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腐れゲー道

プレーしたゲームの感想文を、ダラダラと粘着質に綴ります。

ギアーズ・オブ・ウォー

2012年08月26日 21時26分59秒 | XBOX360ゲーム感想文
わー外人だ! 外人だ、外人だ、外人だ、外人だ!!
ねーお母さんほら外人だよ外人がいるよ外人だよほらほらほら! あ、外人がこっち見たよ怖いよ逃げろ~~。

……あの時の外人さんごめんなさい。気分を害されたでしょうマジごめんなさい。ガキなんてこんなもんです。
そして時は移り、外人は今「洋ゲー」となり、俺の前に立ち塞がる。だが、今度は驚かない。逃げるわけにもいかない。立ち向かう。
いや敵じゃないって、娯楽だって、ゲームだってば! ンな身構えずに自然に接しろよ。壁作ってんのはテメェだろ。ったく。
はぁ。


きっかけは、今年2月に発売された比類なき(?)純日本製TPS「バイナリードメイン」だったりする。
去年末に久々にファミ通の増刊号を購入した所、バイドメ(て略していいのかな)の宣伝DVDが同梱されていたのである。
俺はパチ屋に身売りしたセガのゲームは新品で買うまいと心掛けてるが、まぁ一応見るかとDVDを流してみた。
するとまぁ、無難に面白そうだとは思った。狙いが海外市場なのは明白だから、成功すればいいねと無難な感想を抱いた。
そして2月、バイドメ発売。もちろん日本でも。日本では「龍が如くスタジオ」の前面に出し、龍ファンを取り込もうとしていたな。
……で、結果的には惨敗、だと思う。日本では2機種で十数万本、世界でもその2倍くらいじゃなかろうか。
バイドメはTPSとして明らかに「後追い」である。後追いなら先行を超えていなければならないが、どうやらそうではなかったようだ。
尤もこの手のゲームは1本目で結果を出すのは難しく、2本3本目で花を咲かせる戦略を持つものらしいから、バイドメもそうかもしれない。
セガにとっても初挑戦の世界だし、すぐに結果を求めるのも早計だろう。多分。きっと出る次回作こそ本領発揮だろう。
……パチ屋でさえなけりゃ、俺も応援してやるんだけどな。すぐに銀玉臭さが漂ってくる。パチ屋は無理。まぁもういいや。


そんな感じで微妙にバイドメには注目してたんだが、発売後にネットで評判を漁ると、事ある毎に比較対象として登場するゲームがあった。
それこそ今作「ギアーズ・オブ・ウォー」である。……英語で書くべきなのかもしれんが、ローカライズってことで。
もうとにかく「(バイドメは)劣化ギアーズ」「これやるならギアーズやれ」「ギアーズとは比べる事すら厚かましい」
……等々、バイドメを批評してるのかギアーズを讃えてるのか分からんほどに、ギアーズの名前をあちこちで目にした。
となれば、興味も出てくるというものだろう。発売から時間が経ち、非常に安く売られていることも、俺には好都合だった。
それに、発売当時の大ヒット・大好評も、噂レベルではあるが俺の耳にも入っていた。とにかく最高のTPSだと。
FPSへの恐怖心は未だ抜けないが、TPSはキャラが見える分、幾らかマシだろう。そんな期待もあった。

そしてもう一つ、今作の開発者が発売当時、「バイオハザード4の影響を受けた」と語っていたことも大きかった。
バイオ4は非常に優れたゲームであり、世界的に大好評、俺もWii版を大変面白く遊べた。あれは正に傑作である。
それに影響を受けた同ジャンルのゲームが、これまた大好評。俺は今作にバイオ4の後継を夢見ていた節がある。
前置きが長くなったが、ギアーズ開始である。……実際は「洋ゲー」を始めるのに多大な労力を要したのは語るまでもない。
はぁ。




うーん……。
取り敢えず「バイオ4の後継」の期待は、開始2分後にチェーンソーでぶった切られた。画面構成こそ似てるが、内容は全く違う。
今作は完全に撃ちゲー、TPS、物凄く洋ゲー、俺の苦手なアレ、であった。質の良し悪しは別に、それをすぐに突き付けられた。

とにかくすぐ死ぬ。異常にすぐ死ぬ。説明書には「どうすればプレーヤーに、タフガイを演じる快感を味わって貰えるか~」とか書かれてたが、不可能である。
確かに今作の主人公マーカス・フェニックスは、身長185cmに隆々の筋肉を供えた、リアルで外人だと指差すなど絶対出来ない大男である。
だがすぐ死ぬ。死ぬ。2秒で死ぬ。俺にとって彼は、最早スペランカーと同レベルの虚弱体質である。だってこの人、すぐ死ぬねんもん。

本当にビックリした。すぐ死ぬから。難度は3段階(一番上はクリア後登場)の真ん中「ハードコア」で開始したんだが、すぐ死ぬ。
今作は撃ちゲーだから、当然敵も撃ってくる。コンピューターらしい正確な射撃で。それがマーカスに当たる。で、死ぬ。
もちろん少しは耐えられる。だが蜂の巣にされ一瞬でHPが削られ、すぐ死ぬ。近接戦になったら銃器で殴られ、すぐ死ぬ。
今作はオートセーブ方式で、またセーブポイントはかなり多く設置されており、再開は演出等を一切挟まず、一瞬で行われる。
この快適さは「Halo」でも同じだった。恐らく撃ちゲーとはこういうものなのだろう。すぐ死ぬことを前提に、それ故快適な再挑戦環境を用意する。
それ自体は「死んで再挑戦」にてゲームを攻略していく俺のプレースタイルに合致していて、大変嬉しい形ではあるが……
それにしてもすぐ死にすぎだろ、と言わざるを得ない。すぐ死ぬ。ちなみに即死攻撃もたくさんあり、食らえば当然すぐ死ぬ。
……まぁそれは当たり前だな。あ、また死んだ。はぁ。

俺は当初、タフガイなマーカスが多少の攻撃など物ともせず突進し、近接攻撃で敵をブッ倒すゲームを想像していた。
もちろん撃ちゲーではあるが、バイオ4的に銃で敵を怯ませて蹴るとか、そういう「アクションシューティング」だと思っていた。
だが現実のギアーズは、7割がた撃ちゲーである。近接戦闘もあるが、それは絶対にメインではない。
だって、近接戦闘をするには、敵に近づかなきゃいけないだろ? でも近づこうとすると蜂の巣なんだよ。で、すぐ死ぬんだよ。
それでも何とか近づいて近接戦闘を仕掛けて、敵を倒すだろ? でもその傍にいる別の敵に蜂の巣にされ、すぐ死ぬんだよ。
クリアーするまでの死亡回数、つまりゲームオーバー回数は、何回になったのか想像もできない。
もしかしたら俺史上最多を更新したかもしれない。コンティニューが快適なのでそこまで苦痛ではなかったが……。


で。
それだけすぐ死んでいてはゲームにならない。つまり俺の認識とプレーが間違っているのだ。マーカスはタフガイではない、すぐ死ぬ人だ。
そんな人が銃弾乱れ飛ぶ戦場をどうやって勝ち抜くか? 答えは一つしかない。「安全な場所に隠れながら攻撃する」である。
隠れて撃つのは他の撃ちゲーでも基本(多分)だが、今作はそれをより推し進めた形になっている。とにかく隠れろ、がギアーズだ。
そして実際、今作はカバー(隠れること)動作が非常に多彩で、またボタン一つで可能な洗練されたものになっている。
つっても俺は他の撃ちゲーを殆ど知らんからよう分からんのだが、確かにAボタンだけで様々な障害物に身を隠すことができる。
そこから更に近場の障害物に移ったり、躍り出てダッシュで近付いたり(ダッシュ中は食らい判定が小さくなる)する事も可能だ。
俺はその境地に至れなかったが、操作になれれば非常にスムーズにキャラを動かせるらしい。……らしい。
そうしてカバーによる攻撃回避を身につけて、初めてこちらからも攻撃する。これがギアーズの基本中の基本だ。
もちろん時には無理して近付かざるを得ない場面もあるし、そうすることで大幅有利になることもある。
だが状況を甘く見て、欲張った行動を取っても上手く行くことは殆どない。高難度モードであれば尚更そうなる。
色気を出さず、慎重に、丁寧に、だが時には勇気を出して行動する。非常にリアルな戦場だ。多分。戦場の現実なんか知らんがな。
製作者は今作以前の撃ちゲーで、無意味に飛び跳ねたりすることに強い違和感を抱いていたらしい。
そんな彼が「リアルな戦場ゲームにしよう」と考えて作り出した今作こそ、カバーを軸にしたリアル撃ちゲーというわけだ。


……うーん。これは、どうなんだろうなぁ。
隠れて撃つのが基本中の基本。これだけで分かるが、今作はゲームの雰囲気やグラフィックに対して、結構地味である。
撃つ事、攻撃をヒットさせる事の快感はあるが、どうにも豪快さに欠ける。並み居る大男の暴れ回る戦場とはこんなもんなのだろうか。
今作のファンに言えば「そういうゲームだからこれ」と返されるだろう。それは理解できる。実際これで今作は成り立ってるんだから。
だがどうにも地味で、ぶっちゃけ面白くない。特にゲーム序盤は死にまくりも重なり、全く楽しさを感じられなかった。
それでも嫌々ながらゲームを進め、カバーの基本が分かってきた辺りから徐々に面白くなり、クリアーまで辿り着けた。
が、うーん。バイオ4は面白かったなぁ。俺は撃つより殴る方が好きだなぁ。そういう感想が生まれてくるのである。
もちろん筋違いだってことは分かってる。今作はこういうゲームなのだ。そしてカバーに革命を起こした名作なのだ。
でも、なぁ。うーん……。


ふぅ。
今作は、すぐ死ぬゲームである。つまりダメージを食らいまくるゲームである。ノーダメージクリアーは絶対無理だと思う。
じゃあ回復はどうするのか? と言うと、これが非常に豪快、「自然回復」なのである。
ダメージを食らうと画面中央が赤くなり、その度合いが示される。真っ赤になるとゲームオーバーだ。
だが死ぬ前にカバーで隠れて攻撃をやり過ごすと、数秒もすればダメージは奇麗さっぱり消える。HPは全快する。
マーカスはすぐ死ぬ男だが、死なない限りは数秒で全快するという、恐るべき変態体質でもあるのだ。凄まじいタフガイである。
もちろん回復に回数制限もない。何回瀕死になっても数秒で元通り。人魚の肉でも食ったんか。化け物すぎる。
ちなみにこれは、俺の知る限りでは「アンチャーテッド」が同様のシステムを採用していたが、当然ギアーズの方が先である。
今思えばあの作品もジャンル的には同じだし、ギアーズの影響をかなり受けてたんだろうな。まぁそれはギアーズも同じだろうけど。
撃ちゲーに関しては系譜の知識が全然ないから繋がりがさっぱり分からん。まぁその方が素直に感想を語れるって所もあるけど。

そんなわけで、ダメージは自然回復する。そしてカバー状態でいる限り、基本的に敵の攻撃は食らわず、安全に回復できる。
つまり暴走をせず慎重でさえあれば、今作はかなり安全・安定して進められるゲームである。まぁさすがに初見で突発的な死は避けられんが。
また「死なない限りはどんだけ死にかけでもOK」とも言えるから、ダメージ覚悟でいいポジションに突っ込む勇気もやはり必要である。
本当に慎重に慎重を重ねるプレーだと、結局面白くはないのだ。どこかで大胆に動くことこそ、或いは今作の真骨頂かもしれない。
失敗して死んでも、今作のコンティニュー体制ならさほど苦はない。とにかく死んでやり直すのが当然として設計されているのだ。

そうやってある程度のダメージを食らいつつカバーを駆使し、敵を掃討すると……とても面白いし、気持ち良い。
今作はある意味単調なゲームで、やる事は最初から最後までほぼ同じだ。先に進み、敵の集団を掃討し、更に先に進む。
もちろん地形の違い等はあるが、正直変化は感じなかった。どの場面でも同じ様に隠れ、同じ様に武器選択をして戦った。
でも、単調がつまらないとは感じなかった。敵集団との戦闘の繰り返し……俺の経験で言えば「NINJA GAIDEN」に近いかな。
同じ事の繰り返しでも、それ自体が優れていれば、それはつまり「面白い事の繰り返し」になり、短所どころか凄まじい長所となる。
NINJA GAIDENと違って今作にはそこまでの賞賛はできないが、それでも優れた単調ではあったと思う。
あと敵はAIで考えながら動いているが、時々はアホの子のようにフラッと近寄ってくる。そんな奴はチェーンソーで両断だ。
今作で接近戦を重視するのは死に直結するが、ごく稀に、コンピューターの機嫌により、近接ラッシュで敵を掃討できることもあった。
戦いは敵味方共にパーティ制だから、「偶然の妙」が起き易い。その辺も結構面白かったと思う。


多彩な武器はこの手のゲームではお約束だが、今作は控え目(多分)で、俺としてはありがたい規模だった。
基本のアサルトライフル、近接用ショットガン、遠距離用スナイパーライフル、そしてグレネード、これだけを把握していたらクリアーまで行ける。
それ以外の武器も登場するが、俺には扱いきれないと判断し、敢えて使わなかった。勿体無いかもしれないが賢明な判断だと思う。
戦闘は遠距離が中心になるので、やはり一番頼りになるのはライフルだった。非常に威力が高く、ヘッドショットで雑魚を一撃必殺できる。
ただその分一発毎にリロードが必要なので、よく狙わなくてはならない。だが狙いに時間をかけると、蜂の巣にされて完、となる。
カバーで隠れて続けていれば安全だが、それでは攻撃ができない。だが攻撃しようと頭を上げればズダダダダダダだ。
撃ちゲーの上手さは、大部分が「照準の正確さと速さ」に集約されるだろう。もちろん俺にはその能力も才能もない。
鍛えて上手くなる気もしないしなぁ。特に動く奴に合わせるのはホント難しいわ。奥が深い。

リロードと言えば、今作には特徴的かつ革命的(多分今作が初出)なリロードシステムが採用されている。
「アクティブリロード」と呼ばれるもので、リロード時に動くゲージをタイミング良く止めると、動作が速くなり、弾の威力も上がるのだ。
そして逆にリロードに失敗すると、弾詰まりを起こして攻撃可能になるまでにかなりの時間を食ってしまう。見事なリスクとリターンだ。
これによりリロードという撃ちゲーの退屈な要素にもゲーム性が備わり、緊張感が持続するようになった。発明と言えるのではなかろうか。
敵に照準を合わせるのは難しいが、このアクティブリロードに関しては割と甘く、俺でも十分パーフェクトを狙えたのも嬉しかった。
もちろん弾の威力が上がっても当てなきゃ意味ないが、一発必中のライフルだと非常に効果が高い。難度を大きく左右するだろう。
撃ちゲーが下手ならここを頑張れば、難所突破の鍵になるかもしれない。……防御力を上げる術はないから、結局撃たれたら死ぬけどな。
とにかくこのアクティブリロードは、俺のような撃ちゲーに不慣れな人間にも素直に「良いね」と思わせるシステムだった。
ゲームってのはこんな「ホンのちょっとした」ネタで劇的に印象が変わる。それは製作規模が肥大化しまくった現代でも同じだ。
こういうのを見られると、ゲームやってて嬉しくなるね。そこに洋の東西は存在しない。等しくゲームだ。ああ、いいねぇ……。


カバーが命で近距離戦は特攻に近い今作だが、近距離戦の概念はある。単に俺が下手だから近距離戦を扱いきれなかっただけかもしれん。
近距離でも銃撃は可能だが、ボタンにより銃器での打撃攻撃を出すことも出来るのだ。銃撃よりも威力が高く、非常に強力だ。
ただ連射ができず、身を晒してるから危険だし、相手も当然殴ってくる上、耐久力は基本的に敵側の方が高い。
よって殴りっこでは分が悪い。隙を突いて背後から殴りかかるような形でなければ、近距離戦は控えるべきだろう。
しかし今作には、近距離戦の最終兵器が存在する。それがシリーズの象徴として扱われている(多分)「チェーンソー」だ。
これは基本武器のアサルトライフルにおける打撃攻撃なのだが、ボタン押しっぱで出す事ができ、敵に当たると自動で発動する。
そして威力は、誇張一切無く一撃必殺。敵は例外なくバラバラになり息絶える。……もちろん味方が食らっても同じだが。
散々近距離の危険性を説いたが、チェーンソーを当てる状況さえ作れれば、それは一気に大チャンスに生まれ変わる。
銃撃で敵を倒すのは非常に手間がかかるが、チェーンソーなら一撃だ。おまけに弾も減らない。良い事尽くめとはこのことだ。
更にチェーンソーで敵を両断する演出は非常に力が入っており、「うおおああああああ!」という掛け声には興奮必至だ。
今作最強の兵器チェーンソー、これさえあればどんな敵でも恐くない。バラ死にしたい奴ぁかかって来いやオラぁ!!!

……もちろん、そんなに甘くはない。チェーンソーは確かに超強力だが、問題もある。
まず、出すまでに少し時間がかかること。そしてソーの回転中に攻撃を受けると、回転が止まってしまうことだ。
つまり「当てる状態」を保つのが難しい。攻撃を受けて止まった場合、再起動には数秒のラグがあるので、尚当てにくくなる。
言うまでもなく、「敵の銃撃に強引に近付いてチェーンソー攻撃を仕掛ける」なんて不可能である。その前に蜂の巣にされる。
結局これも敵の隙を突く形でないと活きないのだ。それか迂闊な敵が無防備に突っ込んで来た時(たまにある)に狙うか。
それに、実は当てても問題がある。チェーンソーを当てると固定の演出が入るのだが、その間も食らい判定は残っている。
当然、そこに他の敵の銃撃を食らう。一応演出中はダメージを抑える配慮がしてあるが、死にかけ状態だったら軽減されても死ぬ。
また演出が終わった後にも少し硬直時間があるので、この間に別の敵から近距離攻撃で殴られて死ぬ、ってのもよくある事だ。
チェーンソーを狙うのは「相手が単独で隙を見せている場面」にほぼ限られる。この条件を満たす場面はそう多くはない。
そしてチェーンソーが効くのはあくまで雑魚敵で、中ボス以上には当然効かない。何故効かないのかは不明。
そら最初から一撃死させられたら問題だろうが、ある程度弱らせてからなら有効、くらいの調整にはできなかったのか。
せっかくゲームを象徴する武器になってるのに、肝心な場面では全く使い物にならないなんて勿体ないよ。
強いはずが弱いという印象を抱いてしまったのは残念だ。決めた時の快感は折り紙つきなんだけどな……。


今作は常時仲間と共に行動する。多くて4人、少なくて2人。操作は当然コンピがやるが、人を募って一緒にやる事も可能。
マーカスはスペランカーなのに仲間はタフガイで、多少の攻撃には耐えられるし、HPが尽きても「行動停止」レベルで死なない。
行動停止になった仲間は、近寄ってボタンを押すだけですぐ復活する。全く羨ましい無敵体質である。
しかしコンピ操作の味方はやはりアホで、正直助けられた場面は記憶にない。まぁ強すぎたらゲームが崩壊するから仕方ないけど。
「バイオハザード5」でも感じたことだが、特定のイベントならともかく、撃ちゲーにおいて常時帯同する仲間はハッキリ言って邪魔である。
調整が難しいってのは理解できるが、だったら最初から出さないでほしい。味方なのに邪魔に感じるって本末転倒だよ。
この手のゲームではありがちだが、味方キャラが地形に変に引っ掛かり、戦場にやってこないこともあった。
俺が必死で戦ってるのに応援に来ないから何やってんだと見に行ったら、安全圏でカバーを繰り返して遊んでやがんの。
あん時は「ああ、所詮コイツは機械が動かしてるポリゴンなんだな」と一気に冷めた。リアルなゲーム? 笑わせるな。
まぁ今作の場合、「味方のケア」に気を使う必要はないから、そこは気が楽だったと言えるが。
味方とは共闘するだけでなく、作戦中の会話や軽口も多くあるが、肝心要の戦闘部分がアレだから、愛すべき仲間とは呼べない。
そもそも一人プレーモードに2P共闘なんてもんを入れるからおかしくなるんだよ。この最近の風潮にゃ納得できん。はぁ。
「バイオハザード6」もこんな感じなんだろうなぁ。もうすぐ発売だなぁ。うーん。はぁ。


難度は、ハードコア以上だと非常に高い。一番簡単な「カジュアル」モードならさすがにもう少し楽だと思われる。やってないから分からん。
撃ちゲー不慣れなくせにカジュアルを避けるってのは無謀だったかもしれんが、俺はやっぱゲーオタとしてイージーモードだけは嫌なんだ。
カジュアルなら強引に近付いて接近戦なプレーもできたかもな。 でもそれじゃゲームに負けてるからな、ハッキリ言って。
ハードコアでの死にまくりは本当に大変だったが、コンティニュー環境のおかげでへこたれず最後まで行けた。
ゲーム的にはほぼ全編が戦闘で、謎解き的な要素はない。進行も一本道で、迷うことも殆どない。
ちょっとあっさりしてるなぁと感じるのは、まだバイオ4の幻想を追っているからだろうか。
銃撃には当然弾薬が必要だが、かなり潤沢に拾えるようになっているので、節約に関してはあまり気にせずガンガン撃っていい。
「頻繁に」「オートセーブ」というシステムだから「ハマり」の恐れがあると思っていたんだが、さすがにそこは重々配慮されていた。
どんな場面でセーブされても、ちゃんと突破できるよう弾薬等が配備されている。キャラに成長要素はないからそこは問題ないし。
ただ装備品に関しては、都合よく欲しいものが落ちているとは限らないので、セーブ後に有効武器がないと苦労するかもしれない。
まぁこれは1週クリアーしとかないと分からないよな。ハードコアまでは突破可能だし、実際突破できた。

……で、ハードコアクリア後、最高難度「インセイン」に挑戦してみたが……予想通り、マーカスのスペ体質が加速している。
敵の耐久力や数には差を感じないが、とにかく被ダメージが酷い。さすがに受け入れられないレベルにまで来ている。
まだ意欲は残ってるからプレーするつもりだが、クリアーは難しいかもしれない。だがこれは仕方ない。無理でも負けではない。
難度調整のセンスは正直あまり感じられないなぁ。単に敵の攻撃力を上下させるだけなら誰にでもできるわけで。
はぁ。

※8/31追記
INSANEモードもクリアーした!! めっちゃ大変だったけど1周目以上にハマれた!!
死に易さは加速度付いて上がってるけど、「勝手知ったる2周目」効果も大きく、割と順調に進められた。
洋撃ちゲーの最高難度を突破できたという事実は個人的に非常に大きい。世界に通じる資格だ。アホか。
ネット対戦への興味は今もないが、キャンペーンモードは存分に楽しめたと断言しておこう。
いや面白かった。素晴らしい。でもマーカスはもうちょい体を鍛えろ。




グラフィックは、凄まじく美しかった。6年も前のゲームだなんて考えられない。これが「現世代洋ゲー」の本領か。
文句をつける箇所が見当たらない。どの場面・オブジェクトにも手抜きがなく、細かく描き込まれている。美しい。
いやはやスゲーもんだなぁ。これを実現するのにどれだけの金がかかったことだろう。そしてこれが標準となったら、その後は?
凄い反面、恐ろしさを感じる。もちろんユーザーがそんな事を気にする必要は全くないんだけどな。はぁ。

ただ、この手のゲームらしく多くの場面が廃墟や暗い場面で、イマイチ美しさを堪能するシーンが無かったのは残念だ。
描き込みは凄いのだろうが、それが映えるかは別問題だ。上手く説明できないが、美しさを生かしきれていない気がする。
かつてバイオ5やFF13のグラフィックには驚嘆できたから、この点も国の違いが絡んでくるのだろうか。うーん。
美しいグラフィックには人種を超えた問答無用の良さがあると思うのだが……センスが絡むとまた違ってくるのかな。
もちろん基本的には超奇麗だし、それは伝わる。取り敢えずはそれで満足しておこう。うん。
あと唯一登場する女性キャラの通信姉さんが、どう見てもアレな造詣だったのは非常に残念だった。欧米人的には美人なのか?
国境の壁はまだまだ厚いと言わざるを得ない。雄臭いゲームだけに、見た目が重要なキャラだったのにな。

今作はZ指定ってことで、残虐残酷シーンが多く登場する。しかしそれでも日本向けにマイルドローカライズが為されているらしい。
実際チェーンソーで分断等は確かに残虐だが、どこか描写が機械的で、血は飛び散るけどイマイチ痛そうに見えない。
チェーンソーに関しては食らう側が断末魔の声を上げないのが不自然だったな。痛そうに死ねばいいのに。
まぁそんな感じで、Zらしいとは感じなかった。銃撃を食らっていきなりバラバラ死体になるのはギャグにしか見えなかったほどだ。
「ゴッド・オブ・ウォー3」でも日本版だけに白ける規制が入ってたなぁ。なんでこんなアホな……はぁ。


物語・世界設定は、結構キッチリ作られていると思う。完全に続編を意識しているのはちょっとアレだが。
まず舞台は惑星セラという架空の星で、そこに「ローカスト」と呼ばれる謎の地底人が出現し、人類に戦争を仕掛けてくる。
既に甚大な被害を受けた人類が、ローカストに反撃をするべく特殊部隊を出動させる……という流れだ。多分。大体合ってるだろう。

しかし俺は実はゲーム中、何を目的に行動しているのかさっぱり分からなかった。ただゲームに指定されるままに進めていた。
色々と指示をされるが、今どんな作戦に従事しているのか全然分からなかった。全部サラッとした会話で流されるので、覚え切れないのだ。
この辺はメニュー画面で用語のTIPSを用意するくらいの配慮が欲しかったと思う。「クリルだ!」とかローカスト名呼ばれても分からんっての。
んで2周目を開始したら、序盤に作戦の説明が入ってることに気付いた。こんな序盤じゃ忘れちまうって。粗筋システムでも入れればいいのに。

ローカストは地底人だから、地底に強力な爆弾を落とす。その効果をより高めるために、地底人達の地図が欲しいから盗んで来い。
要はそういう作戦らしい。EDでは見事に作戦は成功し、ローカストに大打撃を与えた。壊滅したかは分からんが、かなり痛めつけた。
が、「ローカストの女王」とやらは狼狽せず、何やら意味深な台詞を呟いてゲームは終わる。続編よろしくってことだな。
まぁ別に魅力溢れる世界でも物語でもない。ハリウッド映画的でよくある感じだ。知らんけど。
俺自身もこの辺には全く期待してないからどうでもいい。いつか洋ゲーの世界設定に魅了されることはあるのかなぁ。
ゲーム部分以上にセンスの違いが突き付けられる。合わないよなぁ。カッコ良さも可愛さも、合わないよなぁ……。

ローカストはやはり異形の姿だが、武器は人類と同じものを使うし、何と言葉も通じる。これは何故なのかマジ分からん。
しかも語彙が豊富で、「人間だ」「グランドウォーカーだ」「サピエンスだ」「人類だ」と、何通りもこちらを指す単語を使う。
戦闘中に「弾切れだ」「リロード中だ」などと呟くこともある。声は低くてひび割れた恐い感じだが、内容は間抜け気味だった。
なんで地底人と言語が共通してるのか説明が一切無く、ここは何気に世界設定をぶち壊しているように思う。うーん。
「極端に光に弱い」はずなのに、一部の奴以外は普通に屋外行動もしてるしなぁ。よう分からん。どうでもいいのかな。



ふぅ。
今作には当然のようにネット対戦モードも入っている。一度だけやってみたが、正直俺には面白さがさっぱり分からなかった。
撃ちゲーが世界で大人気なのは、この対戦モードがあるからであろう。それが俺には全く合わないんだから難儀なものだ。
あれは多分、ボイスチャットを駆使し、仲間と共に作戦行動を取って楽しむものなのだろう。野良で気楽にやるもんじゃない。
別に否定はしないが、今後も俺には魅力にならないだろう。その分一人用のキャンペーンモードに力を入れてほしい。
キャンペーンも手を抜いてるわけではないだろうが、どうしても注力するのはネット対戦の方になるだろうからなぁ。
それはユーザーのことを考えれば当然だろう。はぁ。まだまだ俺の撃ちゲー、洋ゲーは遠い……。

ギアーズはその後順調に「2」「3」と発売され、今作と変わらぬ好評と大ヒットを成し遂げている。素晴らしいね。
2も今じゃ随分安くなってるから、そのうち気が向いたら手を出すかもしれない。キャンペーンの評判は悪いようだが……。
今作のハードコアモードをキッチリクリアーしたんだから、俺はギアーズをプレーしたと言ってもおかしくはないだろう。多分。
だがこの大ヒット作をもってしても、やはり俺の洋ゲー、撃ちゲーへのイメージは崩せなかった。Haloの時と同じだった。
もちろん面白い部分もあった。中盤からは実はかなりハマり、上質のゲーム体験ができた。これもまたHaloと同じだった。
多分俺にとって撃ちゲーはこういうものなのだろう。世界的ヒットに同調はできないが、プレーするとそこそこ楽しい。
これでいい。「世界の潮流に乗れない俺がおかしいのではないか!?」という意味不明の罪悪感を抱く必要はない。
誰にでも合う合わないはある。撃ちゲーは俺にとって「ちょっとだけ合う」。これでいい。これからもこれでいい。
今後も何かの弾みで撃ちゲーをプレーすることはあるだろう。その時はまた超絶グラフィックを堪能しつつグダグダ言おう。
世界的な大波に乗れないのは寂しいが、だからと言って完全に避ける必要もない。大波を傍で眺めて見る楽しみ方があっていい。
存在するゲームソフトをどう遊ぶかなんて人それぞれだ。俺は俺の遊び方で俺なりに楽しめばいい。後ろめたさは感じなくていい。

……当たり前のことだな。いちいち宣言するこっちゃねーよ。はぁ。では外人さん、これからもゲーム製作頑張ってください。
立場も国も触れるゲームも違うかもしれませんが、テレビゲームという娯楽に惚れたという共通点はずっと変わらないと思います。
だったらそのうちまたお互いのゲー道が交わる時も来るさね。そん時はこの撃ちゲー下手を丁寧に導いてやって下されば有難いです。
なんてな。アホか。でもええやん、異文化交流素晴らしい。そこからまた新たな潮流が生まれたりな。ねーよ。アホか。

ネット対戦、だよなぁ。これにさえ順応できれば。でも、面白さを感じないんだよなぁ。どうしても。うーん。
はぁ……。










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8 コメント

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Unknown (Unknown)
2012-11-23 16:08:33
いいゲームですよね。
自分もGoWは色んな意味でNINJA GAIDENに近い匂いを感じます。
死ぬ時はあっさり死ぬところや難易度上げても敵の攻撃力と耐久力が向上するだけの面倒臭い仕様じゃないところ、ちょっとした工夫で楽になる場面が多かったりと。
両作品とも単調だけど奥深く、しばらくするとまたやりたくなる不思議な魅力があります。
2のオフは乗り物を使う場面が多く、好みは分かれますが面白いですよ。有名所ですがCoD4もトライ&エラーが楽しい傑作です。
NINJA GAIDEN 3REも極め甲斐があって理解すればするほど面白さが増すような、一人でひたすらに熱中できるゲームになってるといいなぁ。
返信する
Unknown (ota)
2012-11-23 22:52:19
コメントありがとうございます。
おお……ギアーズに初めて反応を頂けた……嬉しいです。

しかもNINJA GAIDENとの絡みまで通じるとは。
両作品とも(高難度モードは)大変に難しく、死んで死んで死にまくり。時々娯楽じゃなくなってるのは間違いないと思います。
それでも続けてしまうのは、根本に底知れぬ面白さがあるからでしょうね。つまらんゲームならそこまで付き合う気になれません。
CODも同タイプなんですか。FPSは未だに俺にとって非常に触れ難いジャンルなんですが、それを聞くと興味が湧くなぁ……。
1の感触が非常に良かったので、2もいずれプレーするのは確実です。今度のマーカスはもう少しだけ「タフ」だといいなと思いますw

>NINJA GAIDEN 3REも極め甲斐があって理解すればするほど面白さが増すような、一人でひたすらに熱中できるゲームになってるといいなぁ。

これはどうでしょうね。もう発売まで2週間、名誉回復か、汚名「挽回」か。現チームニンジャの真価が問われます。
Wii Uは「みんなで」を殊更強調しているハードですが、一人黙々とゲームするのが好きなユーザーもいることを忘れないでほしいものです。
返信する
Unknown (Unknown)
2016-10-03 00:44:22
ギアーズ自体シューターでは体力が高めな部類だからなあ、
CODのマルチ対戦に至っては突撃銃の弾を三発喰らっただけで
力尽きて得点を犠牲に出撃し直す事になるからな。
まあその分奇襲さえ掛ければ戦闘技術が低くても相手も簡単に倒す事が出来ますが。
返信する
Unknown (ota)
2016-10-03 22:01:42
なるほど、そうなんですか。
ギアーズは体力高め調整だから死ににくいけど、相手もそうだから格上キルが難しい。
一方CODは体力低め調整だからすぐ死ぬけど、その分まぐれ勝ちもしやすい。
俺は対人戦殆どやってないからピンと来ないんですが、どちらの方が取っ付き易いのかな……うーむ。
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Unknown (Unknown)
2016-10-30 09:23:00
まあどっちのシューターにしても「カバー&ラン」を
心掛け無ければならないし、キャンペーンなら案外似たようなもの
かもしれないですが、格上を角待ちによる奇襲で簡単にキルしたいなら
COD(エイムアシストも強めに設定されている)、
体力の多さを活かして大胆且つ深みある戦闘を楽しみたいならギアーズやHALOですかね。
後、銃弾を回避する術がある「カバー&ラン」のロストプラネット(TPS)や
オールドスクールFPSのDOOM等(Quakeは格ゲー級の
難易度なので注意)とかも良いかもしれませんね。
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Unknown (ota)
2016-10-31 02:34:39
参考になります。
撃ちゲーをあまりやらないと、どうしても「どれも同じ」に見えてしまいますが、実際は全然違うんですね。
ただしその差は対人戦でないと実感しにくい。うーむ。やはり一人用だけでは撃ちゲーの本質には迫れそうにないですな。
初心者としてボコられるのは別に構わないんですが、チームに迷惑をかけるのがちょっと嫌ですね。罵倒も多いようですし。
まぁそういうのに「うるせー馬鹿」と返せるくらいの精神でやるのが一番ですなw
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Unknown (Unknown)
2016-10-31 19:04:46
5の者です、COD、ギアーズ、HALO等は
「カバー&ガン」、ロスプラ、DOOM等は
「ラン&ガン」です。後者は一発死前提の
体力自動回復方式でない、銃弾をムーブメントで
対処出来るといった事もありHALOもそうですが
割と死に難い部類だと思われます。訂正しておきます。
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Unknown (ota)
2016-11-01 18:56:58
丁寧な追記ありがとうございます。
各タイトルの違い、覚えておきます。
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