<短評>マイクロソフトが初めて完敗したことによって、今後業界情勢が激変する可能性が出てきた。これまで特にオフィスソフトはマイクロソフトが独占し、他のソフト企業はほとんど埒外に置かれてきたわけである。ところが、今回の判決でマイクロソフトは外部のソフト企業に対し、必要な情報を提供しなくてはならなくなった。これによって、ソフト会社が独自のソフトをWindowsをはじめとするマイクロソフトの製品の回りに、いろいろと出してくることになる。
マイクロソフトのWindowsは、IBMのメーンフレーム戦略と瓜二つであることが分かる。つまりIBMは、OS分野で先行し、その勢いで周辺のソフト、ハードでユーザーの囲い込みを行い、独占的地位を占めるに至った。その後のIBMはどうなって行ったかというと、互換機メーカーの進出に見舞われ苦戦を強いられたが、裁判で互換機メーカーを撃退することに成功を収めたのだ。今回のマイクロソフトはどうなるかというと、互換機製品で苦しめられることはメーンフレームのIBMと一緒だが、マイクロソフトは裁判で今回負けているため、今後互換機製品を追い払う法的手段がないことになる。
そこで、次の一手を封じられたマイクロソフトがとり始めたのが、LinuxをはじめとするOSS陣営への懐柔策である。ノベルと業務提携を行ったのに続き、このほどターボリナックスとも提携を結んだ。今後、マイクロソフトはOSS陣営との間で積極的に提携関係を結ぼうとしている。IBMは図体が大きい割りに変わり身が速いが、マイクロソフトも負けずに変わり身が速い。少し前までOSSは特許侵害だとして息巻いていたが、ここにきて態度を豹変させ、OSS企業と積極的にパートナー契約を結ぼうとしている。いずれにせよ、今回のマイクロソフトの敗訴が業界に与える影響は限りなく大きい。(ossdata)
http://www.asahi.com/international/update/1023/TKY200710220377.html
http://www.microsoft.com/japan/presspass/detail.aspx?newsid=3235