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◇OSS◇日本IBMとノベルの協力を得て、九十九電機がLinux中古パソコン発売

2007-06-06 22:11:53 | OSS・ニュース
 九十九電機は、日本IBMとノベルの協力の下、日本IBM製の中古パソコン「IBM Refreshed PC」にノベルの「SUSE Linux Enterprise Desktop 10」を搭載して、九十九電機が導入および初期設定して税込み価格1万9800円から販売する。表計算やプレゼンテーション作成などのアプリケーション・プログラムがあらかじめ導入されている。

 <短評>IBMはレノボにパソコン事業を売却したわけだが、今また突如として中古パソコンという形でIBMパソコンが再出現してびっくり。もともとIBMがパソコン事業を売却したのは、株主を説得するのが難しくなった結果というのが真相だ。昔からそうだがIBMは利益至上主義的なところがあって、その結果現在、ハード事業から軸足をソフト事業へと移そうとしている。この動きの一環としてパソコン事業の売却が行われたわけである。以前はメインフレームが打ち出の小槌であったわけで、この時代はハードに専念しさえすれば利益はいくらでも出た。理由はメインフレームの原価なぞ誰も分からず、言い値で販売できたからだ。ところが、このメインフレームの終焉の時代がやってきて、IBMはハードから大転換しソフト事業に軸足を移すことになった。その理由は“ハードよりソフトの方が利益が出るから”だ。ソフト事業の中身はミドルウエアとコンサルティングとアウトソーシングが中心。当面はこの戦略は上手くいく。しかし、将来とも保障されているかというとそうでもない。その予兆は既に出ている。

 一つはついに売上高でIBMはHPに追い抜かれてしまったこと。もう一つは、日本IBMが米IBM本社の直属組織となったこと。某経済新聞は日本市場が飽和し、急成長を遂げている中国やインド市場とは切り離して考える必要があったからと、やわらかく表現しているが、実態は日本IBMの業績不振に業を煮やした米IBMが、日本IBMをお家断絶に追い込んだというのが正しい。これまで日本IBMは日本人の社長の下、日本市場に合った経営が許されてきた。理由は業績が良かったからに他ならない。業績が低迷したら、今までの特権は剥奪され米IBM本社の言うとおりにしなければならない。日本IBMの社長が外人になっても少しもおかしくない状況に日本IBNは追い込まれている。また一方、IBMがHPに売上げ面で抜かれたことはあまりマスコミは取り上げようとしないが、大きなニュースだ。どうも某経済新聞が書かない(広告の関係でIBMの問題を深く追求しない)と、全マスコミも沈黙してしまうという情けない状況に、わが国のITジャーナリズムは陥っているようだ。

 さて、今回の日本IBMのLinux中古パソコン事業の発表は、こうした前提を考えてから見てみると、なかなか興味深いことがわかる。もともとIBMのパソコン事業はかなり重要な部分を日本IBMが担ってきた。本社の方針でパソコン事業は一方的に中断されたが、日本IBMの担当者にしてみれば、それまでの苦労が水の泡になってしまったわけである。今回のLinux中古パソコンの発表は、何とか一矢報いたいという担当者の怨念がこめられているように思えてならない。本社の方針は間違えであり、パソコン事業は継続すべきだったと。Linuxを持ち出したことは、なかなかの策士が考え出した“名案”ではなかったのか。アシストがウインドウズパソコンを止め、Linuxパソコンに切り替えたように、現在Linuxパソコンが普及する機運は徐々に高まりつつあるのだから、発表のタイミングとしては非常にいい。(ossdata)

http://www-06.ibm.com/jp/press/20070528001.html

◇OSS◇アシストが米オープンロジック社と提携し、企業へのOSS導入を推進

2007-06-03 19:41:46 | OSS・ニュース
 アシストは、企業がOSSを安心して入手、サポート、コントロールできるサービスを提供している、米オープンロジックと提携した。同社はOSSを安全かつ容易に利用できるよう、数百種類のOSSコンポーネントをバージョンごとに検証し、認証ライブラリーとして提供している。また、ユーザーの要求に応じた組み合わせ(商用ソフトウエアを含む)を検証・管理し、現在世界25カ国、約700社の顧客に提供している。

 <短評>今回の提携は、OSSの企業への普及という意味から考えて、その意義は大きい。これまでのOSSの企業への導入はOSSに対して理解があり、しかもOSSのノウハウを有しているユーザーがほとんどで、ある意味では導入の成功は保障されてきたようなものだ。問題は、特にOSSに対し理解力があるわけでもなく、OSSの専門技術者がいるわけでもないユーザーでのOSS導入の成功事例をどう積み重ねるかだ。特に、これまで使用してきた商用ソフトウエアとOSSの融合をどう図るかであろう。この問題を解決するノウハウを米オープンロジック社は有している。アシストは既にOSS事業を経営の柱の一つにすることを、発表済みで、社内のPC用ソフトウエアもマイクロソフト製からOpen.orgに代えてしまった。このアシストが次に打ったOSS策が米オープンロジック社との提携であり、これにより企業へのOSS浸透の道筋がはっきりとしてきた。
(ossdata)

http://www.ashisuto.co.jp/corporate/info/news/1183852_1217.html

◇OSS◇日立とオラクルがブレードサーバーとLinux環境で可用性と拡張性の実証実験に成功

2007-05-30 22:25:49 | OSS・ニュース
 日立製作所と日本オラクルは、日立のブレードサーバー「ブレードシンフォニー」とオラクルの「アプリケーション・サーバー10g」「データベース10g」を組み合わせたLinux上のWeb3層システム構成において、J2EE WEBアプリケーションを使用した際のシステム性能と拡張性の実証を行った。各々8ノードを組み合わせた大規模Grid環境におけるWebアプリケーション・ベンチマークを実施した結果、ノードを追加した検証で、最大8ノード構成における7.9倍のスケーラビリティを達成した。

 <短評>ブレードサーバーとLinuxを組み合わせたケースが今後徐々に増えていく。この際必要なのが、ダウンしずらいことと、拡張性の高さだ。今回2社が共同して実証実験を行ったのには、こんなニーズによって行われ、見事成功した。「ブレードシンフォニー」は、ブレードサーバーにLinuxなどのOSを搭載し、さらにネットワークスイッチを加え、1つの筐体で提供する。これにより、これまで企業ユーザーが導入しずらかったブレードサーバーの導入が容易になる。そしてブレードサーバーこそ、日の丸コンピューターがIBMに一矢報いることができる唯一のチャンスを秘めたマシンだ。何故ならば、ブレードサーバーにより従来のメインフレームやオフコンの置き換えが可能となるからだ。しかもLinuxなど世界標準製品をサポートしており、容易に海外進出が可能だ。このような中、今回の実証実験の成功は、国内のみならず日立の世界進出を大いに後押しすることになろう。(ossdata)

http://www.hitachi.co.jp/New/cnews/month/2007/05/0528.html

◇OSS◇サイオステクノロジーが「OSSよろず相談室」を開設

2007-05-27 20:35:01 | OSS・ニュース
 サイオステクノロジーはOSSに関する様々な問題解決を支援する「サイオスOSSよろず相談室」を新設し、6月1日からサービスの提供を開始する。これは企業内でOSSを利用したシステム運用の効率化・安定化を支援するもので、40種類のOSSを対象とするもの。

 <短評>OSSに対するサポートは既に大手ITメーカーや各ディストリビューターごとに行われており、別段珍しいものではない。しかし、企業ユーザーの担当者の心理としては、各々のベンダーのサポート以外に、これらとは独立した第3者の客観的な意見を聞きたいということが挙げられる。また、個々の製品ごとに対応が変わるのではなく、相談窓口が一本化されればより安心して相談ができる。こんなところに今回の「サイオスOSSよろず相談室」の存在意義がありそうだ。サイオスは旧テンアートニー時代からの豊富なOSSに関してのノウハウを有しているだけに、大いに期待できる。(ossdata)

http://www.sios.com/news/press20070524.html

◇OSS◇野村総合研究所(NRI)が「07年版オープンソースマップ」発表

2007-05-23 21:00:58 | OSS・ニュース
 野村総合研究所(NRI)は、各種OSS(オープンソースソフトウエア)をレーティング(評価)した結果を「NRIオープンソースマップ(2007年4月版)」にまとめ公開した。これは昨年8月に公開した同マップの11のOSSに、新たに17のOSSを対象に加え、「成熟度」と「プレゼンス」の2つの軸で評価したもの。

 <短評>OSSは非常に種類が多くなってきており、今後ますます増大していくものとみられている。このような状況下で、客観的な立場から評価を下し昨年から開始されたのが「NRIオープンソースマップ」である。結果を見ると大体有名なOSSは高い評価が下されており、従来からの評判が裏書された形となっている。ちょっと注目されるのが業務アプリケーションのOSSだ。企業システムで比較的安心して利用可能な業務アプリケーションのOSSとしては「SugarCRM」「Alfresco」「CompiereERP&CRM」の3つが挙げられている。この中でSugarCRMについては日本でも度々取り上げられているのでお馴染みだが、「CompiereERP&CRM」が今後日本市場でどう展開していくのか興味深い。ホームページ(http://www.compiere-japan.com/about/index.html)を見て研究しておくのも手だろう。(ossdata)

http://www.nri.co.jp/news/2007/070523.html

◇OSS◇IBMとレッドハットがメインフレーム用Enterprise Linuxで提携強化

2007-05-20 17:09:31 | OSS・ニュース
 IBMとレッドハットは、新たに世界規模でのメインフレーム「IBM System z」向けEnterprise Linuxプログラムを発表した。これは一層のセキュリティと拡張性を保障するもので、これにより、Red Hat Enterprise Linuxの大幅な普及拡大が図られることになる。

 <短評>IBMとレッドハットはこれまでもメインフレームとEnterprise Linuxに関して提携関係にあったわけであるが、今回さらに提携を強化したもの。これまでIBMはメインフレームを事業の中心に置いてきた。メインフレームは収益性がく、このことが、IBMをしてコンピューターメーカーの王者に君臨させてきた。しかし、時代の流れが低価格・高性能のサーバーへと移り、徐々にメインフレームの存在感が薄らぎ、“メインフレームの終焉”も囁き始めてきた。事実、IBMもこのことを先取りし、今やIBMの中心となる事業はハードウエアではなく、ソフトウエアのミドルウエアに移っており、今後この流れはさらに加速しようとしている。そんな中、LinuxをOSに取り込むことで、IBMのメインフレームは奇跡の復活を遂げることとなる。IBMとマイクロソフトとの提携関係はありえないが、LinuxOSでトップシェアを誇るレッドハットとなら、対マイクロソフト対策という意味からも、提携の意義がある。この結果今後もIBMとレッドハットの関係は強化されることとなる。この中で今回の2社の提携強化が図られたわけである。これは、Linuxが企業の基幹システムに取り込まれることを意味し、Linux=OSSの普及に大きな後押しとなる。マイクロソフトにとっては、前門のグーグル、後門のIBMとレッドハットの連合軍と、今四面楚歌の状況に陥りつつある。(ossdata)

http://www.jp.redhat.com/news_releases/2007/05182007.html

◇OSS◇NRIが「オープンソース救急センター」を開設

2007-05-18 20:26:13 | OSS・ニュース
 野村総合研究所(NRI)はOSSを導入している企業向けに、OSSにかかわるシステム障害を解決し、安定稼働を支援する「NRIオープンソース救急センター」サービスを開始した。これはOSS導入企業が増えている反面、OSSのソースコードを解読して問題を解決できるエンジニアは限られている。同センターでは約30OSSを対象に、そのソースコードを熟知した技術者が、OSSにかかわるシステム障害の解決とその後の安定稼働を支援する。

 <短評>企業ユーザーのOSSに対する関心はますます高まっている。関心は高まっているものの、OSSを熟知した技術者がいるかというと、はなはだ心もとない。このことは一般の企業ユーザーではいたしかたない問題で、別に企業ユーザーの責任ではない。この穴を埋めるのがNRIが発表した「NRIオープンソース救急センター」である。大手メーカーでは独自に同様なサービスを提供しているが、中立的なSIerに委託したいと考えている企業ユーザーも少なくない。このようなニーズに対しては今回のセンターはぴったりと合う。(ossdata)

http://www.nri.co.jp/news/2007/070516_2.html

◇OSS◇デルがノベルとマイクロソフトの業務提携に参加

2007-05-11 06:21:01 | OSS・ニュース
 ノベル(Linux)とマイクロソフト(Windows)が締結したLinuxとWindows間の相互運用性向上と知的所有権の業務提携に、デルが参加することになった。これによりデルは同社の顧客ではない既存Linuxユーザーを、SUSE Linux Enterprise Serverに移行させるためのサービス/マーケティングプログラムを発足させた。

 <短評>今Enterprise Linuxの世界ではレッドハットのシェアは圧倒的である。このまま競合他社が何もしないなら、レッドハットの軍門に下ることは明々白々だ。先日そんな中でノベルとマイクロソフトが電撃的な業務提携を発表した。マイクロソフトから見ると、一度はLinux陣営と一戦を交えたが、ユーザーサイドではLinuxシステムが着々と浸透し、このまま傍観すると取り返しのつかない事態だって考えうる状況が生まれてきた。一方、ノベルとしては独SUSEを買収したわけで、どうしてもEnterprise Linux市場への浸透を図りたい。
 
 ところがレッドハットの壁は厚く、なかなか上手く運ばない。そこで、敵(レッドハット)の敵(マイクロソフト、ノベル)は味方(マイクロソフト、ノベル)の論理の下、WindowsとLinuxの相互運用性を実現させ、レッドハットに一矢をむくいるという構想をノベルとマイクロソフトが発表したわけである。そしてこの2社連合に今回デルが参加して3社連合となり、一応の体制作りに成功した形となった。

 マイクロソフトにとっては、今回の3社連合はLinuxの浸透をかわす有力な手段として、今後力を入れるであろう。その意味では3社連合の主役はマイクロソフトであり、今回デルを長年のパートナーとして参加させたというのがほんとのところだろう。それでは3社連合は上手くいくのか。レッドハットから見ると3社連合が力を持てば大きな壁となって立ちはだかる。ノベルからするとレッドハット封じ込めの有力な手段となりうる。

 マイクロソフトにとって3社連合をどう位置づけているのだろうか。意外に一時的な手段かもしれない。もしWindowsとLinuxの相互運用性を向上させれば、マイクロソフトにとってはLinux陣営に塩を送るようなもので、本音はOKではないはずだ。とするとマイクロソフトの真意は?多分Linuxの機能をWinndowsの取り入れた新バージョンの発表までの一手段に過ぎないのではないか。百五銀行が基幹システムをWindowsで構築したことの広告を大々的に行っているように、最後はLinux陣営との一騎打ちを想定しているはずだ。つまり3社連合は時間稼ぎに過ぎない。
(ossdata)

http://www.novell.com/ja-jp/JP/news/press/30eb300130de30a430af30ed30bd30d530c8306830ce30eb306e63d0643a306b53c252a0


◇OSS◇富士通がメインフレームOSとオープンOSとが並列稼働するオープンサーバー発売へ

2007-05-02 21:26:56 | OSS・ニュース
 富士通はメインフレーム資産をオープンサーバーで稼働させたいというユーザーが増加しているのに対応するため、基幹IAサーバー「PRIMEQUEST」のラインアップの一つとして、中型メインフレームOS「OSⅣ/XSP」とLinuxまたはWindow Serverが1台の筐体内で並列稼働できるモデルの開発を行っており、08年度上期中に出荷を予定している。同モデルにより、メインフレームシステムとオープンシステムを一定期間並行運転しながら、メインフレーム資産を段階的にオープン化していくことができるようになる。

 <短評>メインフレームメーカーは、マイグレーションという言葉に神経質な対応をしてきた。それはユーザーがメインフレームを捨て、オープンサーバーに移行することを警戒していたからだ。最近マイグレーションという文字をあまり見かけなくなったと思ったら、今回富士通がオープンサーバー上でメインフレームOSが稼働する新モデルの発表を行った。このことはメインフレームメーカー自体が「メインフレームの寿命もこれまで」と宣言したのに等しい。いよいよオープンOSが企業の基幹システムに躍り出る時代がやってきた。問題はオープンOSがLinuxとWindows Serverの2つであるとしている点だ。Linuxは間違いなくオープンOSだが、マイクロソフトのWindows ServerはオープンOSと呼べるのか。Windows Serverはマイクロソフトが管理しているOSで、とてもオープンOSとは呼べないクローズドOSだ。もし、ユーザーがWindows Serverを導入するのであればメインフレームとなんら変わりはなく、むしろ枯れたOSであるメインフレームOSを使い続けた方がよほどいい。(ossdata)

http://pr.fujitsu.com/jp/news/2007/04/27.html

◇OSS◇Ruby言語の開発環境とトレーニングコースをセット販売

2007-04-27 21:20:14 | OSS・ニュース
 オープンソース・ジャパン(角田好志社長)とネットワーク応用通信研究所(井上浩社長)は、Webアプリケーション・フレームワーク「Ruby on Rails」の統合開発環境である「Rails Platform」とトレーニングコースをセットにした「Rails Platform Premium」の新ラインアップの販売を開始した。内容はRuby言語やプログラミングの基礎からRailsでのアジャイル開発までをカバーする3コース体系となっている。

 <短評>Rubyは、まつもと ひろゆき氏が開発したプログラミング言語で、今やRubyの利用者は全世界で数十万に上るといわれている。日本発のソフトが世界的広がりを持つのは珍しい。Rubyの特徴は他のプログラミング言語に比べ生産性が高く、他の言語の十分の一以下の時間で開発できる。また、1つのサービスに別のサービスを追加する作業も容易にこなせる。つまりRubyはWeb2.0時代を迎えた今、本格的普及期を迎えたといってよい。今回の「Rails Platform Premium」の発売は、Rubyの普及に大きな力になろう。(ossdata)