◇OSS◇ NECが米国のLinux特許管理会社OINに出資

2006-09-17 05:42:17 | OSS・OS


 NECは、Linuxに関する特許を買い取り、無償で提供する米国の特許管理会社オープン・インベンション・ネットワーク(OIN)に出資することになった。OINの主な活動は①LinuxOSに関連する重要な特許の購入・維持②LinuxOSやLinux関連アプリケーションに対して特許を行使しないことに同意した企業、機関、個人への保有特許の無償提供。

 <短評>LinuxはOSS(オープンソースソフトウエア)の代表選手として、その動向は良くも悪くも常に注目を浴びている。03年には米SCOグループがLinuxの特許が侵害をされたとして、メーカー、ユーザーに対し損害賠償を求めた事件はまだ、記憶に新しい。今後第2のSCOグループが出現しないという保障はない。そこで今回NECは保険としてOINに入り、ユーザーに対し安心感をもたらす効果を狙ったのであろう。OINの効果は未知数の面もあるが、大手ITメーカーはこぞって入ってはどうか。
http://www.nec.co.jp/press/ja/0609/1401.html


◇OSS◇ 日本IBMのxSeries対応のTurbolinuxOSモデル拡充

2006-09-15 06:17:19 | OSS・OS


 日本IBMの32/64ビットIAサーバー「xSeries」において、ターボリナックスがTurbolinuxOSサポートモデルを拡充し、64ビットOSもサポートを開始した。これは05年2月に発表したxSeries206、同306、同346の3モデルにおける「Turbolinux 10 Server」サポートが公表であったため、新規対応および64ビットサーバーOS対応を含め、サポートモデルを拡充したもの。

 <短評>IBMのxSeriesはIAサーバーとしてこれまで多くの実績を誇っている。主にWindows搭載が中心で、この環境にLinuxを搭載するのは一種の逆転の発想であり、意欲的試みといえる。xSeries+LinuxによりWindowsより安く、しかもセキュリティで優位に立つとなると、ユーザーも振り返ってくれるに違いない。ただ、中堅以下の企業にLinuxを浸透させるには、かなりの努力を要するのも事実だ。
http://www.turbolinux.co.jp/cgi-bin/newsrelease/index.cgi?date2=20060806105657&mode=syosai


◇OSS◇ サークルKサンクスが富士通製サーバー「PRIMEQUEST」にLinux搭載して導入

2006-09-12 22:05:11 | OSS・ユーザー


 富士通は、サークルKサンクスが従来3台のUNIXサーバーを、2台のLinuxサーバー「PRIMEQUEST」で再構築したことを明らかにした。これは64ビット基幹IAサーバー「PRIMEQUEST」と富士通BSCのオンメモリーデータベース「Oh-Pa1/3」の組み合わせで、データ処理の大幅な高速化を実現することができるもの。

 <短評>今回のサークルKサンクスのユーザー事例を見ると、Linuxサーバーが基幹システムに何事もなかったごとく採用されたのを見ると、Linuxが企業の基幹システムに採用されても、もう誰も驚かなくなった時代が来たのだなと感じる。このことはオンメモリーにも同じことがいえる。データの高速処理にはオンメモリーが当たり前のように使われる時代が到来したようだ。
http://pr.fujitsu.com/jp/news/2006/09/11.html


◇OSS◇ 米IBMがアジア共通のLinuxOS「Asianux」へのサポートを強化すると発表

2006-09-10 05:57:26 | OSS・OS


 米IBMは、Linuxへのアジアでの需要拡大に対応するため、IBMのミドルウエア、IBMのブレードサーバー「IBM BladeCenter」、x86サーバー「IBM Systemx」のLinuxOS「Asianux」へのサポートを拡大すると発表した。Asianuxは、中国のRed Flag社、日本のミラクル・リナックス、韓国のHaansoft社で構成されるLinuxディストリビューションのコンソーシアム。

 <短評>ビッグニュースが飛び込んできた。それはいよいよIBMがアジア共通のLinuxOS「Asianux」の本格的普及に乗り出してきたというもの。IBMは対マイクロソフト戦略の目玉として従来からLinuxに積極的に取り組んでいるが、一歩踏み込みアジア版Linuxに肩入れしようというのである。OSS陣営にとっては、まさに鬼に金棒である。一方、マイクロソフトも黙って見過ごしてはいない。現在、日本の各自治体と提携を順次結んでおり、つい最近も神奈川県と業務提携を発表したばかり。両陣営とも最後の勝者はユーザーの支持を得た方であることを忘れないで、フェアプレーで戦ってほしい。
http://www-06.ibm.com/jp/press/20060908001.html


◇OSS◇ ノベルが日本IBMと協力し、中堅企業向けOSS対応パッケージの提供開始

2006-09-07 21:10:16 | OSS・アプリ


 ノベルは、日本IBMと協力し中堅・中小企業向けエンタープライズソリューション「Integrated Stack for Linux(ISL)」の国内提供を開始すると発表した。このISLは日本IBMの推奨サーバーSystemxおよびBladeCenterと無償ミドルウエア(DBMS、Webアプリケーションサーバー)に、ノベルのSUSE Linux Enterprise Server(SLES)を統合させたもの。

 <短評>ノベルとIBMがコンビを組んだ製品で、今回は中堅・中小企業をターゲットにOSSをベースにしているところがミソ。パッケージ化しているため、中堅・中小企業が導入しやすいことになる。ただ、少々心配な点もある。このISLは全世界共通のメニューだと思われるが、往々にして日本のユーザーにフィットしない場合も少なくない。ノベル、IBM、パッケージの3点セットだけで考えていると、思わぬ苦戦をする場合がある。ポイントはやはり“日本化”の完成度といっていいであろう。
http://www.novell.com/ja-jp/pressrel/2006/20060906_1.html


◇OSS◇ 米ノベルとレノボがインテルの技術を基盤とした世界初のLinux対応ThikPadを発表

2006-09-05 22:47:00 | OSS・ニュース


 米ノベルとレノボが、インテルの技術を基盤とした世界初のLinux対応のThinkPadモバイルワークステーションを発表した。フルサポートのSUSE Linux Enterprise Desktop 10対応ThinkPadで、今後レボノはLinuxへの取り組みを強化する方針。

 <短評>IBMからパソコン事業を買い取って世界をあっと言わせたレノボであるが、その後現在まで事業が順調に進んでいる話は聞かない。やはり、レノボブランドではインパクトが弱いのか。今回Linuxの取り込みを明らかにしたが、発想としては面白い。これから成長するであろう分野にターゲットを絞った戦略だ。ただ、LinuxPCを先頭に立って普及させないと、ただありますで終わってしまう。ところで、レノボの将来はどうなるのか。私にはIBMがレノボからパソコン事業を買い戻し、再度PC事業を自らの手で行うのではないかと思えてならないだが・・・。
http://www.novell.com/ja-jp/pressrel/2006/20060816_1.html


◇OSS◇ ワイズノットグループのオープンソース・ファームがOSS技術者研修サービス事業を開始

2006-09-03 06:07:09 | OSS・ニュース


 オープンソース・ファーム(吉政忠志社長)が、ワイズノット(嵐保憲社長)グループの技術力・ノウハウを駆使して、オープンソース・エンジニア専門教育研修サービス「オープンソース・ユニバーシティ事業」を提供することになった。これにより、オープンソース技術の教育から就職先の斡旋まで一貫したキャリア・コーディネートサービスを提供することができる。初年度計画は、生徒数500人を見込んでいる。

 <短評>今回発表された同事業を導入して、テンプスタッフ・テクノロジー社はOSS教育事業を開始することになった。OSSはまだまだ、専門性が高い分野であり、どんなにOSSと叫んで見てもスキルを持った技術者が自然に生まれるはずもない。OSS技術者の育成と就職までの据えた事業構想を立てたという今回の新事業は、我々が考える以上に意義があるのではと思う。
http://www.wiseknot.co.jp/corp/press/press_060808.html