SPレコード時代のベートーヴェン弾き。
昔の評論を見ると推薦版でシュナーベル版が多く取り上げられていましたが
今は録音の古さのためか日本では推薦版になることは全くありません。
大胆なテンポの変え方、今となっては技術的に欠点がと言われますが、
ベートーヴェンのソナタのシュナーベル版を見るとテンポの指示が多くみられますし、
リズム感のすばらしさ、独特なアクセントのつけ方を聴くとやはり今でも推薦版としてもよいと思います。
ピアノはべヒシュタインで、それも戦後魅力がなくなったものでなく全盛期のものを弾いており、
このピアノの可能性を一番引き出しているピアニストだと思われます。
ピアノのテクニックというと早いパッセージを正確に弾くことだけのように思われている今日この頃ですが、
特に昔のピアノの名器と呼ばれるものは弾き手がきちんと音を鳴らせないと魅力がないものになってしまいます。
いつかSPレコード鑑賞会で昔のピアニストたちを取り上げる音楽会もできたらよいなと思っております。
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