁ神経質にアイテム集めをするのが悪いのかもしれんが。
……んで後に、それら隠しアイテムはクリア後に回収可能なことが判明した。…………ふっざけんなやセガぁあああ!!!!
もう脱力の極みだったね。後で回収可能なら誰があんな面倒な作業やるかいや。思い切りゲームの面白さを損ねちまったい。はぁ。

そしてもう一つ「音集め」がある。主人公が録音機を持っているので、町中で様々な音を入手し、別の場所で利用するという遊びだ。
例えば昼寝から全然起きない人を起こしたい→別の場所で風船の破裂音を入手→昼寝さんに使うと起きる と言った具合だ。
鳩の羽ばたきや車のクラクション、果ては人の屁まで、色んな場所で多彩な音を拾える。これは結構面白かった。
……が、とにかく親切な今作では「必要な音を拾える場所」をその都度教えてくれる。ゲーム性という意味では皆無である。
画面突付きではあれだけかったるい仕様を採用しているのに、基本は親切志向なんだよなぁ。どうにもチグハグだ。
この音集めと利用は、もっと練ればもっと面白くなったと思う。二種類の音を合わせるとか、プレーヤーに軽い作曲をさせるとか。
「意外とリズムゲーだけのゲームではない」のは予想外で良かったんだが、品質は結局「リズムゲーのオマケ」でしかない。
メインがリズムゲーなのは言うまでもないから、これでいいんかのう。サブ要素については色々と甘いところがあった。残念。

さて、今作の要たるリズムゲームである。結局他の要素は刺身の褄、ここを頑張らなきゃ話にならない。
というわけで、ここはしっかり作ってあると思う。質も数も十分遊べるだけ用意されており、期待を裏切らない。と思う。
多彩なリズムゲーが用意されているが、基本は「CPUが手本入力を見せる→プレーヤーがそれを真似る」の流れになっている。
セガのゲームだと「スペースチャンネル5」を思い出した。……そしたら、作中に実際スペチャンのパロゲーがあって驚いた。
他に「きみのためなら死ねる」のアレも入ってて懐かしかった。まぁ今はセガのリズムゲーつったらミクさん関連になるけどね……。
シチュエーションも多彩で、主人公が「敵と戦う」「敵から逃げる」「隠れる」といった行動をリズムゲーに落とし込んでいる。
戦いとなれば鎧騎士をリズムよく片手でバシバシと倒し、隠れるとなれば同じ像が幾つも並んでいたりと、お馬鹿な感じで楽しめる。
入力もボタン・タッチパネル・ジャイロと色々あり、「飽きさせない」という意志を感じた。……ジャイロはちょっとあれだったが。
「リズム怪盗」というタイトルに相応しい内容になっていると思う。そんなにガチでなく、ライトな手応えもピッタリ合っていたな。

問題としては「最初の不快感」かな。各リズムゲーが始まる前、画面には簡単な内容説明が出る。……で、すぐに実戦が始まる。
前述のように、今作のリズムゲーは「CPUの手本→自分で入力」が多い。しかし最初は、そもそもどうやるのかがよく分からない。
分からないのに、いきなり実戦が始まる。だから間違う。すると当然、ミス扱いとなる。……これが何とも不快で仕方なかった。
一応文字で説明されてはいるが、ゲームは「やってみないとピンとこない」ものだ。だが今作はチュートリアルを用意してくれない。
リズムで失敗すると、かなり不快感が強い。これは成功の快感を上げる効果もあるから良いんだが、それに「納得できない」と……。
しかもリズムゲーだから、課題は連続で出現する。よく分からず失敗→不快&戸惑い→即、次の課題→更なる不快 以下繰り返し。
ゲームのミスってのは、とにかく「納得できる」ことが大事だ。自分が悪いからミスった、と。でなければ「はぁ?」と声が出る。
今作のリズムゲーも、ちゃんと理解すれば理不尽ではなく、概ね納得できる。……だが、ゲームがそこまで導いてはくれない。はぁ。

リズムゲーはいつでも中断・リスタートが可能だから、それを使えばセルフ練習は可能だ。……けど、ここにも問題が。
遅いのである。リスタートをすると、そのリズムゲームのタイトルと説明文の表示といった演出からの再開になるのだ。
こちらとしては失敗で気が立っており、一刻も早く再スタートしたい心情だ。なのに不要な演出を挟まれるからイライラが倍加する。
タイトル表示からリズムゲー開始にはボタンを押す必要があるのも実にイライラした。非常に小さなことだが、流せない不快さだ。
もしリスタート時にタイトル演出がなく、即ゲームからであれば、今作は非常に快適になり、印象が大きく上向いたと思う。
やろうと思えば簡単にやれることだけに、惜しい。製作者としては、一旦タイトル表示に戻って落ち着いてほしかったのだろうか。
「再挑戦の快適さ」は、アクション系のゲームにおいて非常に重要だと思う。なんせ「繰り返す」ことだから。何回も、何十回も。
中身を掴めさえすればリズムゲームはどれも大体楽しめたんだが、そこに至るまでの不快感と配慮不足が足を引っ張っていた。残念。

リズムゲーの評価はベストタイミングで「parfect!」、次いで「great」「good」「miss」となっている。よくあるタイプだな。
ゲームの結果はA~Eで採点され、それに応じてコインを貰える。が、Eだろうと物語は進められる。ゲームオーバーにはならない。
評価はリアルタイム上下制(どう呼べばいいのか分からん)で、成功をし続ければ上がっていき、失敗すればドカンと下がる。
つまり「序盤ミスりまくったがその後成功し続けてA」や「ずっと完璧だったが最後の最後でミスりC」が結果として起きる。
個人的には総合成績制……最初から最後まで通しての成功率で結果評価を出してほしかった。でないとどうもしっくり来ない。
ミスが多かったと思ってもA評価を取れたり、殆どミスらなくても終盤の躓きでDになったりで、納得行かないことが多い。うーむ。
まぁしゃーない。一度やったリズムゲーはメニュー画面からいつでも何度でも再プレー可能。そこで納得いくまでやり込めばいい。
……ちなみに、オールパーフェクトを達成しても、ゲーム的な褒美や賞賛は一切ない。何でやねん。リズムゲーなのに……。

上で「レイトンの謎に比べてリズムゲーは少ない」と書いたが、ゲームが後半に入ると、怒涛のリズムゲーラッシュが始まる。
総数の半分は後半に集中していたような感じだ。しかも内容は前半のもののバージョンアップ版で、難度は当然上がっている。
それに「チュートリアル無し」問題が絡み、ゲーム後半はイライラする頻度が相当高まった。特にグライダーのやつはもう……!
後半だから話は盛り上がっているのに、リズムゲーがいちいちそれに水を差すという、今作のコンセプトを覆す展開。はぁ。
なんだかなぁ。今作はいい素材が揃っているのに、構成に失敗している気がしてならない。ちょっと直すだけでいいのになぁ。
などと傲慢なことを思ってしまった。結局最後まで、頭の中から違和感が抜けなかった。何かがちょっと、ズレているような。
むぅ。クリア後に登場する最後のリズムゲーは、他の全てでA評価を取らねば開放されない。だから俺も頑張ってみた。
すると、最初こそ意味不明で苛立ちMAXだったリズムゲーも、意外とこなせるのだ。そうすると曲に乗る余裕も出てくる。面白い。
基本、よく出来ているのである。やってるうちに癖になるところもある。……開始前のデモを飛ばせれば最高なのだが。
何とか全部のリズムゲーでA評価を達成。オールパーフェクトには程遠いからまだまだ詰められるが、まぁこの辺でいいや。
終盤のやつは完璧にやれる気がしないしな。思い切りのめり込むには至らない。やっぱどこかにズレを感じているから、なぁ……。


物語は……荒唐無稽。
主人公ラルフは父親と二人暮らしだったが、3年前に父が失踪した。その時ラルフは父が美術品の贋作師だったことを知る。
そして父の贋作は現在何故か各地の美術館に展示されており、本物はラルフ家の地下に保管してあった。無茶苦茶過ぎるのう。
ラルフは「怪盗R」として「美術品(贋作)を盗み、後に(本物を)返す」という愉快犯の形で本物を元に戻していった。よう分からん。
その過程で「ナポレオン」を名乗る男と戦うことになり、更に鍵を握る少女・マリアと出会い……以下略。
「何かよう分からん」話だった。全貌を理解するのは意外と困難だと思う。……でもご安心を。そんなことする必要はないから。
今作は場面場面のリズムゲーを遊び、アニメムービーを観賞すればそれでいいのだ。後は「悪い奴らと戦っている」程度でいい。
ちなみにラルフは怪盗Rになると超人的身体能力を身に付けるが、その根拠は不明。不思議なアイテムを使っているわけでもない。
敵の鎧騎士軍団が一般には全く知られていなかったり、最後は封印されていた巨大庭園兵器が稼働したり、本当に荒唐無稽。
理解も考察も殆ど必要ないし、それでいいゲームなのだ。褒めてはいないが貶してもいないつもりだ。テキトーでいいよ。はい。

物語は荒唐無稽だが、キャラは分かりやすくてなかなかいい。明るく有能な少年・ラルフは主人公として申し分ないと思う。
ヒロイン・マリアは可愛いし、ライバル中年のボードワン警部もいい味を出している。その息子・クロードが実は娘だったのもいい。
物語のことはよう分からんし分かる必要もないが、キャラのやり取りは楽しめると思う。漫画・アニメチック。そういうゲームだ。
キャラはフルボイスでよく喋り、イベントやリズムゲームを盛り上げてくれる。大半のキャラは。殆どは、良い声だった。
……ここで、今作最大の欠点について触れなければならない。マジで今作最大の問題点であり、「許せない」ことだった。マジで。

ヒロインであるマリアの声である。これがもう、酷い、酷すぎる。「グランディア3」の悪夢を思い出した。あれに匹敵する。
いや、グラ3は多くのキャラボイスが酷かったが、今作はマリア一人がブッチギリなので、今作の方が悪影響は大きいかもしれない。
とにかく酷い。声質がイメージにまるで合っておらず、演技は棒読みと呼ぶのも憚られるほどの棒読み。耳が腐るとはこのこと。
それでいて、ヒロインだから出番が非常に多い。何度も何度もマリアは喋る。その度にうひぃああああ止めてぇと顔を顰めてしまう。
先に進めば慣れて演技力が向上するかな? なんて期待を彼女は登場する毎に裏切ってくれる。結局最後まで糞演技のままだった。
そんな、糞声優ゲーム史に残ること確実なメガ大根演技を晒してくれた罪深い人物は……かの有名な、剛力彩芽氏である。はい。
……いやぁ。俺、今作をプレーするまでは、彼女に対して割と同情的だったんよね。無論思い入れはないが、変に叩かれてるなぁと。
確かに一時期ゴリ押し臭い頻度で名前を見たが、それは彼女の責任じゃなかろう。評価されてのことかもしれんし。知らんけど。
まぁ自分に関わりがないだけに、遠目に「何か分からんけど頑張って」てな感じに思っていた。……が、今作で、もう一変である。
こん~な糞演技を世に晒して、お前一体何なんじゃ。プロの声優じゃないから? ンなの客の知ったことか!! ええ加減にせえよ。
いやホント、酷い。剛力演技もそうだが、演技指導者やプロデューサーは一体何をしてたんだ。止める人間もいなかったのか。
決して冗談ではなく「聴いていられない」レベルだ。後でネタにする気にもなれないくらい、ゲームの魅力を著しく削ぐ一大欠点。
話題性を重視して彼女を採用したのだろうが、それで客を何人呼べたのか。逆に何人の客を糞ぶっ掛けて追い返したのか。
何故こんなものが生まれてしまったのか。俺の常識をどう捏ね繰り回しても分からないが、これが存在するのが現実である。はぁ。

今作は、実は続編を前提に作られている。物語は露骨に伏線を見せて終わる。事の発端になった父親にも結局会えず仕舞いだった。
しかしながら発売から5年経っても続編のぞの字も出てこない。……まぁ今作が売れなかったから企画が潰れたと解釈するしかない。
俺は大マジに、その原因の60%は剛力ボイスだと思う。他にも問題点はあるが、剛力音ほど強烈なものは見当たらなかった。
彼女の演技は今作単体だけでなく、様々な面で改良を期待できた続編の可能性までも踏み躙ったのだ。そう考えると非常に罪深い。
もちろん俺の妄想だが、敢えて悪意を持ってそう想像させてもらうよ。本当に酷かった。二度とこの業界に関わってほしくない。
……繰り返すが、どうして周囲の人間はこんなのを採用したの? 誰も指導しないの? 試聴しないの? したらヤバいと思わんの?
外部のユーザーには何も分からない。たった一つの真実は、我が手に在るゲームソフト。これしか伝わらんし、これでしか分からん。
クリエイター様との間には、高い壁と広い溝が立ちはだかる。そら、真逆の立場やもんな。そらそうよ。はぁ。

グラフィックは、3DS初期なりに綺麗だと思う。もちろん立体視にも対応しており、臨場感あるリズムゲーを楽しめる。多分。
レイトンリスペクツなアニメムービーは頻繁に入り、これまた楽しめる。……声には目を瞑る、いや耳を塞ぐ必要があるが。
気になったのが、リズムゲーム中のラルフ。何故だかず~っと無表情のままで、少々不気味だった。陽気な怪盗どこ行った。
不敵な笑みくらい浮かべてもよかろうに。声は陽気だし、警備員をおちょくったりといった動きはやってるんだからさ。
音楽は、リズムゲーらしく、ノリのいいものが揃っている。それ以外のテーマ曲なんかもカッコ良くて気に入った。
サントラが出てるのでちょっと欲しいな……と思っていたら、何とamazonプライム無料で聴けることが判明。ガンガン鳴らしている。
これならゲーム中のサントラを集める必要なかったな……とちと後悔したが、まぁそれはいいや。コンプ欲は満たされたし。
ゲームクリア後の、まだ体が暖かい間に聴くサントラはいいものだ。程よくプレーの余韻に浸れる。時間を置いてからとはまた違う。
曲を聴くだけならボイス関係ないしね。……だからアニメムービーの再観賞は殆どやってないんだよな。ほんま、罪である。はぁ。


ふぅ。まぁ「無難に面白かった」と思う。一方でどこかギクシャクしているというか、全体的に「纏まりが悪い」と感じた。うーむ。
続編を見越して作られているし、結構金がかかってるゲームだと思う。けど各要素の合体が上手く行ってない。
ゲーム作りにおける拘りや魂が不足している……なんて言うと偉そうが過ぎるな。すまん。昔のセガには、熱い馬鹿さがあったが。
別に斬新なジャンルじゃない。そもそもレイトンを大パクしている。完成度の低さは単純な力不足、そして気合不足だ。
安易なパク路線を選択したから「甘い」ゲームになってしまったのかな。あまつさえ剛力投入で自爆してるんだから話になんないよ。
「3DS初年度の熱気」を求めてプレーしたが、残念ながらそれはなかった。まぁ仮にあっても、5年も後で言うこっちゃないよね……。

3DSは末期と書いたが、ハードは今も毎週2万くらい売れている。まだまだ頑張れそうである。少なくとも即座に失速する気配はない。
……が、今のメイン機種は比類なき「2DS」である。「3DS市場」と呼ぶことすら厚かましいのかもしれない。寂しいもんだね。
まぁ形を変えてもハードの長寿はもちろんいい事だ。これからも3DS……と2DSが愛される携帯ゲーム機であることを願って終わり。
俺はひっそりこっそりと、初年度の激動に思いを馳せておくことにする。色々あったけど、今は全部いい思い出ですよね、岩田さん。
はぁ。







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